たまたまテレビで、ゆばを作っているのを見ました。
材料は豆乳だけで、沸騰させて表面にできる薄膜が、ゆばということで、昨日早速作ってみました。
なかなか売っているようなきれいな形にはなりませんでしたが、確かにゆばの味がして、豆腐好きの息子も自分で作って楽しんでいました。
その時に、息子が、沸騰した豆乳の表面にできる薄膜を見て、Just scoop up the film ? (薄膜をすくい上げればいい?) と聞いたのですが、ゆばは film なのですね。
ウィキペディアには、tofu skin として、次のような説明が載っています。
During the boiling of soy milk, in an open shallow pan, a film or skin forms on the liquid surface. The films are collected and dried into yellowish sheets known as tofu skin.
(蓋のない浅い鍋に、豆乳を沸騰させている間に、液体の表面に薄い膜ができます。その膜が集められて乾燥させて黄色っぽいシートになり豆腐の膜、ゆばとして知られています。)
ゆばは、tofu の film または skin のようですね。
film も skin も 「薄い膜」 という意味があります。
skin は、もちろん、「皮膚、皮」 という意味がありますね。
film も古英語では、 fell = hide (皮)という意味があり、animal hide (動物の皮)というのがもともとの意味のようです。
film と言えば 「写真のフィルム」 や 「映画」 という意味でも使われますが、すくい上げたゆばのような薄い膜も表せる語なのですね。
また、film は、a film of dust (埃の薄い膜)や a film of oil on the surface of the water (水の表面に浮かぶ薄い油の膜) のようにも使えるようです。
私はコーヒーよりもお茶を飲むことの方が多いですが、コーヒーの匂いは好きです。
Coffee smells better than it tastes. (コーヒーは味よりも匂いがいい。) と言われることがあるのもよく分かります。
コーヒー豆を粉にする機械を coffee grinder と言いますね。
同じように、肉を挽き肉にする機械は、meat grinder で、挽き肉は、ground meat ですね。
先日、アメリカに住んでいた頃によく行ったレストランのメニューのチラシが本に挟まっているのを見つけて、懐かしく見直していました。
appetizers、salads、pizzas、calzones、burgers、desserts などに分けられている中に、grinders というカテゴリーがありました。
grinder とは、上記のような機械だけではなく、ここでは 「サンドイッチ」 という意味で使われています。
hero sandwich とも言われるそうですが、次のような定義が載っています。
a large sandwich, usually consisting of a small loaf of bread or long roll cut in half lengthwise and containing a variety of ingredients, as meat, cheese, lettuce, and tomatoes.
(大きなサンドイッチのことで、通常小さいローフか長いパンを縦に半分に切ったものに、肉やチーズ、トマトのようないろいろな材料が入っているもの)
サンドイッチ店 Subway で売っているようなサンドイッチです。
どうして、grinder なのでしょうね。
grind one's teeth (歯ぎしりをする) という言い方がありますが、次のような由来が載っています。
because it took a lot of chewing to eat the hard crust of the bread used.
(使われているパンの硬い皮を食べるのによく噛まなければいけないから)
もう一つは、grinder は、イタリア系アメリカ人による俗語で dock worker (港湾労働者)という意味があり、彼らの間でサンドイッチが人気があったからというものです。
船の荷物の積み下ろし作業などの肉体労働をするということで、歯を食いしばって仕事をするようなイメージでしょうか。
日本語で 「身を粉にして働く」 という表現がありますが、grinder は、まさにそういう感じもします。
また、grind には、口語で 「つまらない単調な仕事、仕事中毒の人」 という意味もあるようです。
日本で売っているサンドイッチ用食パンで作るサンドイッチと比べると、大きな grinder を食べ切るのには、あごのエクササイズにもなるような食べごたえがあるサンドイッチのように思います。
しばらくスペイン語の勉強をさぼっていたのですが、最近ラジオ講座を聞き始めました。
外国語を習い始める時には、新しいことをひとつひとつ覚えていくわけで、自分がまた子供にもどったような新鮮な気持ちになります。
スペイン語講座を聞いて、そのすぐ後にフランス語講座が続くので、ついでに聞くことにしています。
そこで、野菜を買う場面の会話があり、roquette (ロケット)という野菜名が出てきて、日本語では、「ルッコラ」 と訳されていました。
私は、roquette もルッコラも聞いたことはあるものの、よく分からなかったので、後で調べると、arugula (アルグラ)のことだったのですね。
アメリカでは、arugula と呼びますが、違う名前で呼ばれると分からないものです。
サラダなどに入れるとおいしいちょっと苦みのある葉野菜ですね。
ルッコラという意味の語 roquette、arugula、rucola、そして rocket を整理してみようと思います。
roquette (フランス語)
イタリア語 ruca (キャベツのようなもの)の小型形 rochetta (rucola のイタリア北部の方言)が語源
