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limelight と spotlight

spotlight は、「舞台などの集中照明、スポットライト」のことですが、比喩的に、「世間の注目」という意味もあり、次のように使われます。

Melania Trump is in the spotlight.
(メラニア トランプは、世間に注目されている。)

彼女は、モデルだったので、文字通り、いろいろな撮影などで、スポットライトを浴びていたのでしょうが、世間に注目されることは、好まない性格のようです。

次のような新聞記事の一文がありました。

Her aversion to limelight and lack of political ambition are refreshing.
(彼女が注目の的になることを嫌い、政治的野心が不足していることは、清新で感じがよいことだ。)

limelight も、spotlight と同じように、「注目の的」という意味があるようです。

lime は、ここでは、果物のライムではなく、「石灰」のことで、19世紀ごろには、石灰を使った光で、舞台に照明を当てていたようです。

そのような照明を、limelight と言い、比喩的に、in the limelight で、「目立って、脚光を浴びて」のような意味にもなるようです。

spotlight も limelight も、ほぼ同じように使われる言葉です。


cute と cutesy

新聞の漫画の中で、男性がお店で、あるネクタイを勧められて、次のように言っていました。

It's a little too cutesy for me.
(それは、ぼくには、ちょっと気取りすぎだなあ。)

cute は、おなじみで、「かわいい」という意味ですが、cutesy は、どうでしょうか。

いろいろなオンライン辞書を見てみると、次のような定義が載っていました。

self consciously or excessively cute (自意識過剰に、または過度にかわいい)

unpleasantly pretty(不愉快にきれいな)

cute in a exaggerated way(おおげさにかわいい)

ということで、まとめると、cutesy は、自然なかわいさではなく、わざとらしいという感じしょうか。

cutesy は、cute のように、頻繁に使われる言葉ではありませんが、頭の片隅に覚えておいてもいいかもしれません。


operating theater

theater と聞くと、まず、「劇場」を思い浮かべますが、それ以外の意味もあります。

ガザ地区で、イスラエル軍が発砲して、多くの死傷者が出ているという新聞記事の中で、次のように、theater が使われていました。

Overwhelmed surgeons were working in 12 operating theaters.
(あまりに多い負傷者で圧倒された外科医が、12室の手術室で働いていた。)

operating theater は、「手術室」のことです。 アメリカでは、operating room と言うことが多いのですが、theater も、特にイギリス英語では、使われるようです。

手術室の看護師は、theater nurse と呼ばれることもあるようです。

また、theater of operations は、operating theater と似ていますが、意味は全く異なり、戦争で、実際に戦いが行われる区域で、「戦域」ということです。

theater というのは、演劇にせよ、仕事をしたり、戦争で戦うにせよ、人が、ものごとを行うところという感じかなと思います。

void の特殊な意味

期限が切れたパスポートには、void というスタンプが押されますが、これは、「無効」という意味ですね。

あまり見かけない void の使い方を、医療関係の文書の中で発見しました。

超音波検査をする前の指示で、次のように書かれていました。

Drink a quart of water one hour prior to the appointment and do not void.
(予約時間の1時間前に、水を約1リットル飲み、トイレに行かないようにしてください。)

void には、「小便、大便を排泄する」という意味があるようです。

ここでは、水を飲んで、トイレに行かないようにするということで、void は、empty the bladder (膀胱を空にする)ということです。

void は、「空の、空にする、欠いている」などの基本的な意味があり、何かを void するということは、何もないことにするということで、法的に無効にするということにもなるのでしょうね。

void は、排泄から無効まで、意味の幅が広いですね。

どのように考えてみても.....

いろいろ考えてみても、結果は変わらないというような状況で、よく使われる慣用句があります。

例えば、次のように言います。

No matter how you slice it, losing is disappointing.
(どう考えてみても、負けるというのは、がっかりすることだ。)

もっとこうすればよかったなどと後悔したり、周りの人が、なぐさめてくれたり、負けた結果についていろいろ分析してみても、また、いろいろなとらえ方があるけれども、やっぱり負けるということは、どう考えても、がっかりすることだということです。

この表現を聞くたびに、slice という単語が使われているのが、おもしろいなあと思います。

ケーキやピザのスライスを、思い浮かべてしまい、どんな風に、それらを切ってみても、それらの味には変わりはないという感じかなあと自分なりに理解しています。

no matter how you slice it は、文字通りには、「どのようにそれを切り取ってみても」ということですが、比喩的に、「どう考えてみても」ということになります。

No matter how you slice it, he seems suspicious.
(どう考えてみても、彼は疑わしい。)   のように、いろいろな状況で使えますね。


昨日生まれたわけではない

学校で、いつも宿題を忘れている生徒が、言い訳ばかりするようなときに、先生は、次のように言うことがあるようです。

I was not born yesterday.
(私は、昨日生まれたのではありません。)

