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二種類の頭字語

オンライン辞書を読んでいて、頭字語には二種類あることに気づきました。

そのひとつは、acronym と言います。

例えば、North Atlantic Treaty Organization (北大西洋条約機構)のことを、NATO(ネイトー) と言うように、それぞれの語の頭字をつづりあわせて作った語です。

次のような頭字語もよく知られていますね。

PIN - Personal Identification Number (キャッシュカードなどの個人識別番号)

AIDS - Acquired Immunodeficiency Syndrome (後天性免疫不全症候群)

これらのように、ネイト―、ピン、エイズと、ひとつの単語として発音されるものは、acronym と言います。

そして、各単語の頭文字をつなげたもので、アルファベットを一つずつ発音するものは、initialism と言うそうです。

例えば、次のような語です。

FBI (エフビーアイ)- The Federal Bureau of Investigation (連邦捜査局)

CPU(シーピーユー)- central processing unit (中央処理装置)

ただ、initialism というのは、夫も息子も耳慣れない語のようで、これらの二種類の頭字語をまとめて、acronym と呼んでいる人も多いのかもしれません。

IBM と言えば誰でも知っている会社ですが、正式社名を問われると分からないこともありますね。

IBM は、International Business Machines Corporation の頭字語で 、日本語でも IBM 社とそのままですね。

学生の頃に、辞書を見ていて、スキューバダイビングの scuba が、頭字語だと知った時は、へぇーそうだったんだと衝撃を受けたものです。

scuba は、 self-contained underwater breathing apparatus (自給式潜水用呼吸装置)です。

当たり前のように使っている語が、実は頭字語ということもあるわけですね。

先日、友人が、電話で、my MIL (ミル)と言った時に、えっ milk ?と言ってしまって笑われたのですが、MIL は、mother-in-law (義母)のことと知っていても、ミルが acronym として会話で使われるとピンとこないものです。

最近はメールやテキストでやり取りする機会も多く、ますます略語や頭字語を使うことも増えていくのかもしれません。


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FOMO

息子の学校通信の中に、ソーシャルメディアが生徒たちに与える影響についての記事があり、その中で、FOMO という略語を見つけました。

FOMO が分からない人のために、Fear of Missing Out の頭文字であることが添えてありました。

miss out は、次のような定義が載っています。

to lose the chance or opportunity to do or experience something
(何かをしたり、経験するチャンスや機会を失うこと)

to fail to participate in something
(何かに参加しそこなうこと)

常に誰かとつながっていないと、何か楽しい機会を失うのではないかという恐れのようなことで、FOMO は、「チャンス、楽しいことなどを逃すことへの不安や恐怖心」 という説明が載っています。

そして、そういうことから、睡眠不足の生徒が多いようです。

取り残されたような気持ちになることは、誰にでもあるかもしれません。

たまたま参加できなかったパーティなどで、何かおもしろいことはなかっただろうかと、参加した友人に聞いたりすることはありますね。

もちろん、その場にいたかったなあと思うような場合もありますが、別にたいしたことなかったという場合もありますね。

まあまあだった場合は、参加しなかった人に、次のように言ってあげると安心するかもしれません。

You did not miss anything.
(あなたは、何も失わなかった → たいしたことはなかった。)

仲間とつながっていることは楽しいことだとは思いますが、自分一人の時間もとても貴重で楽しいものです。

勇気を持って、携帯を見ない時間を持つことは、私たち大人も含めて、大事だなあと思います。


注意: miss out は、「見落とす」 という意味で使われることもあります。
(例) An important fact had been missed out.
   (重要な事実が見落とされていた。)


人前でイチャイチャする

スマートフォンでニュースを読んでいると、次のような見出しがありました。

Prince Harry and Meghan Markle's friends have reportedly stopped inviting them to dinner parties because of their PDA.

