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大きいことはすばらしい?

Eat'n Park というレストランのコマーシャルで whale (鯨) という単語が次のように使われていました。

whale of a cod fish sandwich
(非常に大きい鱈フィッシュサンドイッチ)

パンからはみ出るような大きな鱈のフライのサンドイッチがテレビに映っていました。

(a) whale of a は、 exceptionally large (非常に大きい) という意味で使われるようです。

そして、先日近所の図書館のイベントの案内がメールで送られてきたのですが、その中に次のように書かれていました。

Whether you are Irish or Irish for the season, it's going to be a whale of a time.
(あなたがアイルランド人でも、また今のシーズンだけアイルランド人でも、すばらしい時間となるだろう。)

図書館のイベントルームでアイルランド音楽のコンサートがあったようです。

3月17日は St. Patrick's Day でアイルランドの守護聖人をお祝いする日ですが、アメリカでは多くの人が緑の服を着てパーティに出かけお酒を飲んで楽しむ日という感じです。

a whale of a time は、great time (すばらしい時間) という慣用句ですね。

We had a whale of a time.
(私たちは非常にすばらしい時間を過ごした。)

a whale of a は、①非常に大きい ②非常にすばらしい という意味で使われるということですね。

そう言えば、great という語も 「量や規模が大きい」 「すばらしい」 という両方の意味がありますね。

通常を超えるスケールということで、すばらしいということへとつながっていくのでしょうか。

鯨のようなスケールのすばらしい時間を過ごしてみたいですね。


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絞られる?

息子も私も新学期が始まりバタバタしているうちに、ブログの更新が遅くなり失礼しております。

私のスペイン語のクラスもだんだんと難しくなり、早々に作文の課題が出たり忙しくしています。
息子も今学期はかなりハードスケジュールのようで、次のように言っていました。

This semester is going to put me through the wringer.
(今学期は過酷な状態になるなあ。)

wringer とは 洗濯後に使われていた 「旧式のローラー式脱水機」 です。

そして put someone through the wringer は次のような意味で使われるようです。

have, or make somebody have, a difficult or unpleasant experience
(人に困難または不快な体験をさせる)

「(人)をこってりと絞る、(人)を脅す、(人)をしごく、(人)を散々消耗させる」 のような訳も載っています。

wringer は causes pain, hardship, or exertion (苦痛、苦労をもたらしたり大変な努力をさせる) という比喩的な意味があると辞書に載っています。

wringer が洗濯物をはさんで水分を絞りとるように、人もみっちりと絞られるいう感じなのでしょうか。

知恵を絞るとも言いますが、絞るには簡単に出てこないものを努力して出すというニュアンスがあるようです。

ところで、絞ると言えば、squeeze という語があり、squeeze some juice from a lemon (レモンから汁を絞る) のように使えますね。

でも果汁を絞るには wring は使えません。 wring はタオルや雑巾のようにねじって水分を絞り出す感じです。

ローラー式の脱水機 wringer は、水分をねじって絞り出すイメージなのでしょうね。

息子は今学期は特に厳しい授業をいくつも取ってしまったので、かなり勉強で忙しく消耗してしまいそうだという意味で、この put someone through the wringer という慣用句を使ったようです。

こってりと絞られそうですが、冬休みにはのんびり休養できたと思うので何とかがんばってほしいなあと思います。


人手不足

去年11月にホテルに泊まった時にもらったウォールストリートジャーナルを読む時間がなく年を越してしまったのですが、先日やっとパラパラと気になる記事を読んでいると、青森県弘前市のりんご農園で人手が足らず市の職員もりんごの収穫を手伝っているという記事がありました。

次のような文がありました。

He is among a dozen city officials who have been dragooned into weekend work in the orchards for $6 to $7 an hour, less than half of what they usually earn, in a region of Japan known for its juicy apples.

