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Axis powers and Allied powers

アメリカの学校は、今月末で一学年が終了し、長い夏休みに入るところがほとんどです。

学期末のテストの中で、息子が選択している世界史の試験の練習問題を、見せてもらっていたら、次のような問題がありました。

Which of the following was part of the Allied powers during WW I and Axis powers during WWⅡ?
(次のうちのどの国が、第一次世界大戦中は、連合国側につき、第二次世界大戦では、枢軸国となったか。)
- Germany
- Japan
- France
- Turkey

答えは、もちろん、日本ということになります。

アメリカで教育を受けた人なら、Allied powers (連合国)や Axis powers (枢軸国)というような、知っていて当たり前というような単語が、分からなかったりするものです。

中国の王朝名なども、漢字として習った私は、ローマ字で見ると、Tang が「唐」というのは、想像できても、Zhou が、「周」で、Qing が、「清」だというのは、なかなか解読するのに努力が必要です。

日常会話から、ちょっと進んで、専門分野の話になると、お手上げ状態になってしまい、ある程度の基本的な歴史用語などは、英語でも知っていないと、知的な会話には、ついていけないということになります。 日本語でなら知っているのにと、思うことがよくあり、もどかしい思いをしてしまいます。

ところで、Axis powers の axis という単語は、「軸」という意味ですね。
the Rome-Berlin-Tokyo Axis (日独伊枢軸国)ということですが、ムッソリーニが、ローマとベルリンを結ぶ垂直線を軸として、国際関係は転回すると演説したことによるそうです。

allied は、「同盟した」という意味で、Allied powers は、連合国という意味になりますが、United Nations (国際連合)というのも、もともとは、反枢軸国の連合国という意味ですね。 

歴史の教材から、ふといろいろと考えてしまいました。

college ruled paper

loose-leaf(日本では、ルーズリーフですが、正確な発音は、ルースリーフです。)など、罫線が引いてある紙(lined paper)の種類に、通常college ruledとwide ruledの二種類があります。

線と線の幅が広いのがwide ruledで、主に小学生などが、よく使うタイプです。 またcollege ruledは、wide ruledよりも線と線の幅がせまく、collegeという単語がついていますが、中学生以上の学生がよく使います。

日本でも、一般的な罫線の引いてあるノートを、大学ノートなどと呼ぶことがありますね。 

アメリカの定番ノートで、composition bookと言われるものがありますが、最初に聞いたときは、作文用のノートなのかなあと思ったりしましたが、普通のノートとして使われています。

また、リングがついたノートは、日本語では、リングノートでしょうか、スパイラルノートでしょうか。英語では、spiral notebookになりますが、spiralは、「らせん状の」という意味なので、その方が正確ですね。

ルーズリーフの話にもどりますが、ruledは、「罫線を引いた」という意味です。 ruleは、「規則、支配」などの他に、「紙に定規で線を引く」という意味もあります。 rulerには、「定規」という意味がありますね。

昔は、手で定規を使って、紙に線を引いて、今のノートやルーズリーフのように使っていたのかもしれませんね。

the Enlightenment

世界史の授業で、今どんなことを習っているのかと息子に聞くと、Enlightenmentという単語が返ってきました。
一瞬何のことか分からなかったのですが、話を聞いていると、ヨーロッパの「啓蒙思想」のことだなあというのが分かりました。

日本で世界史を習ったときに、この「啓蒙思想」という言葉の意味を深く考えなかったのですが、啓蒙の蒙は、物事に暗いこと、啓は、ひらくことということで、知らなかったことをを知るというような意味です。 それまでの封建的な思想を批判して、人間性の解放をめざすというような意味で記憶したように思います。

enlightenmentという単語には、lightという言葉が入っているように、暗くて分からなかったことを、光を照らして、分かるように導いていくというようなことで、「教化、啓発」などという意味になります。