(ハリー王子とメーガンマークルの友だちは、彼らが人前でイチャイチャするので、ディナーパーティに彼らを招待するのを止めたと伝えられている。)

PDA という略語は、ここでは、public display of affection ということです。

直訳すると、「愛情を公共の場で表す」 で、「人前でイチャイチャする。」 ということですね。

息子によると、ミドルスクールなどでは、交際している男女が廊下などでイチャイチャしていると、他の生徒が、PDA と叫び、からかったりしていたようです。

私は、アメリカのハイスクールで一年交換留学生として過ごした時、やはり生徒たちが、廊下でキスしたり、抱き合ったりという光景をよく見て、最初はかなり刺激的でしたが、そのうちに慣れてしまいました。。

アメリカで暮らしていた時には、夫婦同伴で出席するパーティなどがありましたが、そういう場でも、中には常に触れ合っているようなカップルもいて、仲がいいなあと思ったものです。

ハリー王子とメーガンのニュースは真実なのかどうかは分かりませんが、イギリスではアメリカほどオープンに愛情を示さないのかもしれませんね。 

仲がいいことを見せつけるつもりはないのでしょうが、周りの人は不快に思うこともあるのでしょうねえ。


やぎではない GOAT

先日読んでいたオンラインニュースの中で、GOAT という表現が何度も出てきました。

goat なら、「やぎ」だと分かりますが、大文字で GOAT とはどういう意味なのでしょう。

次のような文がありました。

Shortly after Novak Djokovic mastered Rafael Nadal at this year's Australian Open final to lock down his 15th Grand Slam singles title, the simmering GOAT debate came to boil again.

(今年のオーストラリアオープン決勝で、ノバクジョコビッチが、ラファエルナダルを征服し、15回目のグランドスラムシングルス優勝を確実に手に入れたすぐ後に、熱い GOAT 論争が再び沸いてきた。)

ゆっくりと記事を読んでいくと、GOAT は、Greatest Of All Time (史上最も偉大な)の頭文字だと分かりました。

GOAT は、次のような説明が載っています。

...... the acronym G.O.A.T. praises exceptional athletes but also musicians and other public figures
(頭文字 GOAT は、非常に優れたアスリートを称えるもので、またミュージシャンや他の有名人にも使える。)

テニスの男子シングルスでは、ノバクジョコビッチ、ラファエルナダル、そしてもちろんロジャーフェデラーと、どの選手も甲乙つけがたいほどの実力者ですね。

いろいろな意見がある中、この記事の最後は、次のように結んでいました。

No real GOAT, maybe there is a herd of them.
(最も偉大なプレーヤーではなく、群れになった偉大なプレーヤーたちかもしれない。)

一人に決められないということですね。

そして、herd は、「牛など家畜の群れ」のことですが、GOAT = goat (やぎ)だけに、a herd of という表現が使われているのが機知に富んだ言い回しですね。



rofl

携帯で送るメッセージは、text (message) と言いますが、日本語では、メールと言うことが多いのでしょうか。

その text message で、相手がおもしろい内容を書いてきたときに、lol= laugh out laud と返信することがありますが、lol は、「声を出して笑う」ということで、日本語でのメッセージでは、「笑」という感じですね。

そして、相手がものすごくおもしろい内容を書いてきたときには、rofl= rolling on the floor laughing と返信する場合があるようです。

rofl という略語は、携帯でよくやり取りする人の間では、おなじみなのかもしれませんが、私は、最近まで知らずにいました。

rolling on the floor laughing は、「床を転げ回るように笑っている」という意味で、「爆笑」という感じですね。

日本語でも「笑い転げる」という言い方がありますが、英語でも、おもしろいと転がるイメージのようですね。

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プロフィール

Author:Yurikoyama
アメリカ人の夫と息子と三人家族です。高校ではバージニア州のハイスクールで交換留学生として1年間過ごし、その後日本の大学でフランス語を学びました。
いろいろな言語に興味があり、現在はスペイン語もぼちぼち学習しています。

アメリカのニューメキシコ州、テキサス州で12年、香港で6年、そして2018年から約3年大阪で住み、2021年12月にアメリカのペンシルベニア州に引っ越してきました。
息子はニューヨーク州にある大学で寮生活をしており、これからリタイアした夫と二人の生活です。。。

日常、気になった言葉や表現について書いています。
よろしくお願いいたします。

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