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アパルトヘイト

今年のアカデミー賞の作品賞を受賞した 「グリーンブック」は、アメリカの人種差別を背景とした作品です。

1960年代のアメリカ南部が舞台で、黒人ジャズピアニストとイタリア系白人運転手の2人が友情を深めていく姿を描いたもので、実話に基づく話のようです。

この映画を見てみたいと夫と話していたときに、夫はこの映画は、American apartheid の映画だなあと言いました。

文字を見ると、「アメリカのアパルトヘイト」ということで分かりやすいのですが、これを耳で聞くと、ちょっと分かりにくいのです。

apartheid の h は発音せず、最後の d / t もあまり聞こえず、アパルテイ (ト) のような感じに聞こえます。

人種差別の映画の話をしていたので、アパルトヘイトのことだと、なんとか察しがつきました。 

そして、歴史の時間に習ったアパルトヘイトという言葉は、apart (離れて)ということなのだと改めて思いました。

apartheid は、apart = separate + heid = hood という構成になっており、Afrikaans ( アフリカーンス語) で、separateness (分離)という意味です。

-hood は、motherhood (母性、母であること) のように、~である状態を意味しますね。

アパルトヘイトと言うと、ヘイト = hate (憎しみ)も想像できますが、これは関係ありません。

アフリカーンス語は、オランダ語の方言から生まれた言葉で、17世紀に南アフリカに入植したオランダ人を中心とした白人の言葉です。 なので、オランダ語に由来している言葉が多いようです。

apartheid は、南アフリカ共和国の人種隔離政策のことですが、アメリカの人種隔離政策については、同じように 「分離」を表す segregation という言葉があります。

辞書の中に、こんな記述がありました。

"Segregation" is such an active word that it suggests someone is trying to segregate someone else. So the word "apartheid" was introduced

(segregation は、とても積極的な言葉で、誰かが誰か他の人を差別しようとしていることを暗に示すようだ。 それで、apartheid が取り入れられた。)

segregation も apartheid も、語の意味はほぼ同じなのでしょうが、アフリカーンス語であり、他の国で行われた apartheid という言葉を使う方が、アメリカ人には少し気が楽になるのかなあと思ってしまうのは考えすぎでしょうか。。

グリーンブックのような映画を見て、人種の溝が狭まっていくといいなあと思います。


アルミニウムの発音とスペル

アルミニウムは、アメリカとイギリスで、発音もスペルも異なるということを夫から聞きました。

アメリカ → aluminum (アルーミナム.....アクセントは、ルの上)

イギリス → aluminium (アルミーニアム.....アクセントは、ミの上) 

こちらの元素記号表を見ると、aluminum と、アメリカのスペルが、採用されています。

金属元素の名前など、日常の会話には、あまり必要ないと思いがちですが、身近なものとして発音する機会もあるのです。

例えば、アルミホイルは、どこのキッチンにもあるかと思いますが、これは、アメリカでは、aluminum foil と言っていますが、イギリスでは、aluminium foil なのでしょうね。

そして、aluminum foil を、tin foil と言う人も、たまにいます。

tin は、「スズ」で、アルミホイルができる前には、tin でできた tin foil (スズホイル)が使われていたようですが、もっと丈夫で、価格も安いアルミホイルに取って代わられたようです。

そして、アルミホイルのことを、今も tin foil と呼ぶ人もいるということです。

また、リサイクルをする場合にも、同じ缶でも、 aluminum と tin によって、分けています。

私が住んでいる市では、リサイクルの回収はなく、個人が、市内にあるいくつかのリサイクル施設へ持って行かなければいけないのですが、そこにも、aluminum と tin は、別の場所に入れるように、それぞれ表示されています。

ジュースやビールの缶は、アルミが多いですね。 そして缶詰は、スズが多いようです。

また、tin は、can (缶)という意味で使われることも多いです。

元素記号表を見てみると、aluminum よりも、aluminium のような、-ium で終わる名前の方が多数派ですね。

ヘリウムも、helium (ヒーリアム.....アクセントは、ヒの上)も、-ium で終わりますね。

誕生日のお祝いなどに使う helium balloon (ヘリウム風船)も、身近なものです。

カタカナで覚えた元素名も、主だったものは、英語でも覚えていきたいものです。

Arabic の発音を間違えると.....

昨日、ローマ数字について書いたときに、アラビア数字についても触れましたが、そのときに、Arabic numerals のことを、Arabian numerals と間違えて書いてしまい、あとで気がついて訂正しました。 お詫びいたします。

そこで、Arabic と Arabian を、間違えたということを夫に話したのですが、ぽかんとした顔をしているので、Arabic numerals の Arabic だと言うと、夫は、笑いながら、aerobic だと思ったと言うのです。

私が発音した、Arabic (アラブの)は、なんと、aerobic (エアロビクスの形容詞)に聞こえてしまったのです。。

Arabic の発音は、アクセントが一番前の a の上にあるんですね。

Arabian の発音は、アクセントは、二つ目の a の上なので、Arabic も同じように、二つ目の a の上にアクセントを置いて発音していたのですが、そうすると、aerobic に似てしまったわけです。

