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sofa と couch

アメリカのソファは、アメリカ人の体形に合わせて、大きいものが多く、我が家のソファも、私が座ると、足が床に着きません。

sofa は、日本語にもなっていますが、もうひとつ、ソファとほぼ同じように使われる couch (カウチ)という言葉があります。

couch potato の couch です。

私が交換留学生だったころ、イギリス出身のホストマザーは、いつも sofa のことを、couch と言っていました。

そのころから、couch という言葉が気になっていたのですが、フランス語を習ってから、なるほどと思いました。

フランス語で、coucher (クシェール)は、「寝かせる、横になる」という意味です。

英語の couch は、「横になるところ」という意味だと分かって、すっきりしたものです。

ついでに、sofa は、どこから来たのだろうと調べてみると、アラビア語の suffah で、bench of stone or wood (石や木でできたベンチ)が語源だそうです。

sofa も couch も、座ったり横になったりするところという意味ですね。

もうひとつ、ソファの上に置くクッションのことを、pillow と呼ぶことがあり、最初は違和感を感じたものです。

pillow は、寝るときの枕だけではないようです。

日々の生活の中で何気なく使っているものにも、ひとつひとつ言葉には背景があり、それらを知るのは楽しいものです。。


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網戸について考える

週末に、家中の窓の網戸をはずして洗うなど、ちょっとした大掃除を家族でしました。

季節がよくなった春に大掃除をする人も多いのか、spring cleaning(春の大掃除) という言葉もあります。

網戸という言葉は、網の戸と書きますが、戸=ドアだけではなく、窓につけるものも網戸ですね。

窓の網戸は、英語では、window screen と言います。

何気なく使っていましたが、screen と言えば、映画やコンピュータのスクリーンなどを思い出しますが、網戸という意味もあることに興味を持ちました。

screen には、「場所などを仕切るもの」そして、それが、光や風、視界などをさえぎるという意味があります。

車のフロントガラスのことを、イギリスでは、windscreen と言うそうですが、これは、風をさえぎるためのものということです。 

アメリカでは、windshield と言い、shield は、「盾」で、同じく、風をさえぎるものということです。

また、障子やふすまのことを、shoji screen と言い、これは、スペースを仕切り、視界をさえぎっているのでしょうか。

screen は、動詞でも、「見えなくする」という意味もあり、次のように使えます。

Trees screens the house from the street.
(木があるので、家は道から見えない。)

window screen (網戸)は、窓につけて、換気をしながら、虫などをさえぎっているということですね。

網の戸という、見たままの言葉に比べて、window screen は、目的を考えた表現になっているようですね。


hardscape + softscape = landscape

次のような新聞の見出しを見つけました。

4 ways hardscapes can add value to your home
(人工的建造物 = ハードスケープが、あなたの家の価値を上げる4つの方法)

この hardscape という単語は、初めて見たのですが、調べてみると、景観設計や庭造りなどの分野で使われる言葉のようです。

hardscape に対して、softscape という言葉もあり、次のような意味になります。

hardscape - 庭の石や岩、通路、壁、テラスなど

softscape - 木や花や芝生など

そして、これらの hardscape と softscape を合わせて、景観を美しくすることを、landscape と言います。

hardscape と softscape は、あまり耳にする言葉ではありませんが、landscape は、日常語です。

通常は、landscape というと、「木を植えたりして景観を美しく整える」という意味で使われており、landscaper は、「庭師」のことです。

landscape は、もともとは、きれいな自然を描いた「風景画」という意味があり、そこから庭などを美しく整えるという意味へと広がっていったようです。

花などの自然のものと、石畳の通路など人工的なものを組み合わせて、それぞれの美しい風景画をつくりあげると、家の価値も上がり、またそれぞれが心地よく過ごせるスペースになりますね。

mudroom とは?

インテリア関連の記事を読んでいると、mudroom という言葉を見かけることがあります。

mud (泥)+ room (部屋)で、どんな場所なのでしょう。

次のような説明が載っていました。

A small room or entryway in a house where wet or muddy footwear and clothing can be removed
(ぬれたり泥が付いた靴や服などを脱ぐところで、家の玄関や小さい部屋のこと)

つまり、mudroom は、「玄関」のことですね。

日本の玄関には、傘立てや下駄箱がありますが、アメリカの家の玄関には、大抵 coat closet もあり、コートやジャケットは、そこに掛けることになります。 

コートやジャケットは、外に行くときに着るものなので、玄関に置いておくのは理にかなっていますね。
とは言え、実際には、外出する場合のほとんどが、車で行くので、ガレージから出ることになり、それほど効率がよいとも思わないのですが。

一般的なアメリカ人は、普通は家の中でも靴を脱がないのですが、さすがに、泥でよごれたりぬれている靴などは、玄関で脱ぐのでしょうね。 それで、mudroom と言うのでしょうね。

ちなみに、我が家は日本式で、家族全員靴を脱ぎ、友人たちも脱いでくれますが、まったく気にせず、ずかずかと土足で入って来られる人もいて、悪気はないのは分かるのですが、いつも汚いなあと思ってしまいます。。

それでも、ここはアメリカなので、自分の文化を相手に押し付けるのもどうかと思い、靴を脱いでくださいと、なかなか言えずにいます。。

statement wall

インテリアに関する記事を読んだり、HGTV (Home and Garden Television) というケーブルテレビの番組を見ていて、statement という単語の使い方について気になりました。

statement というと、まず思いつくのが、次のような例です。

bank statement (銀行口座計算書)
make a joint statement (共同声明を出す) など。

これらとは違う statement で、次のように使われていました。

Create a statement wall.

なんとなく分かるような気もするのですが、この statement は、どのように訳せばよいでしょうか。

いくつか辞書を読むと、次のような定義があり、この statement に当てはまるように思いました。

communication of an idea, position, mood or the like through something other than words
(言葉以外の何かを通して、アイデアや立場やムード、またはそのようなものを伝達すること)

statement wall とは、何か自分の主張のようなものを表現している壁、という感じでしょうか。
例えば、リビングルームのひとつの壁を自分の好きな色に塗ったり、気に入った絵画を掛けてみたり、大きな鏡を掛けてみたり、いろいろな表現方法がありますね。

次のような例文も載っていました。

The furniture in the living room makes a statement about her love of color.
(居間にある家具は、彼女が、色が好きだということを伝達している。→ 居間にある家具から、彼女が色が好きだということがわかる。)

我が家のリビングルームの壁には、友人の描いた大きな抽象画が掛けてありますが、そういうことが、そこに住む人の趣味やアイデアなどを表現、伝達していて、それが statement ということですね。

お知らせ
プロフィール

Author:Yurikoyama
アメリカ人の夫と息子と三人家族です。高校ではバージニア州のハイスクールで交換留学生として1年間過ごし、その後日本の大学でフランス語を学びました。
いろいろな言語に興味があり、現在はスペイン語もぼちぼち学習しています。

アメリカのニューメキシコ州、テキサス州で12年、香港で6年、そして2018年から約3年大阪で住み、2021年12月にアメリカのペンシルベニア州に引っ越してきました。
息子はニューヨーク州にある大学で寮生活をしており、これからリタイアした夫と二人の生活です。。。

日常、気になった言葉や表現について書いています。
よろしくお願いいたします。

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