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名前も味も少し違う?

スーパーマーケットに行くといろいろな種類のオレンジが並んでいますが、私は日本ではデコポンが一番好きでした。

アメリカにはデコポンはないだろうなあと思っていたら、よく似た形のオレンジを昨年の今ごろ見つけ喜んだのを覚えています。 そして今年もその季節になり早速買ってみました。

名前は Sumo citrus です。

おもしろい名前ですね。

ニューヨークタイムズに次のような見出しの記事がありました。

There’s No Wrestling With This Sumo
(このスモウとは戦うことができない。)

理由は easy to peel (皮をむきやすい) ということです。

そして、どうしてスモウという名前になったかについては次の通りです。

Sumo is a name that fits this new orange because of its size (it is one of the largest mandarins) and its distinctive topknot, like a sumo wrestler’s.

(スモウという名前はこの新しいオレンジにふさわしい。 なぜなら力士のようなそのサイズ(最も大きいみかんのひとつ)と、頭にはまげがあるからだ。)
デコポンの出っ張っている所を topknot としているのがおもしろいですね。

そしてパッケージには次のように書いてありました。

Born in Japan, raised in California
Grown with care by our passionate, expert growers

(日本で生まれカリフォルニアで栽培された。
熱心なエキスパートの栽培者により丁寧に栽培されています。)

味もジューシーで甘くておいしいのですが、やっぱり本場の日本のデコポンの方が勝っているように思います。
とは言え、しばらくこのスモウシトラスを楽しもうと思います。

ついでに、先日入った和食レストランのテーブルに S&B の七味唐がらしが置いてあったのですが、ローマ字で Nanami Togarashi (Assorted chili pepper ) と書いてあり、七味(しちみ) はアメリカでは Nanami であることを初めて知りました。

一味と七味の発音が似ていて混同するからという理由のようです。

所変われば名前も変わり、中身も多少違うのかもしれません。


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gob とは?

先日、夫がペンシルベニアで働いていた頃の同僚 / 友人が来られて話していた時に、次のように聞かれました。

Have you eaten gobs yet ?
(もう gob は食べた?)

その時は gob が何なのかも知らず、まだ食べていないと答えると、ペンシルベニアでは有名な焼き菓子なのでぜひ食べてみてと言われました。

夫がしばらくダイエットをしていたので、夫の前で甘いものを食べるのを少し気を遣っていたのですが、これは食べてみないといけないと思い早速調べてみると、Wikitionary に次のように説明されています。

A baked good consisting of two round, mound-shaped pieces of cake (typically chocolate cake) with a sweet, creamy filling or frosting sandwiched in between.

(二つの少し盛り上がった円形のケーキ<通常はチョコレートケーキ>でできた焼き菓子で、間に甘いクリーミーなフィリングやフロスティングをはさんだもの)

円いチョコレートケーキ生地にクリームをはさんだサンドイッチみたいなものです。

この焼き菓子のことは whoopie pie と言われることが多いのですが、ペンシルベニアのピッツバーグ近辺では gob と呼ばれるようです。

whoopie/whoopee というのは、「わーい」 というような喜びを表す間投詞で、whoopie pie を作ってもらった時に子供などが whoopee と叫んだため、そう呼ばれるという説があるようです。

whoopie pie / gob の発祥の地に関しては諸説あるようですが、gob という名前は、1927年にペンシルベニアの Johnstown のベーカリーによって商標登録され、そのレシピは中世のドイツにさかのぼると、ペンシルベニアの観光パンフレットにも載っています。

でもどうして gob という名前なのでしょうね。

サンドイッチのように食べやすいので、coal miner (炭坑作業員) や学校に行く子供たちのランチとしても人気があったようです。

coal refuse (石炭くず)のことを gob とも言うらしく、チョコレートケーキの色にも似ているからという意見もあるようですが、もしそうならあまりよい名前の付け方でもないように思ってしまいます。

gob は、ねばねばしたかたまりという意味もあるので、gob を作る時に、 a gob of cake batter on the cookie sheet (オーブンの天板にケーキの生地のかたまり) を置いて焼くからと考える人もいるようです。

gobble は、「がつがつ食べる、急いで食べる」 のような意味があり、そんな風に食べるほどおいしいからかなと思ったりもします。

結局なぜ gob なのかは分からないのですが、食べてみるとシンプルなお菓子ですがおいしいです。

ふと思いましたが、日本語でがぶっと食べると言いますが、「がぶっと」 と gobble は音が似ていますね。 

ペンシルベニアへ来られることがあれば、gob をがぶっと食べてみるのもいいかもしれません。。


キノコの ひだ

先日、久しぶりに stuffed portobello mushrooms を作ってみました。

直径が 10 cm ほどある茶色い portobello mushrooms に、イタリアンソーセージやら玉ねぎ、ほうれん草、チーズ、グリークヨーグルト、パン粉などを混ぜたものを詰めてオーブンで焼きました。