ちなみに、aerobicは 、アクセントは、o の上で、アロウビックのような発音です。

このような恥ずかしい間違いをしながら、英語を話しているのですが、正しいアクセントの位置というのは、どのように決められるんだろうと不思議に思いました。 もちろん基本的な規則はありますが、不規則なものもありますね。

例えば、detail (詳細)という単語がありますが、私が学校で習ったときは、アクセントは前で覚え、ずっとそう思ってきたのですが、ニュースなどでは、アクセントが後ろで発音されていることが多いように思います。

こんな風に、どちらでもいい場合と、間違うと通じない場合があります。

他に、紛らわしい語がない場合は、アクセントの位置は、流動的になるのでしょうか。。 よく分かりません。

最後に、間違いついでに、Arabic と Arabian の違いについて調べてみました。

Arabic は、Arabic numerals (アラビア数字)や、Arabic (アラビア語)のような例がありました。

Arabian は、Arabian Nights (アラビアンナイト)、Arabian horse (アラビア馬)などの、アラブの歴史的な、伝統的なものを表すのに使われる感じです。

こんな風に、失敗して学ぶこともありますね。。


苦手な発音

明けましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

私は、英語やいろいろな言語に興味があり、気づいたことなどをこのブログで書いているのですが、言葉を習うときの基本である発音に関しては、苦手意識があります。

いつまでたってもうまく発音できない単語のひとつに、hors d'oeuvre があります。

hors de というのは、「.....の外」、oeuvre は、「仕事、作品」という意味で、食事のメインコースの外のものということで、「オードブル」のことです。

もともとはフランス語の単語で、hors d'œuvre とスペルもほぼ同じですが、英語は、o と e が、離れていますが、フランス語は、くっついて、o を発音する口にして e を発音します。

アメリカ人が発音する hors d'oeuvre は、カタカナでは正確には表すことができませんが、オードゥーブという感じです。

そして、フランス語では、オルドゥーブルという感じです。 正確には、オンライン辞書でご確認いただければと思います。

私は、フランス語をかじっていることもあり、この単語を発音すると、日本語やフランス語の影響を受けた発音になってしまい、アメリカ人には通じにくく、笑われてしまうのです。

それで、hors d'oeuvre と言う必要がある場合は、この単語を避けて、appetizer / appetiser と言うようにしています。。 これなら、日本のアペタイザーとほぼ同じ発音で簡単です。

とは言え、こういう苦手な単語もどんどん発音して、笑われながらマスターしていければと思います。。

そう言えば、31アイスクリームのベリーベリーストロベリーというフレーバーがありますが、英語になると、very berry strawberry と、v と b の違いを意識して緊張して発音しないといけませんね。 まあ、私はストロベリーフレーバーが好きなわけではないので、あまり言う機会もありませんが。。

今年も、一緒に英語の勉強を楽しくがんばりましょう! 


ミサイル の発音

また、北朝鮮がミサイルを飛ばしましたが、本当に、今後どんな方向へ進んでいくのか、深刻な問題です。

こんな時に、ミサイルという単語の発音なんて、どうでもいいことかもしれないのですが、missile という単語は、カタカナのミサイルとは、全然違う発音で、少し注意が必要なのです。

辞書を引くと、ミサイルのミの上にアクセントを置いて、そのままミサイルとする発音記号も載っているのですが、アメリカでは、「ミスゥ」という感じの発音です。アクセントは、同じくミの上です。

missile は、ラテン語の missilis が語源で、「投げる、強く投げつける」という意味だそうです。

日本語では、ミサイルとカタカナになっているので、ついカタカナに影響された発音になるのですが、ミサイルとミスゥは、全然違いますね。

そして、私はこのミスゥを聞くと、ある単語を思い出します。

mistletoe です。 発音は、ミスゥトウ で、最初の部分が、missile と同じなのです。

mistletoe は、「ヤドリギ」で、クリスマスの飾り、リースなどにに使う植物です。 

男性は、クリスマスの飾り、mistletoe の下にいる女性にキスをしてもよいということになっていて、クリスマスソングにもよく出てくる言葉です。

missile と mistletoe という意味的には何の関係もない二つの単語を並べているわけですが、発音が同じ(missile と mistle)なので一緒に覚えればいいですね。

辞書によると、mistletoe の花言葉は、「困難を克服する」ということです。

北朝鮮に対して、今後どんな制裁処置が取られるのか分かりませんが、この困難が克服できるよう祈ります。

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プロフィール

Author:Yurikoyama
アメリカ人の夫と息子と三人家族です。高校ではバージニア州のハイスクールで交換留学生として1年間過ごし、その後日本の大学でフランス語を学びました。
いろいろな言語に興味があり、現在はスペイン語もぼちぼち学習しています。

アメリカのニューメキシコ州、テキサス州で12年、香港で6年、そして2018年から約3年大阪で住み、2021年12月にアメリカのペンシルベニア州に引っ越してきました。
息子はニューヨーク州にある大学で寮生活をしており、これからリタイアした夫と二人の生活です。。。

日常、気になった言葉や表現について書いています。
よろしくお願いいたします。

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