arugula (アメリカ英語)
rucola と言う場合もあるが、イタリア系アメリカ人の多くはイタリア南部出身で、rucola の方言である arugula がアメリカで広まる。
rucola (イタリア語)
イタリアの標準語で、日本語ではこれをカタカナにして使う。
rocket (イギリス英語)
上記フランス語の roquette 経由でイギリスに伝わり、rocket となる。
そして、気になるのが、宇宙へ行くためのロケットとの関係ですね。
こちらは、イタリア語 rocca の小型形 rocchetto = bobbin (糸巻き) が語源のようで、円柱形という形からそう呼ばれるとのことです。
イギリス英語では、ルッコラもロケットも rocket なのですね。
arugula salad と言うよりも、rocket salad と言う方が楽しい感じで、野菜嫌いの子供にもいいかもしれないなあと思いました。。
今日は、夕食に、久しぶりに、ピザを生地から作ってみました。
ちょっと前までは、小麦粉が品薄になっていましたが、最近は、トイレットペーパーのように、またお店にもどってきていますね。
友人に、私がピザを作ると言うと、彼女は、カルツォーネを作ると言ったのですが、私には、カルツォーネが何なのか分からなかったのです。
聞いたことがあるようなないようなイタリア語で、カンツォーネ ( canzone) なら 「歌」 のことよねと思い、調べてみると、calzone のことでした。
calzone なら、アメリカではよく食べていたのですが、発音は、キャルゾーンなのです。
念のため、calzone は、次のような定義が載っています。
a baked or fried turnover of pizza dough stuffed with various fillings usually including cheese
(通常チーズを含むいろいろな詰め物を詰めたピザ生地を半分に折りたたんでオーブンやフライパンで焼いたもの)
calzone というスペルを見て、イタリア語として読むと、なるほど、カルツォーネなのでしょうね。
それにしても、カンツォーネとカルツォーネで、全然違う意味になってしまいますね。
calzone は、stocking / trouser (靴下 / ズボン) という意味のラテン語が由来の語だそうで、クリスマスのストッキングに、たくさんプレゼントが入っているイメージも考えられるようです。
trouser は、通常は、trousers と複数ですね。 trouser だと、ズボンの脚の一方だけになってしまいます。
calzone も単数形で、複数形は、calzoni となるようです。
アメリカでは、calzone とスペルをそのまま受け入れて、発音は英語読みにし、日本では、カタカナにして、イタリア語読みしているわけですね。
ところで、何でも英語読みしてしまう夫は、Yakult (ヤクルト) のことを、ヤーコル(ト)のように発音し、初めて聞いた時は、何のことか分かりませんでした。
日本人が、英文の中で、Yakult と言う場合は、英語的な発音をする方がいいのだろうかと、考えたことがあります。
トヨタ自動車の Toyota という発音も、トヨタではなく、アメリカでは、トヨタのタがダのように発音されますね。
英文中でも、日本の名前やブランドは、日本語の発音ではいけないのかなと思ってしまいます。
calzone をキャルゾーンと言うアメリカ人ですが、さすがに、Chopin (ショパン)は、チョピンとは言いませんね。
友人とのライン会話から、キャルゾーンが、カルツォーネであることを知りました。
人に会えない時間が続いていますが、人との会話によって刺激を受けたり学んだり、学ぶきっかけになったりすることが多いということを強く感じます。
Blondie という名前のごく普通の中流家庭の主婦が主人公の漫画があり、よく新聞に載っていたので見ていました。
その主人公、Blondie は、もちろん金髪です。
blondie は、「金髪の人、女性」 という意味で、少し見下した感じで使われることもありますが、他には、次のようなお菓子の名前でもあります。
a bar cookie similar to a brownie in texture but made with a light-colored dough flavored with brown sugar
(食感がブラウニーに似た四角いクッキーで、ブラウンシュガーで風味付けした薄い色の生地から作られたもの)
チョコレート味のブラウニーに対して、blondie は、チョコレートの代わりに、ブラウンシュガーとバニラの風味の焼き菓子です。
チョコレートで茶色のブラウニーに対して、少し色が薄いので blondie なのでしょうね。
その blondie を、昨日作ってみました。
中に、walnuts (くるみ)や chocolate chips を入れて焼きました。
ブラウンシュガーは、日本では、黒糖が一番近いものになるのでしょうか。
たまたま、我が家にあったお砂糖は、「本きび赤糖」 と書いてあり、アメリカのブラウンシュガーに似ているなあと思って買ったものです。
ブラウンシュガー、黒糖、赤糖と呼び名もいろいろあるようですが、微妙に違うのかもしれません。
できあがった blondie は、アメリカで作った時よりも、甘くないように感じましたが、お砂糖の違いかもしれません。
ついでに、blond の語源を読んでいると、blend (混ぜ合わさる) と関連するという考えもあるようです。
フランス語では、a color midway between golden and light chestnut (金色と明るい栗色の中間色) という意味があったようで、そういう混ざり合った色ということからも、blend と関連するということに説得されてしまいますが、正しい説なのかどうかは分かりません。
外出自粛の中、blondie のような甘いお菓子を食べ過ぎて、太らないようにと思いつつ、甘党の私は、甘いものを食べると幸せな気分になるのです。。