fc2ブログ

ハーフパイプ競技の高さ

北京オリンピックでスノーボードハーフパイプ競技を見ていると、amplitude という語がよく出てきます。

見ていると、amplitude とは、基本的には height (高さ) のことだと分かります。

Shaun White shows off amplitude.
(ショーン ホワイトは高さを見せつける。)

競技の採点基準のひとつとしての amplitude は、the height the riders reach during the runs (滑走中にライダーが達する高さ) ということのようです。

height ではなく amplitude というちょっとかっこいい響きの語を使うのですね。

amplitude と聞くと、amplifier (拡声器)も思い出しますが、ample とは、「広大な、十分な」 という意味ですね。

一般的な amplitude の定義は、次のように載っています。

the state or quality of being ample, especially as to breadth or width; largeness; greatness of extent.
(状態や質が十分であること、特に広がり、幅広さ、大きさ、広大さの程度について言う。)

スノーボードやスキーの高さについて表現するのに、単に height という語ではカバーできないものがあるのかもしれませんね。

また、altitude も 「高さ」 を表す語ですが、ここで使うのには適していないのでしょうね。

金メダルを獲得した平野歩夢選手の難易度の高い技や amplitude には感動しました。


スポンサーサイト



腹打ち飛び込み

週末には、よく息子とビデオ通話をしています。

息子は大学の体育の授業で水泳を選択していて、飛び込みの練習をしているようです。

私は中学、高校の体育の授業では、よく腹打ちをしていたと日本語で話していたのですが、英語では、「腹打ち飛び込み」 のことを belly flop と言うそうですね。

belly flop の定義は次のように載っています。

a dive in which a person hits the water flat on their stomach or abdomen
(飛び込みで、人がお腹や腹部を平らに水に打つこと)

水面にお腹が当たるパーンという音がして恥ずかしい思いをしたものです。 

泳ぎ方を習うことはあっても、正しい飛び込み方を習う機会もあまりないのかもしれません。

flop という語は、さまざまな意味合いがありますね。

to fall or drop heavily
(激しく倒れたり落とすこと) という基本的な意味があり、バタン、ドスン、ザブンなどの音が聞こえるような感じですね。

He fell with a flop on the floor.
(彼はバタンと床に倒れた。)

次のような例文もありました。

A newborn baby’s head flops backward if you don’t support it.
(新生児の頭は、支えないとガクンと後ろに倒れる。)

flop について、以前に書いた記事は こちら です。

赤ちゃんの頭がガクンとなることや、腹打ちして水面にドスンと当たってしまう感じまで、flop で表せるようですね。


数独レベルの表示

ロンドンタイムズという新聞に載っていた SUDOKU (数独)パズルのレベルの表現が目に留まりました。

私は、SUDOKU をする根気がないのですが、息子が好きで、たまに解いていることがあり、そのページを見ていると、次のような三段階のレベルの SUDOKU が載っていました。

Mild     Difficult     Fiendish

mild と difficult は、分かりますが、最後の fiendish というのは見たことがなく、辞書を引くと、「悪魔のような、残酷で不快な」 という定義が載っていますが、なんとも大げさな表現ですね。

でも、fiendish は、「問題、仕事などが、非常に難しい」 という意味でも使われるそうで、初めて知りました。

ということで、Mild (易しい)、Difficult (難しい)、Fiendish (非常に難しい) ということになりますね。

そこで、気づいたのですが、アメリカの新聞では、level 1~5 のように数字でレベルを表したり、Easy、Medium、Difficult のように書かれていることが多いように思い、mild が、こんな風に使われるのも、私には新鮮に感じました。

改めて mild の使い方を考えてみると、いろいろありますね。

メキシコ料理の salsa (サルサ)の辛さの度合いは、mild、medium、hot の三段階で売っていることが多く、辛いのが好きではない人は、mild を買うことになります。

このように味が刺激がない、スパイシーではないという mild もあれば、天気が mild (温暖な)という場合もありますね。

mild person なら、穏やかな人ですね。

SUDOKU のレベルが mild というのは、「厳しさなどが、軽度の」 という意味です。 運動などが、軽いのも、mild exercise と言えますね。

パズルのレベルは、easy の方が端的なように思ってしまうのは、私がアメリカ英語の方に慣れているからなのでしょうか。

息子が、この Mild と書かれた SUDOKU を解いたのですが、アメリカの新聞に載っている Level 1 / easy レベルよりも難しいということで、Fiendish レベルなら、文字通り、残酷で不快なほど難解なのかもしれないなあと思いました。