大文字で、the Enlightenmentとなると「ヨーロッパの啓蒙思想、運動」となります。 なるほど、日本語の難しい啓蒙という言葉より、理解しやすい言葉だなあと思いました。

また、enlightenmentの中には、lightenという動詞も入っていますが、こちらは、物理的に「明るくする」という意味や、もうひとつ「軽くする、元気づける」という意味になります。

先日、入ったレストランのチラシに、Our enlightened menu just got better!と書かれていました。
このレストランは、普通のアメリカ人があまり食べないような材料を使って、カロリーも少なめにいろいろなメニューを考えているようです。 例えば、日本のそばを使って、ブロッコリーやチキンをピーナツソースで食べるパスタのようなメニューがあります。
こういう食べ方を、一般のアメリカ人に教えようということで、ちょっと大げさに、enlightenという単語が使われています。

個人的には、そばは、やっぱり、ざるそばか、天ぷらそばがいいなあと思いますが、たまには、こういうメニューを食べてみて、enlightenされるのもいいかもしれないなあと思いました。

啓蒙思想から話が脱線してしまいましたが、英語では世界史用語も身近に感じることができます。

wood shop

アメリカのハイスクールには、wood shopという名前の科目があり、選択科目のひとつになっています。
wood shopという名前から想像できるように、木材を使って、本立てや棚などを工作する授業です。

また、そういうテレビ番組もあり、DIY(do-it-youself)好きな男性には人気の番組のようです。

wood shopは、「工作室、(授業としての)工作」とでも訳せばよいかと思います。

shopという単語には、お店という意味以外に、「物を作ったり修理したりする小さい作業場、仕事場、工場」という意味があります。

body shop、repair shopなども車体修理工場ということです。

サンタクロースやエルフたちが、子供たちのおもちゃを作っているNorth Pole(北極)のおもちゃ工房もSanta's shopということです。

授業のはじめにbell ringer

bell ringerと言えば、文字通り、「ベルを鳴らす人」という意味もあれば、辞書を引くと、「大成功したもの」、「戸別訪問のセールスマン」などいろいろな意味があるようです。

まだ辞書に載っていないように思うのですが、アメリカの学校で使われるbell ringerというものがあります。

息子が、先生から返してもらったテストや課題などを持って帰ってくる中で、このbell ringerを見つけました。

これは、授業開始のベルが鳴ると同時に、生徒が取り組む授業のウォームアップのための課題のことです。
生徒がbell ringerをしている間、先生が、出席確認をしたり、授業に必要な資料を配ったり、事務的な作業にも使える時間のようです。

アメリカの中学校、高校は、同じ科目でもレベルが分かれていたり、選択科目もあり、生徒は自分のスケジュールにしたがって、それぞれの教室へと移動します。 授業と授業の間に、4-5分の休み時間がありますが、校舎も広く、トイレに行ったり教室の移動だけで終わってしまうようです。 そんな中で移動中には廊下で友人と話したり、ワイワイガヤガヤとしているわけですが、ベルが鳴るとともに、スムーズに授業に入れるように、先生がいろいろなbell ringerを用意しているようです。

前の時間に習った復習のプリントであったり、文章の中の文法の誤りを正す問題であったり、brain teaser(頭の体操)のようなクイズ的なものもあるようです。

運動も勉強もウォームアップは大事なことですね。
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プロフィール

Author:Yurikoyama
アメリカ人の夫と息子と三人家族です。高校ではバージニア州のハイスクールで交換留学生として1年間過ごし、その後日本の大学でフランス語を学びました。
いろいろな言語に興味があり、現在はスペイン語もぼちぼち学習しています。

アメリカのニューメキシコ州、テキサス州で12年、香港で6年、そして2018年から約3年大阪で住み、2021年12月にアメリカのペンシルベニア州に引っ越してきました。
息子はニューヨーク州にある大学で寮生活をしており、これからリタイアした夫と二人の生活です。。。

日常、気になった言葉や表現について書いています。
よろしくお願いいたします。

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