fc2ブログ

腕まくりして、elbow grease

意気込んで何かをする場合に、「腕まくりをする」と言うことがあります。

考えてみると、実際には、腕をまくるのではなく、袖をまくるということですね。

実際には、お水を沸かすことを、お湯を沸かすと言うように、意味が通らない表現は、いくつもありますね。

英語では、腕まくりではなく、袖まくりとなり、roll up one's sleeves という表現があり、次のように使います。

It's time to roll up our sleeves and get the job done.
(腕まくりをして、仕事を仕上げる時だ。 → 仕事を仕上げる用意をするときだ。)

roll up one's sleeves は、「仕事などを真剣にする準備をする」ということです。

そして、仕事が、汗をかくような肉体的な仕事の場合、elbow grease と言うことがあります。

elbow (ひじ)と grease (油) が、「汗や努力、力仕事」という意味になるようです。

特に、ひじを使って強くみがくということから、力仕事という意味になるようで、バスルームのタイルなどを、ごしごしとみがくようなことですね。

You will need a little elbow grease to get this bathroom clean.
(このバスルームをきれいにするには、一仕事しないといけない / ひと汗流さなければいけない。)

好きではない家事は、つい後回しになりがちですが、時には、腕まくりをして、elbow grease が必要なこともありますね。。

スポンサーサイト



解釈するということ

理解するという意味の英単語は、understand だとすぐに分かりますが、解釈するというのは、すぐに思いつくでしょうか。

先日の新聞記事の中で、次のような文がありました。

NFL の選手が、試合前の国歌斉唱の際に、ひざまづいて人種差別などについて抗議していることに対して、NFL責任者が、選手は、起立すべきだという新しい指針を示したことに関しての文です。

The new policy allows teams to adopt their own workplace rules, which many players interpreted as a backhanded way of subjecting them to fines, suspensions or loss of jobs should they carry on with the protests.

(新しい指針は、チームに彼ら自信の職場の規則を採用させることになり、このことについて、多くの選手たちは、もし抗議を続けるなら、彼らに罰金を科したり、出場停止にしたり、職を失わせる、あいまいなやり方として解釈している。)

interpret は、「通訳する」として、まず覚えることが多いかもしれませんが、このような「解釈する」という意味で使われているのも、よくあることです。

NFL の新しい指針というものを、こういうことではないかと、選手たちが、自分たちなりに、かみ砕いて考え理解したということで、interpret が使われています。

また、次のような例を見ると、分かりやすいかもしれません。

He interprets her silence as indifference.
(彼は、彼女の沈黙を無関心と解釈している。)

沈黙の意味について、単に静かで、恥ずかしがりやな場合も考えられるけれども、そうではなくて、無関心であると理解しているということですね。

interpret というのは、外国語や古典など、すらすらと理解できないものを、日本語や現代文に置き換えれば分かるのと同様に、物事の意味などを、分かりやすい言葉に置き換え、解きほぐすような感じですね。


キラウエア火山の vog

Vogue という名前のファッション雑誌がありますが、vogue は、「流行」という意味ですね。

vogue ではなく、vog という単語が、キラウエア火山噴火の記事の中で使われていました。

vog とは、volcanic (火山の)+ smog (スモッグ、煙霧)のことで、「火山性スモッグ」というところでしょうか。

smog も、smoke + fog の混成語なので、vog = volcanic + smoke + fog ということになりますね。

vog の定義は、主にハワイの火山について使われるようで、次のように載っています。

air pollution caused by volcanic emissions (火山性の排出による大気汚染)

記事の中に、次のような文がありました。

In recent days, scientists have recorded higher sulfur dioxide emissions at the volcano's summit, which creates heavier than usual vog.

(科学者たちは、最近は、火山の頂上で、より高い二酸化硫黄の排出を記録し、それが、通常よりひどい火山性スモッグを起こしている。)

このことで、のどが痛くなったり、咳をしたり、頭痛になったりすることがあるようです。 近辺の住民の方々には、避難したり、健康管理に気をつけて生活されるよう願うばかりです。


瀬戸際政策

アメリカと北朝鮮の首脳会談が行われるのかどうかという新聞記事の小見出しが、次のように載っていました。

Trump says 'everybody plays games' as brinkmanship with North Korea continues.
(トランプは、北朝鮮との瀬戸際政策が続く中、「皆、いいかげんなな態度をとることがある。」と言う。)

brink というのは、「絶壁などの危険な縁、端」のことで、edge と似た意味ですが、brink の方が、堅い語のようです。

そして、brinkmanship は、「瀬戸際政策 / 戦術」ですが、瀬戸際政策というのは、ウィキペディアによると、緊張を高めることにより交渉相手に譲歩を迫る政治手法ということです。

