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photobomb

テレビで夕方のローカルニュースを見ていると、次のような caption が出ていました。

Tom Hanks photobombs Pittsburgh wedding

俳優の Tom Hanks が Pittsburgh で映画の撮影があったようで、そこで結婚式を挙げて写真を撮っていた花嫁たちと一緒に写真を撮ったようです。

photobomb というのはおもしろい言葉ですね。 定義は次の通りです。

to appear behind or in front of someone when their photograph is being taken, usually doing something silly as a joke

(誰かが写真を撮ろうとしている時に、その人たちの後ろや前に現れること、通常はジョークとして何かばかげたことをすること)

無関係な人が一緒に写真に紛れ込んで一緒に写真を撮るということですね。

自分の結婚式に突然トム ハンクスが現れて一緒に写真を撮ることができた花嫁がとても興奮して喜んでいる様子がニュースで流れていました。

photo + bomb という形ですが、写真に関係ない人が写ることで写真を台無しにしてしまう爆弾のようだからということのようです。

こんな風に人を楽しませる bomb なら大歓迎ですね。

少し明るい話題のニュースを聞くと、うれしい気分になります。



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実質的な値上げ

今朝のBSニュースを聞いていて、shrinkflation という語があることを知りました。

shrinkflation の定義は次の通りです。

the practice of selling smaller quantities of products for the same price, in order to make people believe they are getting the same amount

(人々に同じ量を得ていると信じさせるために、同じ値段でより少ない量の製品を販売する行為)

shrinkflation は、shrink (縮ませる + inflation (インフレ) から成る語です。

食品製造業者が商品の量を減らして今までと同じ値段で売るということは、お客さんの立場からすると値上げと同じですね。

アメリカで暮らしていた時に、同じサイズのシリアルを買っていると思っていたら、いつのまにか量が微妙に少なくなっていたということがありました。

飲料でも、1000ml 入る容器に 900ml しか入っていないということもあります。

消費者は値段が上がると気がつきますが、箱に入っている量に関してはそれほど気にしていない場合もありますね。

知らず知らずのうちに損をしないように、消費者も wise up (賢くなる) すべきですね。


他人の不幸を喜ぶ

他人の不幸を喜んではいけませんが、誰もが少しはそういう経験をすることがあるかもしれません。

例えば、こちらが親切にその人のことを思ってアドバイスしたのに、その人が言うことを聞かず、結局その人が痛い目にあったというような場合、英語では、See, I told you. (だから、言ったのに、言わんこっちゃない。)などと言うことがあります。

そういう話をしていると、他人の不幸を喜ぶ気持ちを表すのに、schadenfreude という言葉があると、夫から聞きました。

スペルから察しがつくように、ドイツ語ですが、次のような意味です。

schaden = damage、harm(損害)
freude = joy(喜び)

「だから言わんこっちゃない。」 というのは、どこか明るいイメージもしますが、schadenfreude は、他の人の失敗や不幸を、心の中で快く思ってしまうような感情のようです。

英語には、ぴったりの表現がないので、この言葉を英語に取り入れていると、夫が言います。

日本語では、「ざまあみろ、いい気味だ、人の不幸は蜜の味」 などが近い意味になるようです。

そこで、英語にも schadenfreude に相当する何かあるのではないかと探してみました。

最も近いのは、gloat という動詞で、「ほくそ笑む、他人の不幸をいい気味だと思う」 のような意味があります。

He gloats over his rival's misfortune.
(彼は、ライバルの不幸にほくそ笑む。)

He had a feeling of schadenfreude when his ex-wife’s second marriage failed.
(彼は、前妻の再婚が失敗した時、いい気味だという気持ちにになった。)

schadenfreude は、他人の不幸に重点が置かれ、gloat は、他人の不幸よりも、それについて自分が満足する方に重点が置かれている感じのようです。

他人の不幸を喜ぶというと、ちょっと恐ろしいように思いますが、人間の深層心理として、他人を超えたいと思うものがあるのだろうと思います。 

もうひとつ、まじめな公平さを示す言葉でもあるように思いました。 勉強をさぼっていて、テストで失敗した生徒を見て、まじめに勉強していた生徒は、この schadenfreude を経験することもあるのだと思います。

