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hard hardy hardly hardily

先日、ふと、hardly は、どうして 「ほとんど~ない」 という否定の意味になるのだろうと思いました。

He works hard.
(彼は熱心に仕事をする。)

He hardly works. 
(彼はほとんど仕事をしない。)

オンライン辞書で、次のような説明文を見つけました。

Hardly originally had nearly the opposite meaning: "with great exertion or effort." The phrase "not hardly," or "a little," eventually lost the "not" and became the hardly we know today.

(hardly は、もともとは、「大変な努力をして」 というほぼ反対の意味でした。 「努力をせず、少し」 という表現では、そのうちに 「not」 がなくなり、私たちが今日知っている hardly になりました。)

いつのまにか not が抜けても、not があるような意味で、それが正しい使い方になったようですね。 

日本語でも、新しい言葉の使われ方に驚くこともありますが、そういう表現もいつか正統に扱われる日が来るのかもしれません。

こんな話を、家族でしていると、夫が、hardily という語もあると教えてくれました。

早速辞書を見ると、次のような定義が載っています。

in a hardy manner
(我慢強い、たくましい態度で)

The plants thrived hardily.
(その植物は、たくましく育った。)

hardy は、tough ということですね。 hardy plants なら、「じょうぶな、耐寒性がある」 という意味になるそうです。

hardily は、あまり見かけない単語ですが、同義語には、actively、eagerly、passionately のような語が並んでいました。

ということは、次のような文も可能ということでしょうか。

He hardly works hardily.
(彼は、熱心に仕事をすることがほとんどない。)

こんなどうでもいいような言葉遊びを楽しいと思ってしまうのです。。


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大学に入学する

息子の学校のニューズレターの中に、次のような文がありました。

The class of 2019 will matriculate at universities in 10 different countries.
(2019年度卒業生は、異なる10ヵ国の大学に入学します。)

matriculate は、英語を勉強していても、あまりなじみのない単語かもしれませんが、「大学などへの入学を許可する、大学などに入学する」 という意味で、実際にはたまに見かけます。

次の二つはどう違うでしょう。

He is going to the University of Oxford.

He will matriculate at the University of Oxford.

上の方は、物理的に行くという意味でも使えますが、matriculate を使うと、正式にその大学の学生となるということを意味します。

matriculate の定義は次の通りです。

to be enrolled at a college or university
(大学などに登録して入学する)

matriculate は、ラテン語の matriculatus が語源で、insert (a name) in a register or official list (公式なリスト、または登録簿に名前を入れる)ということのようです。

matriculate は、正式に名前を登録する → (大学などに)入学が許可される、入学する ということになるわけですね。


筋肉注射

いろいろな予防接種があり、アメリカと日本では、その内容も異なるものがあります。 

meningitis (髄膜炎)の予防接種は、日本では必要ないようですが、アメリカでは複数回、接種する必要があり、先日、息子は特別なクリニックで接種してきました。

そのワクチンの箱に、intramuscular injection (筋肉注射)と書いてありました。

intra は、within、inside one group ということで、「内に、内部の」 という意味ですね。

なので、intramuscular は、「筋肉内の」 ということになり、理解しやすい言葉ですね。

intra で思い出すのが、intravenous で、こちらは、intra + vein (静脈)で、「静脈注射の」 ということで、「点滴」 という意味でも使われます。

intra- というのは、学術的、医学的な言葉に付くことが多いということは辞書にも載っていて、確かにそのようです。

でも、それだけでもないようで、例えば、アメリカの州内のハイウェイと言う場合は、intrastate highway で、州間のハイウェイは、interstate highway です。

また、internet に対して、intranet (企業内ネットワーク)という言葉もあるようですね。

inter- は、between or among groups ということですね。

また、以前に、このブログで mural について書いたときに、intramural という語について触れました。

intramural は、「校内の、学内の」 ということで書きましたが、医学的には、「臓器壁内の」 という意味もあります。

intra が付く語には、intramuscular、intravenous のような医学的な語もあれば、intrastate のような一般語もあり、また、intramural のように一般的、医学的両方で使える語もあるようです。

文武両道

息子の学校で、Athletic awards celebration という集まりがありました。

これは、スポーツクラブに属している生徒のそれぞれのスポーツにおいての個人やチームの表彰式のようなものです。

おなじみのMVP (Most Valuable Player) もあれば、MI P (Most Improved Player) という賞もありました。

MIP というのは、シーズン中に努力して、その結果成長したという生徒に授与されるようです。

いろいろな賞の中で、文武両道の生徒に贈られる賞が、Scholar Athlete award といいます。

scholar (学者) + athlete (スポーツ選手)で、「勉強もスポーツも優秀な生徒」 ということで分かりやすいですね。

He is good at both studies and sports. ということを、He is a scholar athlete.  のようにも言えますね。