かつての国務省長官が、次のような考え方を述べたことがあったようです。

The ability to get to the verge without getting into the war is the necessary art.
(戦争を起こさずに、その間際まで行く能力は、必要な戦術だ。)      

それが、brinkmanship ですね。

brinkmanship は、brink of war (戦争間際)の戦術という感じでしょうか。

ついでに、blink は、「まばたきをする」で、in the bling of an eye (一瞬の間に)という表現などで、よく見聞きすることがあります。

brink と blink、混同しないように使い分けしないといけませんね。


何となくそんな気がする

I think that...... (私は、.....だと思う。)よりも、もうちょっとやわらかい表現で、次のような言い方を何度か耳にしたことがあります。

Something tells me that he likes her.
(何となく、彼は彼女が好きなのではないかという気がする。)

また、次のようにも言えます。

I have a feeling that he likes her.
(彼は彼女が好きな感じ / 気がする。)

something tells me that は、「何かが私にthat 以下ののことを言う」ということで、私が思うのではなく、何かが、私にそう思わせるという感じですね。

I have a feeling that は、feeling (感じ)という単語が入っているので、少しぼやけた意味になりますね。

私はこう思うと、はっきり言ってしまいたくない場合もありますが、そういうときに、こういう表現が、役に立つこともあるように思います。


あるべき姿

アメリカの中流家庭の普通の生活を描いたテレビドラマ Middle を、たまに見ていたことがあったのですが、たまたま、先日、その最終回を見ました。

息子が社会人になり、他の州で働くことになったので、家族全員で、車で送りに行くというドラマ設定でした。

母親は、悲しいのをがまんして明るくふるまっていましたが、最後にがまんしきれなくなって、次のように泣き叫びます。

It's the end of an era.
(ひとつの時代が終わったのよ。)

息子と共に生活していた時代が終わってしまうということですね。

そこで、父親が、母親に、やさしいいたわりの言葉をかけることを期待していたのですが、父親の言った一言は、次の通りです。

That's the way it's supposed to be.
(それが、あるべき姿だろう。)

子供が健康に育ったなら、いつか巣立っていくということは、当たり前のことで、またそうあらなければいけないあるべき姿だということで、とてもインパクトがある表現のように思いました。

supposed to は、次のように、日常的によく使われる表現です。

She is supposed to arrive at 1:30.
(彼女は、1時半に着くことになっている。)

You are not supposed to say such things.
(そんなことを言ってはいけない。)  

supposed to は、いろいろな使われ方があるので、辞書で確認するといいですね。

そして、このドラマの父親の一言、That's the way it's supposed to be. というのは、「そうあるべきだ。」ということですね。

このドラマを見ながら、私も息子が旅立つときには、That's the way it's supposed to be. という言葉を思い出すことになるのかなあと思いました。


針を動かす

テキサス州のサンタフェという町で、先日また銃の乱射事件があり、私が住んでいる町でも、アメリカ国旗とテキサス州旗は、弔意をささげるため、半旗として掲げられています。

銃を愛し、gun rights (銃を持つ権利)を守ろうとするテキサス州の住民が多い中、gun control (銃規制)をどのようにすればよいかが問題になっています。

次のような新聞記事の一文を見つけました。

It remains to be seen if the mass shooting at a high school in Santa Fe, southeast of Houston will move the needle on the gun debate in Texas.

(ヒューストンの南東にあるサンタフェの高校で起こった銃乱射事件が、テキサスでの銃についての討論において、目立った変化をもたらせるのかは、現時点では分からない。)

move the needle という表現が、ひっかかりました。

直訳すると、「針を動かす」ということですが、比喩的に、「目立った変化をもたらす」という意味があるようです。

これは、地震計などの針が動くイメージからできた表現のようで、大きく針が揺れるということが、大きな変化ということになるわけですね。

銃乱射事件が起こるたびに、同じような議論を繰り返していますが、何か目立った変化が起こせるのでしょうか。。


かすり傷

ロイヤルウエディングをテレビで見ていたときに、気になった言葉がありました。

解説者が、次のように言いました。

Harry had some scrapes.
(ハリーは、いくつか苦境があった。)

