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ケリーグリーン

外に出ると、いつの間にか、葉っぱの緑が眩しいように輝く季節になってきていますね。

私は、好きな色を聞かれると、いつも迷うことなく 「緑」 と答えます。

いつごろからなのか、なぜなのか分かりませんが、つい緑色のものを探してしまい、我が家のカーテンも薄い緑です。

でもそのカーテンの緑色は、ちょっと思っていた色と違い、それならどんな緑色がよかったのかという話になりました。

夫が kelly green は好きかと聞いたのですが、ケリーグリーンなど聞いたことがなく、調べてみました。

辞書には、strong yellowish green (強烈な明るい黄緑)のように載っています。

次のような由来も載っていました。

Named after the common Irish family name, Kelly, it is reminiscent of the lush green Irish landscape. It is also commonly associated with the colors of St. Patrick’s Day.

(アイルランドによくあるケリーという苗字からつけられた名前で、緑豊かなアイルランドの風景を思い起こさせます。 また、通常、聖パトリック祭の色を連想させます。)

そう言えば、Grace Kelly もアイルランド系アメリカ人のようですね。

ケリーグリーンは、アイルランドの自然の緑だったわけですね。

アメリカでは、各地で、聖パトリック祭(3月17日)には、緑色の服を着て、レストランでは、ビールを緑色に染めたり、鮮やかな緑色に染められる川もあったりと、緑のお祭りになります。

ケリーグリーンもきれいな緑色ですが、私は、抹茶のようなもうちょっと落ち着いた?緑色も好きです。

matcha green や jade (ヒスイ)green などは、そのものを思い浮かべると分かりやすい色の名前ですね。

先日読んでいた新聞記事の中で、イチゴ色と表現されていたことがあったのですが、赤とはちょっと趣が違っていいものだなあと思いました。

kelly green は、アメリカで使われるようですが、色名も、さまざまな形容の仕方があるものですね。 


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ショウガ色?

ショウガの色と聞かれて想像する色は、あの薄い黄色かと思うのですが、ginger という語は、そうではないようです。

スマートフォンで一度あるニュースを読むと、関連ニュースが次々と送られてきて困ることがありますが、ハリー王子とメーガン関連の記事が送られてきて、またかと思いながら目を通していました。

そして、次のように ginger という語が使われているのが気になりました。

Meghan Markle and Prince Harry’s son Archie has ‘ginger hair just like his dad’
(メーガンマークルとハリー王子の息子アーチ―は、お父さんと同じように赤茶色の髪をしている。)

ginger は、「赤毛の人、赤茶色(の)、赤褐色(の)」 という意味があるようです。

私には、ショウガと赤という色が結びつかずに不思議だなあと思い、隣にいた夫に、ショウガは何色に見えるかと聞いてみると、pale pink (薄いピンク)と言います。

たまたま冷蔵庫にあったショウガを改めてながめてしまいましたが、どう見てもピンクには見えません。

百歩譲ってピンクだとしても、赤毛の色とはかなり違うので、調べてみましたが、明解な理由は見つからず、マレーシア産のレッドジンジャーというショウガの花が赤色だからという説はあるようです。

イギリスがマレーシアの一部を占領していたころに、そういう意味ができたのかもしれないということです。

息子の英語の先生が赤毛なのですが、他の先生がクッキーを焼いてその赤毛の先生のところへ持ってこられたそうです。

そして、その赤毛の先生が、What kind? (どんな種類のクッキーなの?)と聞いたところ、他の先生が、ginger と答えたそうです。

すると、その赤毛の先生は、So am I.(ぼくもだよ。) と答え、にっこりしたそうです。

ちなみに、ジンジャークッキーは、私もよく焼いていましたが、あれは茶色ですね。 でもシナモンも入れるので、ちょっと赤みが入っているという感じもしないでもないですね。

ginger は、冷蔵庫に入っているショウガからは想像できない色として使われる場合もあるわけですね。。


目の色

アメリカの免許書には、目の色が表示されていますが、私の目の色の欄は、brown です。

目の色と言えば、brown、blue、green ぐらいでしょうか。

また、black eye の定義は次のようになります。

a swollen bruise caused by a blow to the eye
(目に打撃を受けた結果の腫れあがったあざ)

