車の運転速度を抑制するために、道路が少し盛り上がっているところがありますが、それを、bump や speed bump と呼ぶことは、よく知られています。
speed bump のことを、a sleeping policeman とも言うと、ウィキペディアに載っています。
a sleeping policeman (寝ている警察官)とは、うまい形容の仕方ですね。
bump は、道路が盛り上がっている部分ですが、反対に、道路がくぼんでいるところもあり、そういう道路の沈下部分のことは、dip と言い、Dip ahead (前方道路沈下)という道路標識があり、前に住んでいた家の近くの道にありました。
これも、速度抑制の一部なのですが、特に雨が降った後など、くぼんでいる部分に、水がたまっていることもあるので、注意して運転しないといけないということです。
traffic light、stop light、traffic stopと並べて書くと、紛らわしいのですが、最初の二つ、traffic lightとstop lightは、信号機のことで、よく知られている単語かと思います。
ではtraffic stopは、どうでしょうか。
スピード違反などをしている車の後ろを、警察の車がライトをピカピカさせながら追ってくる場合がありますが、そういう場合は、車を道路の片側に寄せて、止まらなければいけないという法律があります。
そこで、警察官にいろいろ質問をされたり、traffic ticket(交通違反切符)を切られたりすることになるのですが、そのように警察に車を止められることを、traffic stopと言います。
車を道路の片側に寄せて止めることは、pull overと言い、次のように使えます。
The police officer pulled over the driver who went through the red light.
(その警察官は、赤信号を通り過ぎた運転手の車を道路の片側に止めさせた。)
警察の車がサイレンを鳴らして、ライトをつけて走っている場合は、他の全ての車は、止まらなければいけないことになっています。
traffic lightを無視したり、スピード違反で、traffic stopされないようにしたいものです。
昨日に続いて、運転に関連した言葉について書いてみます。
前の車と適度なスペースをあけて運転していると、前に割り込んでくる車がありますが、これは、A red car cut in and nearly caused an accident.(一台の赤い車が割り込んできて、事故を起こしそうになった。)のように、cut inを使って表せます。
cut inは、「人や車が列の中に割り込む」という意味があり、ここでは、「他の人の車の前に、車を割り込ませる」という意味です。
cut inは、むっとする程度の割り込みですが、cut offという同じような表現もよく耳にし、こちらは、もっと乱暴に周りを気にせず、人の車線に入ってくる感じで、ときには、こっちがブレーキを踏まないといけないような割り込みで、He cut me off.(私は彼に乱暴に割り込まれた。)のように使われます。
こういう割り込んでくる運転者は、aggressive driverなどと言われます。 aggressiveは、「攻撃的な」という意味ですが、「無礼なほど独断的な」という意味もあります。 こういうaggressive driverから自分の身を守るために、defensive driving courseという防御的な運転方法を習うレッスンがあり、こういう講習に参加すると、自動車保険の保険料が安くなったりするようです。
また、他の人の車にスペースをあけずに、すぐ後ろを運転するのは、tailgateと言いますが、交通渋滞で仕方なく車が数珠つなぎになっているのは、bumper to bumperで、Cars were bumper to bumper on the highway.(高速道路は渋滞だった。)のように使えます。
車の運転をしていると、right lane ends(右車線閉鎖)などと、途中でこの先の車線が閉鎖されているという掲示があることがありますが、そういう時は、私は、焦って早めに隣の車線に移動するようにしています。
ところが、この先の車線が閉鎖されているということを知っていても、その車線を勢いよくぎりぎりまで走って、最後の合流点で隣の車線に入れてもらうという車が、わりと多く、テキサス人は、あつかましい人が多いなあと、ひそかに思っていました。
先日、zipper mergeという合流の仕方について、テレビのニュースで伝えられていました。
zipper merge(ジッパー合流法)という言葉は、日本でも使われるのかどうか知りませんが、これは、二つの車線が一つに合流していく様子が、ジッパーをしめるような感じということからついた名前です。
このニュースによると、zipper mergeというのは、合流しなければいけない車線をぎりぎりまで使って、最後に隣の車線に合流して、交互に進む方が、交通渋滞が防げるようです。
これを聞いて、私は、へぇーと思いながらも、なんとなく、あとで入れてもらうのが申し訳ないような感じがしてしまいます。
私が、あつかましいと思ったテキサス人たちは、こういうことを理解して運転しているのかどうか分かりませんが、私には勉強になったニュースでした。
zipperで、思い出しましたが、車がスピードを出して勢いよく通り過ぎることを、zipを使って、You see another car zip through the lane next to you. (他の車が、あなたの隣の車線を勢いよく通り過ぎていくのを見ることがあります。)などと言えます。
週末に、家族でニューメキシコ州へ行ってきましたが、道中のハイウエイの道路標識に、safety corridorと書かれたものがありました。
safety corridorとは、ハイウエイの中で、よく事故や死亡事故が起こる地域のようで、特に安全に気をつけなければいけない所ということのようです。 その地域でのスピード違反などは、罰金が二倍になるそうです。
corridorという単語は、「廊下」と覚えたので、ハイウエイの廊下というのも、おかしな表現だなあと思ったのですが、調べてみると、corridorには、下記のような意味も載っていました。
a tract of land designated or used for specific purpose as for railroad lines highways or pipelines
(鉄道やハイウエイやパイプラインなどの特定の目的に指定、使用される土地、地域)
なるほど、これなら、特に安全に気をつけないといけない地域という意味でcorridorという単語を使うことに納得できました。
corridorの訳としては、ここでは「地域、地帯」があてはまるように思いますが、あまり辞書には載っていないように思います。
ちなみに、アメリカでは、廊下という意味では、hallwayという単語を使い、corridorは、あまり使われません。
息子に薦められて読んだ、ハリーポッターの中では、廊下はcorridorという単語を使っていたのを覚えています。