馬跳び と 跳馬

息子の学校で、運動会があり、見に行ってきました。

玉入れもあったのですが、かごに入れる玉入れではなくて、校舎の二階の窓を開けて、窓の中に玉を投げ入れて、学年対抗で競うというこんな豪快なゲームもあるのだなあと思いました。

他には、馬跳びレースもありました。

馬跳びなんて、懐かしいなあと思って、これを英語では、確か馬ではなくて、別の動物だったことを思い出しました。

馬跳びは、leapfrog で、馬ではなくて、蛙でした。

フランス語では、羊で、中国語は、山羊です。

他の国にも、同じ遊び / ゲームがあり、国によって、跳ぶ動物が違うのがおもしろいですね。

跳ぶというと、jump もありますが、leap の方が、軽くぴょんと跳ぶ感じがします。

調べると、jumpは跳躍の「動作」に、leapは跳躍による「移動」に重点が置かれると辞書に載っていました。

leapfrog は、次のような定義が載っています。

a game in which one child bends down and another leaps over
(一人の子供が上半身を曲げて、他の子供が跳び越えるゲーム)

a children's game in which players vault over each other's stooped backs
(プレーヤーたちが、曲げた背中を、お互いに跳び越える子供のゲーム)

vault も跳ぶという意味ですが、手や棒を使って跳ぶということです。

陸上の棒高跳びは、pole vault で、体操の跳馬は、vault ですね。

馬跳びは、leapfrog (蛙跳び)となり、跳馬は、vault (手を使って跳び超す)で、どちらも馬が出てこないのですが、なぜか、鞍馬は、pummel horse と、こちらは馬が出てきます。

なかなか複雑なものですね。。


はたき込み

前回、相撲部屋について書きましたが、相撲の決まり手にもいろいろありますね。

これらを英語で聞くのも、おもしろいものです。

主なものは、次の通りです。

forcing out (寄り切り)
pushing out (押し出し)
lifting out (つり出し)
an overarm throw (上手投げ)
an underarm throw (下手投げ)

その中で、slapping down という決め手がありますが、これは、「はたき込み」となるようです。

slap は、「ぴしゃりとひっぱたく、平手打ち」などの意味があり、英語でこの決め手を聞くと、あまり真剣勝負という感じがせずに、家族で笑いながら聞いています。

ところで、「はたく」と「たたく」は、どちらも同じ漢字、「叩く」なんですね。

私は、はたき込みだと思っていましたが、たたき込みでもいいようです。

埃をはたくと言うように、たたくよりも、はたくの方が、軽くはらうような感じがします。 
slap は、ぴしゃっと音がするようなたたき方ですが、はたくは、埃のような音がしないようなものをはらうのにも使える言葉ですね。

埃をはたくための掃除用具で、「はたき」がありますが、これは、英語では、duster ですが、はたくは、dust という意味にもなりますね。

相撲の決め手、はたき込みの定義は、次の通りです。

突き合い、押し合い中、相手が不用意に出てきたとき、さっと体を右 (左) へ開きながら、右 (左) 手のひらで相手の肩か背中をはたいて前へ落とす。

「はたく」と「たたく」の違いは、論文にでもできそうなほど興味深いものですが、とても深い内容になってしまうので、ここでは、ふれないことにしますが、たたくという打つ行為の中に、はたくということが含まれるのではという考えもあるようです。
ということは、ちょっと特殊なたたき方が、はたくなのでしょうか。

いずれにしても、slap の訳としては、「はたく」でも「たたく」でもよいということですね。


お知らせ
プロフィール

Author:Yurikoyama
アメリカ人の夫と息子と三人家族です。高校ではバージニア州のハイスクールで交換留学生として1年間過ごし、その後日本の大学でフランス語を学びました。
いろいろな言語に興味があり、現在はスペイン語もぼちぼち学習しています。

アメリカのニューメキシコ州、テキサス州で12年、香港で6年、そして2018年から約3年大阪で住み、2021年12月にアメリカのペンシルベニア州に引っ越してきました。
息子はニューヨーク州にある大学で寮生活をしており、これからリタイアした夫と二人の生活です。。。

日常、気になった言葉や表現について書いています。
よろしくお願いいたします。

日本ブログ村に登録しています
最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
最新コメント
検索フォーム
ご訪問ありがとうございます。
リンク