では、スポーツはできるけど、勉強は得意ではないという人を表す言葉はあるのでしょうか。

息子に聞いてみると、jock かなと言います。

確かに辞書にもそう書いてあり、jockstrap という男性の局部サポーターという言葉が語源のようです。

真剣にスポーツをしている人たちは、局部サポーターを使うことが多いからということのようで、おもしろいなあと思いました。

では、もうひとつ、勉強ばかりの人はどうでしょう。

これは、nerd でしょうか。

「おたく」 とも言えますが、自分の専門や興味のあることについて知識が豊富な人ですね。 どこかよくないイメージも伴うようですが、個人的には、nerd な感じの人も話すと楽しくて嫌いではありません。。

スポーツでも、何でも自分のしたいこと、興味の持てることが見つけられて、それに打ち込めることができることは幸せなことですね。


いわれのない攻撃 ?

アメリカのCBSニュースの中で、unprovoked shark attack という見出しのレポートがありました。

ノースカロライナ州の17歳の女性が、サメに攻撃されて、手や足を切断しなければいけなかったのですが、そんな中でとても前向きなこの女性について伝えられていて、皆が励まされるような内容でした。

unprovoked は、「攻撃・犯罪・敵対心などが挑発されていない(のに起こった)」 という意味です。 「いわれのない」 とも言えるでしょうか。

反対に、provoke は、「引き起こす、誘発する、怒らせる」 などという意味で、次のように言えます。

Be careful not to provoke a shark to attack you.
(サメがあなたを攻撃するような怒らせるようなことをしないように気をつけてください。)

まあ、サメを怒らせるようなことをする人はいないとは思いますが。。

人間が被害者になることは気の毒なことですが、サメは、ただ泳いでいて、そこへ人間がやってきたということなのでしょうね。 

そうすると、ほとんどのサメの攻撃は、unprovoked attack となり、特に unprovoked と言う必要もないようにも思いますが、状況説明として一応付け加えているのでしょうか。

被害にあった女性が、大変な目にあったにもかかわらず、すぐに立ち直り、周りに感謝して、サメを嫌いにならずに、サメのことをもっと学びたいという姿勢がすばらしいと思いました。

彼女は言っています。 

I was in his water. That's his house.
(私は彼の海にいた。 あれは彼の家なのよ。)

皆が彼女のように考え、自然と共存していくことができればすばらしいことですね。


つかむ と つかまえる

前回の記事で触れた事件の容疑者が捕まりましたが、「捕まる、逮捕される」 という意味で、次のように apprehend という語が使われることがあります。

The suspect was apprehended in Minoh this morning.
(容疑者は、今朝箕面市で逮捕された。)

逮捕するという意味では、arrest の方が一般的に知られている言葉かもしれません。

辞書には、apprehend の方が、arrest よりも格式ばった言い方だと載っています。 apprehend は、arrest の遠回しな表現と書かれている辞書もあります。

arrest は、cardiac arrest (心停止)のように使われることもあるように、「止まる」 という意味があり、フランス語の arrêter という動詞は、英語の stop に相当します。

なので、arrest には、引き止めるということから逮捕という意味へとつながることになります。

apprehend は、「意味などをとらえる、つかむ、理解する」 という意味がもともとあり、seize in the name of the law (法の名のもとに、つかまえる)、すなわち逮捕するということになったようです。

もうひとつ、apprehend には、「事態の悪化などを心配する、懸念する、恐れる」 という意味で使われることもあり、形容詞形で、次のように話しているのを聞いたこともあります。

She is very apprehensive about her son's safety.
(彼女は、息子の安全について、とても心配している。)

ここでもうひとつ、apprehend に対して、comprehend (理解する)を思い出しましたが、comprehend が、しっかりと理解することに比べて、apprehend は、頭の中で何かをとらえる、感知するという感じです。

なので、上記の文は、頭の中で、何かを感知して、それがはっきりと分からずに不安になるという感じなのかもしれません。

それはさておき、頭の中でつかむ、とらえるということが、つかまえる、逮捕するという意味になったのが、apprehend ということですね。


空き巣

昨日、大阪の吹田市で警察官が刺され、拳銃が奪われた事件がありましたが、今日その容疑者が逮捕され、少しほっとしているところです。

この事件のニュースを聞いていると、容疑者が空き巣被害の虚偽通報をした後の犯行だったように伝えられていました。

空き巣という言葉を、そのまま訳すと、empty nest ですね。

そして、empty nest は、子供が成長して独立した家庭のことを表す言葉で、日本語の空き巣とは意味が違います。

日本語の空き巣は、「鳥のいない巣、人のいない家」、そして、「空き巣狙いの略」 という意味があり、事件としての空き巣は、もちろん、家人の留守をねらって盗みに入ること、またはその人ということですね。

空き巣を英語で言う場合、burglary (不法目的侵入)となり、その不法目的侵入をする人は、burglar (強盗) ということになります。

burglary の定義は下記の通りです。

entering a building unlawfully with intent to commit a felony or to steal valuable property
(重罪を犯したり高価な財産を盗むために、不法に建物に侵入すること。)