(みずみずしいりんごで有名な日本の地域で、彼は普段稼ぐ半分以下の1時間6~7ドルで週末に果樹園で働かされている多くの市の職員の一人だ。)

dragoon は、動詞では、force someone to do something (強制的に~させる) という意味です。

また dragoon という語を見ていると、どうしても dragon と関係があるのか気になりますね。

調べてみると、dragoon は、名詞としては、17 世紀ごろのヨーロッパで馬に乗って戦っていた兵士 「竜騎兵」 という意味があるようです。

そして彼らの持っていた兵器のマスケット銃が火を噴くドラゴンのようで dragon と呼ばれたようです。

辞書を見ると、dragoon には 「武力で迫害する」 という意味も載っています。

兵器や迫害など、穏やかな語ではないですね。

新聞記事には、日本の少子高齢化や労働年齢の人手不足、コロナの影響で海外からの労働力も不足して、農家では地方自治体の職員が dragoon されているというようなことが書かれていました。

dragoon とは書かれていますが、働いている職員は、次のように言っています。

I probably don't want to do this everyday. But it's nice to be outside.
(多分毎日はこのような仕事をしたくないと思うが、外にいるのは楽しい。)

深刻な問題ではありますが、デスクワークをしている中で、たまに外に出て体を動かしてりんごの収穫をするのも気持ちのいいことかもしれません。

日本のりんごはアメリカに比べて本当においしいと思います。 食べる時にはまた感謝しなければと思いました。


事実を誇張する

前回と同じテレビドラマの中で、次のような会話がありました。

She took it out of context and is using it against me.
(彼女は文脈からそれを切り離して使って僕を不利にしようとしているんだ。)

Well, that is what happens in politics. People stretch the truth.
(あぁ、それは政治にはあることだね。 人は事実を誇張するものだからね。)

生徒会長に立候補した Sheldon に対して、他の立候補者が Sheldon が言ったことを大げさに伝えているという設定です。

ちょっと言ったことが誇張して伝わる場合もありますね。

stretch the truth には次のような意味が載っています。

to tell or explain something in such a way that, while not technically false, presents an exaggerated or misleading version of the truth.

(厳密には間違ってはいないが、大げさまたは誤解を与えるような事実を示す方法で言ったり説明したりすること)

She was stretching the truth to make the story more interesting.
(彼女は話をよりおもしろくするために事実を大げさに言っていた。)  のように使えます。

stretch と言えば、「手足を伸ばすこと」 という基本的な意味があり、身体の伸縮運動もストレッチですね。

また、長い車の運転の後には次のように言うかもしれません。

I need to stretch my legs.
(散歩しなければならない。) 

長時間座っていた後には、このように take a walk という意味で使うことがよくあります。

手足だけではなく事実も stretch できるわけですね。


弱い膝?

Young Sheldon というドラマの中で、次のような文がありました。

主人公 Sheldon が生徒会長に立候補するということで、彼のおばあちゃんがアドバイスしています。

Okay, then you need to toughen up. Politics is not for the weak-kneed.
(分かった、それなら強くならないといけない。 政治は弱腰ではいけないよ。)

weak-kneed は、文字通り訳すと、「膝の弱い」 ですね。

比喩的には次のような定義が載っています。

lacking willpower or resolution
(意志力や断固とした決意に乏しい)

yielding readily to opposition, pressure, intimidation
(反対派や圧力、おどしに容易に屈する)

「弱腰の、優柔不断な、おろおろした」 のような訳も載っています。

日本語の 「弱腰」 に当たるのが、英語では 「弱い膝」 となり、体の異なる部位を使って同じことを表現できるのがおもしろいですね。

日本語ではへっぴり腰、腰が抜けるのような表現がありますが、英語には腰をこのように使う感覚はないように思います。

緊張したり怖い時には、次のように言うかもしれません。

My knees were shaking when I saw the accident.
(事故を見た時に、私の膝はがくがくしていた。)  これは日本語でも同じ感覚でしょうか。

弱腰になることはあっても、膝が弱くて歩けないということにならないようにしたいものです。


お知らせ
プロフィール

Author:Yurikoyama
アメリカ人の夫と息子と三人家族です。高校ではバージニア州のハイスクールで交換留学生として1年間過ごし、その後日本の大学でフランス語を学びました。
いろいろな言語に興味があり、現在はスペイン語もぼちぼち学習しています。

アメリカのニューメキシコ州、テキサス州で12年、香港で6年、そして2018年から約3年大阪で住み、2021年12月にアメリカのペンシルベニア州に引っ越してきました。
息子はニューヨーク州にある大学で寮生活をしており、これからリタイアした夫と二人の生活です。。。

日常、気になった言葉や表現について書いています。
よろしくお願いいたします。

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