「見くびる」という言葉を辞書で引くと、「たいしたことはないと、あまく見る。 あなどる。」という定義が載っています。
そういう状態を示すときにぴったりの単語、underestimate は、よく使われる単語です。
estimate は、「見積もる」の他に、「人、能力、性格などを判断する、評価する」という意味があります。
これに、under がついて、underestimate になると、「過小評価する、見くびる」ということになります。
例えば、ハイスクールの varsity (学校の代表チーム)で走っていたランナーが、事情があり、Junior Varsity (二軍チーム)のレースを走ることになり、二軍チームなんて相手にならない、きっと自分が一位になると、あなどっていて、結局、5位になったりする場合には、
He underestimated Junior Varsity runners.
(彼は、二軍チームのランナーをあなどっていた。)と、言えます。
二軍チームのランナーは、次のように言うこともできます。
Don't underestimate me.
(見くびるなよ。/ ばかにするなよ。)
また、レストランで注文したハンバーガーが、思ったより大きくて食べられないときなど、サイズを underestimate することもあります。 これぐらいの予算で買えるだろうと思ってお店に行くと、お金が足りなかったというのも、underestimate で、表せます。
そして、underestimate の反対は、overestimate ですが、「過大評価する、買いかぶる」という意味になります。
under / over のないように、estimate したいものですね。
朝の Today show という番組の中で、Hazing in America というタイトルで、政治家や大学生、その親などが集まって議論していました。
haze は、「もや、霞、霞む」という意味では、よく知られていると思いますが、同じスペルで語源の違う haze という単語があります。
定義は次のようになります。
subject freshmen or newcomers to abusive or humiliating tricks and ridicule
(大学の新入生や新人に虐待的、屈辱的な芸をさせてあざけること)
つまり、hazing とは、大学のクラブなどで、新入生をいじめるようなしきたりのことです。
アメリカの大学には、fraternity (男子学生社交クラブ)や sorority (女子学生社交クラブ)がありますが、彼らの不品行が、よくニュースで伝えられています。もちろん、他のスポーツクラブなどにも同じことがあるのでしょうが。
日本の大学でもありますが、新入生にお酒を一気飲みさせたりするようなことで、その結果、命を落としてしまう学生が何人もいるようです。
もちろん、hazing というしきたりは、必要のないものだと思いますが、先輩が、自分たちもやってきたことだからと言われて、つい無理をしてしまうのかもしれません。
大学まで進学した子供が、そんなことで亡くなるのは、親としては、想像しがたい苦しみだと思います。
決して無理なことには、従わず、自分を守るのは、自分しかいないという強い気持ちでいてほしいと思います。
先日、車に乗っていると、路上に小さい鳥が死んでいるのが見えました。 車にひかれたようです。
そして、その死んだ鳥を、同種の一羽の生きた鳥が見ているように見えました。
まるで、友達が死んでしまったのを悲しんでいるような感じがしました。
それで、車を運転していた夫に、Did you see that mourning bird? (あの死者を悼んでいるような鳥を見た?)と聞いてみました。
すると、mourning dove だと笑い出すので、どうしておかしいのかよく分かりませんでした。
実は、mourning dove という名前のハトがいるようですね。 辞書には、「ナゲキバト」という名前になっていました。
mourning は、名詞で、「悲しみ、悲嘆、哀悼、喪」、形容詞で、「嘆く、哀悼の」という意味です。
そして、発音は、morning 「朝」と同じなのです。
なので、私は以前に、mourning dove と聞いたことがあったのですが、疑うことなく morning dove だと信じていました。
mourning dove とはいえ、morning に、鳴き声を聞くこともあるようですが、少しフクロウに似たような、ちょっと悲しげな鳴き方だから mourning dove というのでしょうか。
ウィキペディアによると、mourning dove は、ハンティング用の鳥で、食用にもなるようです。
余談ですが、roadkill という単語は、あまりにそのままの意味なので、すぐに覚えてしまったのですが、「道路上で車にひかれた動物の死体」という意味です。
以前に roadkill cooking show というテレビ番組があったのですが、路上で見つけた死んだ動物の肉を使って料理していました。 食べられるものを無駄にしないと考えればいいのでしょうが、ちょっと個人的には遠慮したいです。
私が見た鳥は、mourning dove ではありませんでしたが、おかげで、正確なスペルが分かってよかったです。
condemn という単語は、「責める、非難する」という意味で、アメリカが北朝鮮を非難する、というような場合にもよく見かける単語ですが、先日見ていたニュースにでは、違う意味で使われていました。
ハリケーンの後、家が壊れて住めなくなっている人の家に、condemned という紙切れが貼ってある映像が映っていました。
地震の後に、家が全壊したとか、半壊だったというように言いますが、condemn は、「建物などを、使用不能だと判断し、使用禁止にする」という意味があり、次のように使われます。
The apartment building was condemned as unfit for human habitation.