ただ、その生徒が大事な受験で失敗したり、事故に遭いけがをしたような場合は、やっぱり schadenfreude ではなく、気の毒だと思う場合が多いように思います。

なので、schadenfreude は、あまり深刻ではない状況で、ちょっと優越感に浸るような場合に使われるような感じなのでしょうね。


恥をかかせる

飛行機の座席では、誰でも真ん中の席に座りたくないものだと思います。

ユナイテッド航空の乗客の話をニュースで読みましたが、この乗客は、真ん中の座席になり、そして両側にサイズの大きな人が座ったそうです。

普通なら、あきらめて大人しく、その真ん中の座席に座ることになるのでしょうが、この乗客は、隣の人が聞こえるように、携帯電話で誰かと話をし始め、次のようなことを言ったようです。 

They are so big.
(彼らは、とても大きい。)

Oh my goodness, I don’t know how I’m going to do this the next four hours. This is just impossible because they’re squishing me.
(やれやれ、これから4時間どうやってこの状態でいるか分からないわ。こんなの不可能よ。彼らは私を押しつぶしそうよ。)

At least they will keep me warm.
(まあ、彼らのおかげで暖かいでしょうけど。)

こんなことを言ってしまうなんて、ひどいですね。 

この乗客は、隣の座席の人が太っていることで恥をかかせたわけですが、次のように言うことができます。

She fat-shamed her seatmates.
(彼女は、隣り合わせた人を太っているということで辱めた。)

shame は、「恥、恥ずかしさ」という意味の言葉ですが、動詞でも使えて、「恥ずかしい思いをさせる」ということですね。
それに、fat 「太い」が付いたものです。

fat-shame の定義は次のように載っています。

to criticize someone for being overweight, especially publicly
(人が肥満であることについて、特に公然と非難すること)

このような単語も存在するのですね。 それだけ太った人が多くて批判されることが多いのでしょうね。

確かに、アメリカに住んでいると、どうしてここまで太るまでに痩せようと努力しなかったのだろうかと不思議に思うような人もいます。 でも太りたくて太った人はいないでしょうし、様々な状況からそうなったとしたら気の毒なことです。 

快適な空の旅のために、この乗客は、やっぱりこっそりと客室乗務員に席をかえてもらうように伝えればよかったのではないかと思います。


男性への同情 himpathy

先日、アメリカの最高裁判所判事に、わだかまりが残りつつも、ブレット カバノー氏が承認されました。

彼は、学生時代の性的暴力疑惑が持ち上がっていたのにもかかわらず、トランプ大統領は、彼に同情するような発言をしていました。

関連の新聞記事の中に、次のような文がありました。

Mr. Trump is manifesting what I call "himpathy" - the inappropriate sympathy powerful men often enjoy in case of misogynistic behavior.

(トランプ氏は、himpathy と私が呼ぶことを明白に示している。 himpathy とは、女性蔑視的な行為に対して、権力のある男性がよく享受する不適切な同情のことだ。)

簡単に言うと、himpathy とは、性的暴力などの女性蔑視的な行為が起こったときに、世の中が、被害者の女性よりも、権力のある男性の方の肩を持つということです。

himpathy とは、もちろん、him + sympathy で、コーネル大学の Kate Manne 哲学教授の造語のようです。

私はこの疑惑についての全容を知らないので、何とも言えませんが、この被害者の女性が、権力のある男性に対して、勇気を持って告発したことは立派だと思います。

himpathy のような言葉が生まれないような社会を目ざしたいものですね。


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プロフィール

Author:Yurikoyama
アメリカ人の夫と息子と三人家族です。高校ではバージニア州のハイスクールで交換留学生として1年間過ごし、その後日本の大学でフランス語を学びました。
いろいろな言語に興味があり、現在はスペイン語もぼちぼち学習しています。

アメリカのニューメキシコ州、テキサス州で12年、香港で6年、そして2018年から約3年大阪で住み、2021年12月にアメリカのペンシルベニア州に引っ越してきました。
息子はニューヨーク州にある大学で寮生活をしており、これからリタイアした夫と二人の生活です。。。

日常、気になった言葉や表現について書いています。
よろしくお願いいたします。

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