いつも同じように作っていたのですが、たまには他のレシピも見てみようと調べていると、次のように書かれていました。

8 portobello mushrooms, washed and stems and gills removed
(洗って柄とひだを取り除いたポルトベロマッシュルーム 8個)

stem が 「柄」 というのは分かったのですが、gills って何?と思い調べると、マッシュルームのカサの裏のひだの部分ということでした。

gills というのは、「魚のえら」 と覚えていたのですが、「キノコ類のひだ」 という意味もあることを知りました。

魚のえらをあまりじっくりと見る機会もなかったのですが、改めて見てみると、キノコのひだに似ていますね。

それで、英語ではどちらも gills なのだと驚いてしまいました。

gill は、スカンジナビア系の語のようですが、正確には語源は分からないようです。

発音は、ギルで、通常は gills と複数形で使われるようです。

椎茸や小さいマッシュルームなどは、ひだを取り除くということはありませんが、ポルトベロマッシュルームのような大きいマッシュルームの茶色いひだは、ちょっと不気味な感じもします。

でも食べることができる部分なので、取り除いたひだは、詰め物の一部として混ぜて一緒に焼き、おいしくいただきました。

マッシュルームを食べながら、魚のえらを想像するのも appetizing ではありませんが、知らなかったことを知ることができてうれしいです。


ハエが寄ってくるほどおいしいパイ

夫がどこかでもらってきたペンシルバニア州の地図を見ていると、裏にペンシルバニアに関連するものの絵が描かれていました。

例えば 1776年アメリカ独立の際に鳴らされた Liberty Bell (自由の鐘)の絵がありました。 これは、フィラデルフィアにありますね。

Amish (アーミッシュ) の馬車の絵もありました。 少し運転すると、アーミッシュの人たちが暮らしているエリアがあり、たまにそのような服装の人たちを見ることがあります。

これからペンシルバニア州について、発見することがたくさんあるのでしょうね。

そして、先日、友人から聞いていた shoofly pie の絵もありました。

最初に shoofly と聞くと shoe fly かなと思い、靴が飛んでいる?と想像してしまったのですが、fly は、「ハエ」 で、shoo は、「シーッと言って追い払う」 ということのようです。

虫や動物などを追い払う日本語のシッシッ、シーッという音は、英語では shoo シューなのですね。

shoofly pie とは、ハエが寄ってきて、それを追い払わないといけないほどおいしいパイということです。

まだ私も食べたことがないのですが、以前の記事で書いたことがある molasses (糖蜜) を使うようで、調べるとレシピも出てきます。

ウィキペディアによると、1876 年にアメリカ独立宣言百周年を祝うために作られたクラストのない molasses cake がshoofly pie のはじまりだそうで、その後1880年代には、ペンシルバニア州のオランダ人によってクラストのあるパイとなったようです。

歴史を感じながら、一度試してみたいパイです。。


fudge について

しばらく食べていないもので、何か食べたいものはないかと、夫に聞くと、hot fudge sundae という答えが返ってきました。

hot fudge sundae とは、アイスクリームに、温かいチョコレートソースをかけたサンデーです。

sundae という名前の起源は、はっきりしておらず、Sunday の変形だと考えられていますが、宗教的な安息日としてのSunday と区別すべきだという説があるようです。

fudge と言えば、ファッジというソフトキャンディという意味もあり、次のような定義が載っています。

a soft, creamy candy made from sugar, milk, butter, and chocolate or other flavoring
(砂糖、ミルク、バター、チョコレートまたは他の味でできたやわらかいクリーミーなキャンディ)

私は、コンデンスミルクを使って作ったこともありますが、かなり甘いものです。

なので、fudge というのは、ソフトキャンディ(固体)とチョコレートソース(液体)の二つの形があるようです。

hot fudge sauce は、チョコレートやホイップクリームやバター、シロップなどを混ぜ合わせた濃厚なチョコレートソースのようです。

固体の fudge とそれほど材料も変わらないのかもしれません。

ついでに、fudge は、動詞としても使われますが、チョコレートソースとは関係なく、次のような意味があります。

to cheat about something slightly, esp. by not reporting facts accurately or not telling the exact truth
(事実を正確に報告しなかったり、きっちりと真実を言わないことにより、少し何かについてごまかすこと)

次のような例文が載っています。

The government continues to fudge the issue by refusing to give exact figures.
(政府は、正確な数字を出すことを拒むことで、その問題をごまかし続ける。)

She always fudged on the important questions.
(彼女は、いつも大事な質問をごまかした。)

ファッジやチョコレートソースという意味の fudge は、言葉的にはでっちあげのデザートということになりますね。

そこで、parfait(パフェ)を思い出しました。

パフェは、アイスクリームに果物やコーンフレーク、チョコレートソースなどをかけて層になったデザートですね。

フランス語 parfait は、perfect (完璧な) という意味で、こちらは、完璧なデザートとなりますね。

同じようなアイスクリームのデザートでも言葉の意味としては、大きな違いがあるのがおもしろいなあと思います。

hot fudge sundae のチョコレートソースはカロリーが高そうで、作ろうかどうか迷ってしまいます。


お知らせ
プロフィール

Author:Yurikoyama
アメリカ人の夫と息子と三人家族です。高校ではバージニア州のハイスクールで交換留学生として1年間過ごし、その後日本の大学でフランス語を学びました。
いろいろな言語に興味があり、現在はスペイン語もぼちぼち学習しています。

アメリカのニューメキシコ州、テキサス州で12年、香港で6年、そして2018年から約3年大阪で住み、2021年12月にアメリカのペンシルベニア州に引っ越してきました。
息子はニューヨーク州にある大学で寮生活をしており、これからリタイアした夫と二人の生活です。。。

日常、気になった言葉や表現について書いています。
よろしくお願いいたします。

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