(そのアパートは、居住不適と決められた。)
ついでに、condemn は、sentence と同様に、「有罪と判決する」という意味もあります。
He was condemned to life imprisonment for murder.
(彼は、殺人罪で無期懲役を宣告された。) のように使えます。
天災も人災も避けて暮らせれば、それに越したことはありませんが、被災された方のことを思い多くの寄付が集まっているのは、せめてもの救いです。
また、北朝鮮がミサイルを飛ばしましたが、本当に、今後どんな方向へ進んでいくのか、深刻な問題です。
こんな時に、ミサイルという単語の発音なんて、どうでもいいことかもしれないのですが、missile という単語は、カタカナのミサイルとは、全然違う発音で、少し注意が必要なのです。
辞書を引くと、ミサイルのミの上にアクセントを置いて、そのままミサイルとする発音記号も載っているのですが、アメリカでは、「ミスゥ」という感じの発音です。アクセントは、同じくミの上です。
missile は、ラテン語の missilis が語源で、「投げる、強く投げつける」という意味だそうです。
日本語では、ミサイルとカタカナになっているので、ついカタカナに影響された発音になるのですが、ミサイルとミスゥは、全然違いますね。
そして、私はこのミスゥを聞くと、ある単語を思い出します。
mistletoe です。 発音は、ミスゥトウ で、最初の部分が、missile と同じなのです。
mistletoe は、「ヤドリギ」で、クリスマスの飾り、リースなどにに使う植物です。
男性は、クリスマスの飾り、mistletoe の下にいる女性にキスをしてもよいということになっていて、クリスマスソングにもよく出てくる言葉です。
missile と mistletoe という意味的には何の関係もない二つの単語を並べているわけですが、発音が同じ(missile と mistle)なので一緒に覚えればいいですね。
辞書によると、mistletoe の花言葉は、「困難を克服する」ということです。
北朝鮮に対して、今後どんな制裁処置が取られるのか分かりませんが、この困難が克服できるよう祈ります。
息子が昨年度に選択していた幾何学の宿題で、半分しか採点されていないことがあったそうです。
そして、そのときに先生は、It is humanly impossible. (それは、人間の力では不可能だ。)と言い訳をされたようです。 生徒数が多くて一人では全部は採点できないということです。
確かに生徒数は多い学校ですが、自分が出した宿題の採点ができないというのは、どうなんだろうかと思ったものです。
ただ、同じような問題もあるので、いくつかを採点すると、それで習熟度が把握できるという考えもあり、合理的なのかもしれません。
humanly は、「人間の力では、人間的見地から、人間的に」という意味で、humanly possible /impossible という形でよく見聞きします。
よく似た単語に、humanely があり、次のように使われます。
Animals have to be treated humanely.
(動物は、思いやりをもって接しなければいけない。)
humanely は、「思いやりのある態度で、慈悲深く、心優しく」 という意味で、人間の持つ性質の中の、優しさ、親切心を示す言葉です。
human と humane は、16世紀ごろは、どちらも同じように使われていたようですが、18世紀ごろには、現在のような区別ができたようです。
前から、気になりながら調べずにいたことがあります。
背の高さや物の長さを測るときに、アメリカでは、foot や inch を使うことは、よく知られているかと思いますが、この foot と feet の使い方が、はっきりしないのです。
昨日、しばらく連絡をしていない夫の伯母に、手紙を書く機会があったのですが、近況報告がてらに、息子の身長について書こうと思ったのですが、この問題にぶつかってしまいました。
息子の身長は、5フィート10インチです。
これを英語にすると、普通に考えれば、5 feet 10 inches となり、私はこれが一番正確な書き方だと思うのですが、会話では、ネイティブに身長を聞くと、次のように、いろいろな答え方をしてくれます。
- 5 foot 10
(どういうわけか、5 feet 10 は、あまり聞きません。)
- 5 10
(five ten と言い、フィートもインチも省略)
- インチがない場合、5 feet も 5 foot も可能
文章に書くので、インチは省略するとしても、foot か feet かは、正しい文法に基づいて書きたかったので、この機会に調べたり、夫に聞いたりしましたが、結論は、話し言葉では、どちらでもよいようです。
複数なら feet だと習ったのに、どうも納得いかないのですが、foot を使うのは、foot を形容詞的にとらえているからという説明があり、少しは理解できました。
He is 5 feet tall. (彼の身長は5フィートです。)は、feet が自然ですが、He is a 5 foot tall man. (彼は、5フィートある男性だ。)となると、foot の方が正しいようです。
こういうことが影響して、身長を聞かれた場合、5 feet になったり、5 foot になったりするということなのかもしれません。
