The Wizard of Oz(オズの魔法使い)の主人公、ドロシーが履いた赤い、ルビー色の靴が、ワシントンDCのスミソニアン博物館に展示されているそうですが、その靴がもう80年ほど前につくられたもので、色もあせて、dull auburn(くすんだ赤褐色)になっており、この靴を救おうというキャンペーンが行われていることが、テレビや新聞で伝えられていました。
その記事の見出しは次の通りです。
Smithsonian launches campaign to save Dorothy's ruby slippers
(スミソニアン博物館は、ドロシーのルビー色の靴を救うキャンペーンを開始する。)
ドロシーの靴のことを、slippers(スリッパ)と呼んでいます。 ずっと前に、シンデレラの話を読んだ時にも気になったのですが、ガラスの靴は、glass slipperとなっていて、なんとなく不思議に思ったものです。
また、我が家の玄関には、"Please remove your slippers."(靴をぬいでください。)と書かれた小さいクッションを置いているのですが、これは、ハワイ出身のの友人のおみやげで、文の横には、ビーチサンダルの絵がかかれています。
このおみやげをもらったときも、ハワイでは靴をslippersとも呼ぶんだなあと思い、日本人としては、玄関でスリッパをぬいでくださいというのも、なんだかおかしい感じがしました。
日本では、スリッパは室内履きですが、英語では、室内履きのスリッパ以外にも、このように靴の意味でも使われています。
slipには、服などをするりと着たり脱いだりするという意味があり、slippersは、ひも靴などではなく、slip on/off(さっと履いたり脱いだりできる)ような靴ということのようです。
ドロシーの靴もシンデレラの靴もビーチサンダルも、そういう意味でslippersと呼ばれるんですね。
ついでに、ビーチサンダルは、flip-flopと言いますが、ビーチサンダルを履いて歩くときのflip-flop(パタパタという音)からできた言葉のようです。
poodleという単語が、犬のプードルという以外の意味で使われているのを発見しました。
話し言葉では聞いたことがありませんでしたが、新聞の二つの記事に次のように書かれていました。
He salivated for the privilege of being Trump's poodle, and he expresses his canine devotion in rhetorical treacle about "this good man."
(彼(副大統領候補のマイク ペンス)は、大喜びでトランプの言いなりになり、”この良い男”(トランプ)について美辞麗句を並べて犬のように忠誠を尽くしている。)
- - - the Republican nominee for the most powerful job in the world is Putin's poodle ---
(世界で最も影響力のある仕事の共和党指名者は、プーチンの言いなりだ。
このように、poodleには、人が、他の人に過度に従う、人の言いなりになるという意味があります。
プードルが、他の犬に比べてより従順なのかどうかは知りませんが、なんとなく言うことを聞きそうなイメージの犬なので、すっと頭に入りやすい表現です。
大統領選挙関連のニュースや新聞で見聞きする単語のひとつに、ticketという言葉があります。
これは、各政党の公認候補者名簿のことです。
例えば、Republican ticket(共和党公認候補者名簿)には、Donald Trump(大統領候補)とMike Pence(副大統領候補)のペアの名前が記載されています。
数日前の新聞には、下記のように、ticketが使われていました。
Some Republicans want Trump to slink away, allowing Pence to float to the top of the ticket and represent Republicanism resurrected.
(共和党員の中には、トランプにそっと出て行ってもらい、ペンスが公認候補者名簿のトップに浮上して、共和党政策主義を復活させてほしいと思っているものをいる。)
スキャンダル続きの、大統領候補者たちですが、選挙が終わった後、どうなるかというのがアメリカ市民にとっては最も不安なのかもしれません。
息子のgeometry(幾何学)の宿題で、3Dでいろいろな図形を入れた地図をかくプロジェクトがありました。
地図の中のそれぞれの図形に番号をつけて、その番号(図形)の説明書きを別の用紙に書いて、貼り付けていたのですが、その説明書きの部分をlegendと言うそうです。
legendと言えば、「伝説」だと思っていましたが、このような「地図の中の番号、記号などを説明したリスト」という意味もあります。
語源的には、legendは、ラテン語系の言葉で、gather、read、selectなどの意味があり、"things to be read"(読まれるべきもの)とも言えます。
legendの原義を考えると、「伝説」は、読まれるべきもの、「地図の説明書き」も地図を読むためのものということで、「読む」ということで、つながっています。
smoke + fogでsmogとなるように、guesstimateという単語もguessとestimateからできています。
テレビのアナウンサーが、次のように言っていました。
I guesstimate it (hurricane) will arrive in an hour or so.