これは、分かりやすいですね。

not be born yesterday とは、昨日生まれた赤ちゃんではなく、「十分な経験もあるし、だまそうとしても、簡単にはだまされない」ということですね。

生徒が、宿題をしてこなかったもっともそうな理由を述べても、先生は、生徒が、正直に言っていないことぐらい分かっているという感じですね。

I was not born yesterday. は、相手の言ったことに対して、それを直接否定することなく、言い返すことができますね。

誰かに、ばかにされたり、だまされそうになったら、使ってみてもいいですね。


リーダーの資質 integrity

あるビジネス文書を翻訳する機会があり、リーダーとなるために、最も大事なことは、integrity があることだという文章がありました。

integrity という単語は、なんとなく理解しているものの、いざ翻訳するとなると、最もふさわしい日本語は何だろうかと、ちょっと考えてしまいました。

辞書を引くと、integrity は、「堅個な正直さ、誠実、高潔」などの意味が載っています。 honesty のような意味ですが、もう少し正式な堅い単語です。

integrity があるということは、公明正大で、誠実で、信頼があり、皆に尊敬されるような感じですね。

また、integrity には、「完全、無欠の状態」という意味も載っていました。 人間として完全な状態という感じでしょうか。

数学用語の、整数は、integer です。 整数は、whole number でもあり、分数や少数と違って、欠けた部分がない数字ですね。

integrity のある人というのは、数字で言うと、整数のような人なのかもしれません。。

integrity は、一語では翻訳しにくいと思いますが、一応、「誠実さ」と訳しました。

普段、流し読みをしていると、ひとつひとつの単語について、深く考えないこともありますが、翻訳をさせていただいたおかげで、integrity の意味が、しっかりと頭に入ったように思います。


toady とは、どんな人か

副大統領について、次のように書かれた文を新聞で発見しました。

Mike Pence, with his talent for toadyism and appetite for obsequiousness become America's most repulsive public figure.

(マイク ペンスは、ごますりの才能があり、上司にこびることに旺盛で、アメリカの最も不快な公人となっている。)

気の毒な書かれ方ですが、確かに、ペンス副大統領は、情けないほどに、上司であるトランプ大統領を支持し、尊敬している様子からこのように言われるのだと思います。

ここで、toadyism という言葉が、ひっかかりました。

この単語から、まず、toad を思い浮かべますが、toad は、「がまがえる」のことです。

子供の絵本で、frog and toad という、かわいいお話のシリーズがありますが、これは、日本語版では、「かえるくんとがまくん」と呼ばれています。

そんなかわいいがまがえるのイメージではなく、toadyism とは、「ごますり、おべっか」という意味です。

toady は、「ごまをする人、おべっか使い」で、調べてみると、toady は、toad eater ということのようです。

にせ医者に仕えていたアシスタントが、毒があると考えられていた toad = がまがえるをわざと食べて、にせ医者が、その毒をアシスタントの体から排出するのを披露していたということです。

ちょっと気持ちの悪い話ですが、がまがえるを食べてしまえるほど、それほど、上司のために尽くすということですね。


名前が書いてあるということは?

アイスクリーム屋さんに行って、夫の大好きなフレーバーを見つけた場合、私は、夫に次のように言うことができます。

This flavor has your name written all over it.
(このフレーバーは、あなたの好みにぴったりね。)

また、息子が気に入りそうな本を見つけた場合などにも、次のように言えます。

This book has his name written all over it.
(この本は、彼の興味にぴったりだ。)

has one's name written all over it という表現は、直訳すれば、「名前が至る所に書いてある」ということですが、意味は、「好みや興味が、ぴったり合う」ということです。

名前を書いて、その人のものにしてしまうほど、その人にぴったりだという感じなのでしょうね。

洋服を買いに行って、あまり気に入るものがない場合もあれば、これは自分にぴったりで、絶対に買いたいと思うものもありますね。

そういう場合も、This jacket has my name written all over it. と言えます。


big ticket とは?

ticket と言えば、コンサートのチケットや、電車の乗車券などの意味がありますが、big ticket item のように使われているのも、時々耳にします。

big ticket とは、「高価な」という意味で、big ticket item は、家や車、冷蔵庫などの電気製品など、一般に値段が高いと思われているもののことです。

ticket には、「正価札」という意味があり、それが、big だということで、高価ということになります。

ticket は、「レストランの伝票」の意味もあり、友人と食事をして、会計を別々にしてほしいときなどに、ウエイトレスに、Separate ticket, please. のように言うこともできます。 友達におごる場合は、 one ticket にしてもらって、友人には、It's my treat. (私のおごりよ。)と言えばいいですね。

また、スピード違反で、警察官にもらう交通違反切符も、ticket です。

スピード違反切符は、切られたことはありませんが、big ticket なのでしょうか。。


お知らせ
プロフィール

Author:Yurikoyama
アメリカ人の夫と息子と三人家族です。高校ではバージニア州のハイスクールで交換留学生として1年間過ごし、その後日本の大学でフランス語を学びました。
いろいろな言語に興味があり、現在はスペイン語もぼちぼち学習しています。

アメリカのニューメキシコ州、テキサス州で12年、香港で6年、そして2018年から約3年大阪で住み、2021年12月にアメリカのペンシルベニア州に引っ越してきました。
息子はニューヨーク州にある大学で寮生活をしており、これからリタイアした夫と二人の生活です。。。

日常、気になった言葉や表現について書いています。
よろしくお願いいたします。

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