ちなみに、日本語では、one foot でも、1 フィートと言うのが普通ですね。 なかなか単位の使い方も複雑なものです。
ついでに、だいたいの長さとして、12 inches = 1 foot、3 feet = 1 yard となります。
だいたい、1 foot = 30 cm、3 yards= 1 m ぐらいとして、大ざっぱに計算していますが、アメリカもそろそろメートル法を採用してほしいものです。
ハリケーンアーマ(イルマと呼ぶ場合もあるようですが、アメリカでは、アーマです。)の影響で、フロリダ州の約3分の1が停電になったようで、ハリケーンハービーに引き続いて、大きな被害が出ています。
ニュースを見ていると、ハリケーンが近づいてきて、海面が、波立っている様子を、choppy sea というように表現していました。
choppy とは、次のような定義が載っています。
rough with small irregular broken waves caused by stormy wind
(嵐の風によって起こる小さい不規則な途切れ途切れの波が波立っているような荒れた状態)
chop と聞くと、まず、「斧などで、たたき切る」というイメージが浮かぶかと思います。
みじん切りも chop ですね。
そんな風に、切ったような波のことなのかなあと勝手に想像していたのですが、調べてみると、chop には、「(風が)方向を変える」という意味もあるようです。
そういうこともあり、choppy は、「波立つ」という意味になるようです。
もともとは、chopping と使われていたのが、choppy になったようです。
また、荒れた海という以外にも、choppy sentences というような表現もあり、「細切れで、むらがあるような文体」のようにも使えます。
choppy sea のように、波という単語を使わず、波立つということが表せるわけですが、知らなければ、自分では思い浮かばない単語だなあと思いました。
新聞の漫画で、面白い railroad の使い方を発見しました。
railroad と言えば、もちろん「鉄道」ということは知っていますが、次のようにも使われるようです。
ある、生徒が、学校で detention (行いが悪く、別の教室で課題をしたり、居残りになったりすること)になっていたのですが、その言い訳を、次のように言っています。
I am being railroaded. This is a total miscarriage of justice.
(ぼくは、不当に無理やり居残りになったんだ。これは、明らかな誤審だ。)
railroad が、動詞で使われていますが、これは、force one to do something と置き換えてもいいような表現で、「無理やり.....させる」という意味です。
子供の言い訳にしては、miscarriage of justice (誤審)というような法律用語が使われていて、正当性をアピールしたい感じが出ているように思います。
miscarriage は、一般的には、「流産」という意味で使われますが、イギリスでは、「郵便物の誤配」という意味もあるそうで、いろいろな使い方があって、難しいですね。
railroad を使った例文が、他にも次のように載っていました。
The president railroaded the workers into signing the agreement.
(社長が、合意書に署名するよう労働者に強いる。)
鉄道を意味する railroad に、こんな意味があったとは、初めて知りました。。
town は、「町」という意味で、village (村)よりは、大きくて、city (市)より小さいと覚えましたが、実際には、city のことを、town と呼んだり、country (田舎)に対しての town は、都会を意味することもあり、なかなか一概に言えないものがあります。
そして、out-of-town は、日常とてもよく聞く表現ですが、例えば次のように使います。
My husband will be out-of-town on business next week.
(私の夫は、来週出張でいません。)
We have out-of-town relatives staying with us for a few days.
(よその町から来た親戚が、2、3日、私たちの家に滞在しています。)
このような town は、町の大きさや、都会かどうかということには関係なく、「自分が住んでいる町」という意味になります。
それで、out-of-town は、直訳すれば、「自分の住んでいる町の外」ということなので、「よその町の、よその町からの」という意味になります。
何日か旅行や出張などで家にいないということは、よその町へ行っているということで、、I will be out-of-town. ということになります。
そして、どこかから帰ってきて、そのころには家にもどっているよ、と言う場合は、もちろん、I will be home by then. でもいいのですが、I will be in town by then. という言い方もあります。
ちょっとしたことですが、このようなout-of-town、in town が使えると、ちょっとネイティブっぽく聞こえます。。