(ハリケーンは、1時間かそこらでやって来ると思われます。)
guesstimateは、十分な情報がない推測(guess)による、見積もり(estimate)ということです。
estimateは、大ざっぱでも一応の概算、根拠があるのに対して、guesstimateは、当てずっぽうという感じです。
毎日の学校や、放課後の子供の習い事の送り迎えなど、アメリカの生活では、親は子供の運転手として忙しく過ごすことになります。
アメリカはフットボールやバスケットボール、野球などが人気がありますが、最近はサッカーを習う子供たちも増えているようです。
子供の教育、習い事などに熱心で、ミニバンやSUVで子供を送り迎えする母親のことをsoccer momと呼びます。
元アラスカ州知事、副大統領候補のSara Palinは、自分のことを、hockey momと呼んでいましたが、アメリカ北部の州では、soccer momの代わりにhockey momとも言うそうです。
アメリカの学校でもいろいろなクラブがありますが、ハイスクールになると、特にスポーツでは、学校代表の一軍チームであるVarsityとその下のJunior Varsityチームがあり、Junior Varsityのレベルに達していないと、そのスポーツをすることができなくなります。
日本の学校のように、誰でも入れるクラブとは少し異なります。
そういうこともあるのか、子供たちは、小さいころからいろいろなスポーツを習い、週末にも遠くまで試合に出かけることもあり、その送迎も親がすることがほとんどです。
学業だけではなく、幅広い能力のある人材を好むアメリカの大学のことを考えてsoccer momたちはがんばっています。
t-bone steak(Tボーンステーキ)というステーキがありますが、これはサーロインとフィレの部分に、Tの形のの骨がついているため、そのように呼ばれています。
先日、友人と話しているときに、ステーキ以外のちょっと恐ろしいt-boneの使い方を知りました。
My daughter's car got t-boned and totaled.(私の娘の車は、横から衝突されて、全壊した。)
t-bonedは、side collision(側面衝突)のことで、他の車が横から衝突してきて、二台の車がTの形のようになることです。
幸い、友人の娘さんは、大事にはいたりませんでしたが、身体の痛みは残っているようです。
車の事故で、他によく聞く表現としては、head-on crash/collision(正面衝突)、rear-ended(追突される)、total(乗り物を完全に破壊する)、fender-bender(ささいな自動車事故)などがあります。
車社会のアメリカでは、車に乗らないわけにはいかないので、仕方なく乗っていますが、常に安全第一を心がけています。
料理番組を見ていると、家でゆっくりしていた奥さんが、夫からの電話で、今日は友達を連れて帰るからとのことで、突然お客さんとのディナーのメニューを考えないといけないという設定で、いろいろな料理を紹介していました。
このような場合に、家にあるもので、時間をかけずにさっと作るようなディナーのことをimpromptu dinnerと言います。
impromptuとは、「用意なしの、即座の、即興の」という意味です。
また、息子の学校では、小学校のころからアカデミックコンペティションというものがあり、いろいろな科目があるのですが、その中のひとつに、impromptu speechがあります。
impromptu speechとは、その場で、テーマ(題)を渡されて、それについて、何分間か即席スピーチをするというものです。
話したい内容を考えて、時間内におさまるように、興味を持ってもらえるような話をするのは、かなり難しいように思います。
私は、料理にしてもスピーチにしても、即席は苦手ですが、頭の運動にはよさそうですね。
hawkと聞くと、まずどんな意味を思い出すでしょうか。 「(鳥の)タカ、タカ派の人」でしょうか。
アメリカに来てから、これ以外のhawkにも出会いました。
昨日の新聞に、ノースキャロライナ州での、ハリケーン マシューの被害の記事が載っていました。 水道や電気が使えない中で、物を高い値段で売り歩く人がいることが書かれていました。
We have already got street vendors hawking water, Cokes and cigarettes.
(もうすでに、水やコークやタバコを売り歩く、街頭の物売りがいる。)
この文のhawkは、「売り歩く、呼び売りをする」という意味です。
また、次のようなhawkもあります。
He hawked and spat phlegm.
(彼はせきばらいをして、たんを吐き出した。)
hawkには、「せきばらいをする、せきをしてたんを出す」という意味もあります。
phlegm(たん)のgは、発音せずにフレムという発音になります。
アイスクリームやかき氷を急いで食べたときなどに、頭が痛くなることがありますが、そういう状態を、brain freezeと言い、次のように使われます。
I got a terrible brain freeze when I drank my milkshake too fast..
(ミルクシェイクをはやく飲みすぎて、頭がひどく痛くなった。)
他にも、ice cream headache(アイスクリーム頭痛)や、nose freezeという表現も聞いたことがあります。
brain(脳)やnose(鼻)が、freeze(凍る、、麻痺する)してしまうような状態という、わかりやすい表現です。