scrape というのは、動詞ではよく耳にしますが、「こする」という意味です。

靴をドアマットで、ぬぐうことも、食事の後のお皿に残った残飯をこすってきれいにするのも、scrape で表せます。

また、子供が転んで、ひざをすりむくのも、scrape one's knee のように言えます。

では、scrape を名詞で使うと、どのような意味になるのでしょう。

辞書を見ると、「かすり傷」と載っていますが、比喩的には、「(自ら招いた)苦境、困難なこと」という意味もあるようです。

ハリー王子の scrapes とは、きっと、ダイアナ妃が亡くなったときのことや、ドラッグなどのスキャンダルのことを意味していたのではないかと思います。

そんな苦境を乗り越えて、メーガンさんと出会い、本当に二人ともお幸せそうで、見ていてこちらも幸せな気分になってしまいます。

ところで、辞書を見ていて気になったのですが、scrape の名詞の定義に、「こすること、かすること」と載っているのです。

こする と かする は、意味が違いますね。 こするの方が、かするよりも、強く押し付けるイメージで、かするは、軽く触れることですね。 scrape は、こするの意味に近いように思います。

scrape をオンラインの英英辞書で見てみると、scratch or remove its surface (表面をひっかいたり、取り除くこと)のようです。 

表面をこすってできた傷が、かすり傷ですね。 

そして、かすり傷には、「わずかな被害」という意味もありますが、ハリー王子の scrapes も、ちょっとした心のかすり傷だったのでしょうか。。


落ち着いた人

ハリー王子とメーガンさん(サセックス公爵夫妻)の、結婚式のリハーサルについて、新聞で、次のような一文を見つけました。

The archbishop said Harry and Markle are a very self-possessed couple and the atmosphere in rehearsals has been relaxed, laughing and enjoyable.

(大主教は、ハリーとマークルは、とても落ち着いたカップルで、リハーサルの雰囲気は、リラックスして、陽気な楽しいものだったと言った。)

人をほめる場合に、「落ち着いた」という表現を使うことがありますが、それが、self-possessed です。

possess という動詞は、「持つ、所有する」ということですが、self (自分自身)を所有するということは、自分をコントロールできるということで、「冷静な、沈着な、落ち着いた」ということになるのでしょうね。

self-possessed のように、「落ち着いた」という意味で、poised もあり、これも何度も聞いたことがある単語です。

poise という言葉は、「つり合いがとれている」という意味です。 

どちらかというと、self-possessed が、内面的な落ち着きに対して、poised の方は、身のこなしや態度などを含めた落ち着きを表すという意見もありますが、それほど差はないように思います。

落ち着いているということは、自分に自信があり、おだやかでいられる状態ということでしょうか。。。


女王におじぎをする

週末のハリー王子とメーガン マークルさんの結婚式に感動した人も多いのではないでしょうか。 私もその一人です。

メーガンさんは、Duchess of Sussex (サセックス公爵夫人)となられましたが、Duke (公爵)も Duchess (公爵夫人)も英国貴族の階級ですね。

女王などの高貴な人に女性が、ひざを曲げておじぎをすることを、curtsy と言います。

curtsey というスペルもあるようです。

長いドレスを着ているときなどは、ドレスをちょっと持ち上げて、ひざを曲げておじぎをしているのを、見かけることもあるかもしれません。

結婚式で、Did Meghan curtsy (to the queen) ? (女王に対して)メーガンはおじぎをしたかと、メディアが言っていましたが、結局、したということです。

curtsy を、最初に聞いた時、courtesy (礼儀正しいこと)を思い出しましたが、curtsy は、courtesy の変形のようです。

courtesy (礼儀正しさ)を示すために、curtsy (ひざを曲げておじぎをする)ということですね。


お知らせ
プロフィール

Author:Yurikoyama
アメリカ人の夫と息子と三人家族です。高校ではバージニア州のハイスクールで交換留学生として1年間過ごし、その後日本の大学でフランス語を学びました。
いろいろな言語に興味があり、現在はスペイン語もぼちぼち学習しています。

アメリカのニューメキシコ州、テキサス州で12年、香港で6年、そして2018年から約3年大阪で住み、2021年12月にアメリカのペンシルベニア州に引っ越してきました。
息子はニューヨーク州にある大学で寮生活をしており、これからリタイアした夫と二人の生活です。。。

日常、気になった言葉や表現について書いています。
よろしくお願いいたします。

日本ブログ村に登録しています
最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
最新コメント
検索フォーム
ご訪問ありがとうございます。
リンク