なので、brown と言うべきところで、black と言わない方がいいですね。

また、「ものもらい」 のことは、styという名前もありますが、 普段の会話では、pink eye と言うのを聞きます。 目のまわりがピンク色になるからでしょうね。

「ものもらい」 は、大阪では、「めばちこ」 と言います。 めばちこの語源を見ていると、いろいろとおもしろい話が出てきます。

めばちこになると、目をぱちぱちしてしまうから、目がぱっちりと強調されるように見えるから、また、目に罰をうけた子(=め ばつ こ)などという案もあるようで、どれもなるほどと思ってしまいます。

ものもらいと言うと、人からうつったようで、あまりいい感じがしませんね。

目が赤いという場合には、Your eyes are bloodshot. (あなたの目は、充血している。) のようにも言えますが、Your eyes are red. でもいいですね。

また、red-eye には、飛行機の 「夜行便」 という意味があります。

I arrived this morning on the red-eye from London.
(私は、ロンドンから夜間飛行で今朝着きました。)

これは、乗客が疲れや睡眠不足で、目が赤くなるからという理由だそうです。

ここで、目の色を使った他の表現はないかと、夫に聞いてみると、green-eyed monster (緑色の目をした怪物、嫉妬) という答えが返ってきました。

green-eyed は、「緑色の目をした」 という意味の他に、「嫉妬深い」 という意味があるようです。

どうして緑が嫉妬深いことになるのでしょう。

古代のギリシア人たちは、次のように考えていたということです。

They believed jealousy occurred as result of the overproduction of bile, which turned human skin slightly green.
(彼らは、嫉妬は、胆汁の過剰生産の結果起こり、それが人間の皮膚をかすかに緑色にすると信じていた。)

おもしろいですね。嫉妬と胆汁は関係するのでしょうか。

ちなみに、夫の目の色は、緑色ですが、green-eyed monster ではありません。。


green light と red flag

信号の青が、「進め。」ということから、green light は、次のようにも使われています。 新聞のスポーツ欄の一文です。

He gave me the green light to shoot my choice of deer.
(彼は、僕が選んだ鹿を射る許可を与えてくれた。)

green light には、「許可、ゴーサイン」という意味があり、動詞 green-light (許可を与える)としても使えます。

企画したもの、プロジェクトなどを実施したり、行動することを許可するということです。
そのまま、進んでいいということですね。

そこで、思い出したのが、red flag です。

red flag と言えば、「赤旗」で、日本では共産主義を思い浮かべるかもしれません。 

一般的に、red flag は、「危険なことの警告」ということですが、人の行動についての注意、警告という意味で使われることもあります。

例えば、後片付けをしなかったり、他の人が買ってきたものを勝手に食べたりするような人に対して、次のように言えます。

It raised a red flag about choosing him as a roommate.
(そういうことが、彼をルームメイトとして選ぶことに、待ったをかけた。)

やめた方がいいという意味で、red flag を掲げるわけですね。

このように、信号の、green = go と red = stop が、比喩的に人の行動に対しても使われています。

lily-white

下記は、昨年のテレビ番組の傾向について、新聞に書かれていた記事の一文です。

In a year that saw the #Oscars So White campaign criticize Hollywood for movies that were too lily-white, TV painted a different picture with a record number of major roles played by a diverse array of actors.
(#Oscars So Whiteキャンペーンで、映画界が白人中心主義だとハリウッドを非難した年に、テレビでは、記録的にいろいろな人種の俳優が、主要な役柄を演じるという異なりを見せた。)

lily-whiteは、文字通り「ユリのように白い」という意味や、「潔白の、(心に)汚れがない」という意味もありますが、この文の中では、「白人中心主義の」という意味で使われています。

きれいなユリの花に、こんな意味があったのは最近まで知りませんでした。


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プロフィール

Author:Yurikoyama
アメリカ人の夫と息子と三人家族です。高校ではバージニア州のハイスクールで交換留学生として1年間過ごし、その後日本の大学でフランス語を学びました。
いろいろな言語に興味があり、現在はスペイン語もぼちぼち学習しています。

アメリカのニューメキシコ州、テキサス州で12年、香港で6年、そして2018年から約3年大阪で住み、2021年12月にアメリカのペンシルベニア州に引っ越してきました。
息子はニューヨーク州にある大学で寮生活をしており、これからリタイアした夫と二人の生活です。。。

日常、気になった言葉や表現について書いています。
よろしくお願いいたします。

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