また、break-in (不法侵入) という罪もありますが、burglary との境目については触れないこととします。

空き巣と burglary の共通点は、そこに人がいないことです。 

robbery も盗むことに違いはないのですが、被害者がそこにいる場合で、定義は次の通りです。

larceny by threat of violence
(暴力の脅威による盗み)

なので、アメリカではよくあるコンビニエンスストアに押し入ってお金を盗む人は、robber です。

銀行強盗は、bank robber ですね。

日本語では、burglar も robber もどちらも強盗ということになりますね。

今回のように痛ましい事件が続いており、心が病んでいる人が増えているように思い、個人として何ができるのだろうかと考えてしまいます。

この事件で刺された警察官はまだ重体ということですが、なんとか回復されるよう祈るばかりです。

smart person と wise person

家族で話をしていたときに、夫から聞いたことわざです。

A smart person learns from his mistakes, but a truly wise person learns from the mistakes of others.

(頭のよい人は自分の誤りから学ぶが、本当の賢者は、他人の誤りから学ぶ。)

なるほど、smart よりも wise の方が格上という感じですね。

アメリカの高校では、マリファナなどの麻薬を経験したことがある生徒が多いようです。 定期的に使っている人は少ないのかもしれませんが、好奇心から試したことがあるという人はかなりの数になるはずです。

マリファナを一度試して、よくないと分かり、その後成功する人もいるかもしれません。

でも、こういう経験は、できれば避ける方がよいと思います。

そのように、避けられる誤りや失敗などは、避けた方がよいというのが、ここでの wise なのかもしれませんね。

smart と wise について調べてみると、次のような違いがあるようです。

smart は、頭の回転が速く、知性があり、wise は、知識や経験があり判断力がある。

smart は、年齢にかかわらず使えるが、wise は、ある程度の年齢で落ち着きがあるようなイメージ。

smart は、話し言葉としてよく使われるが、wise は、正式な、どちらかというと書き言葉として使われることが多い。

wise は、深い理解力や知識があるだけではなく、経験や優れた判断力も備わっているという感じでしょうか。

wise + -dom で、wisdom ですが、辞書に、こんな例文が載っていました。

Wisdom is knowledge plus experience.
(知恵とは知識と経験を兼ね備えていることだ。)

ちょっと脱線してしまいますが、親知らずは、wisdom tooth と言います。 これは、他の歯よりも、遅れて生えてきて、子どものときよりも wise になるころに生えるからだそうです。

誰にでも誤りはあるもので、そこから学び、同じ誤りをしなくなり、そういう経験を積み重ねて、smart な人が、wise になっていくのかもしれませんね。


liken の使い方

like は、英語を習い始めて、すぐに覚える単語ですが、liken はどうでしょう。

次のような見出しがありました。

Melania Trump in Hermes headscarf likened to Jackie Kennedy
(エルメスのヘッドスカーフをかぶったメラニアトランプは、ジャッキーケネディに例えられる)

liken は、like (~のような、に似た)+ -en (動詞を作る語尾)という構造になっており、次のような定義が載っています。

to represent as similar or like, compare (似ているものとして示すこと、例えること)

上記の文は、ジャッキーケネディがヘッドスカーフをかぶっていたように、メラニアトランプも同じようにヘッドスカーフをかぶっていたということで、二人が比べられて、似ているということですね。

また、次のような例文もありました。

Racism is likened to a contagious disease.
(人種差別は伝染病に例えられる。)

liken something / someone to ...... (何か/ 誰かを ..... に例える、なぞらえる) ということで、be likened to ..... は、何か / 誰かに似ていると言われるということですね。

また、be like ..... を使って、Racism is like a contagious disease.(人種差別は伝染病のようなものだ。) のように言うことが多いですが、liken を使って表現の幅を広げるのもいいかもしれません。


露出度の高いドレス

インターネットのニュースを見ていると、次のような見出しがありました。

Vietnamese model's skimpy dress at Cannes film fest may result in fine
(カンヌ映画祭で、ベトナム人モデルが着ていた露出度の高いドレスは、罰金につながる可能性がある。)

そのドレスを着たモデルの写真も記事の中にありましたが、確かに品がよいものではなく、不快な感じがするものでした。

skimpy という語は、ものの量が「不十分な、けちけちした、貧弱な」 という意味で、普段よく耳にする単語です。

例えば、レストランで注文したデザートが出てきたときに、思ったよりも量が少なくて、「これだけ?」と思うこともありますね。

そういうときに、一緒にいる友達に、It's skimpy, isn't it? (ちょっと少ないよね。)と言うこともできます。

でも、アメリカでは、skimpy な量が出てくることはあまりなく、とても generous (たくさんの、気前のよい)量であることがほとんどです。

では、skimpy な服は、どういう意味になるのかというと、「小さ過ぎる」 という意味もありますが、この記事の見出しのように、「肌を露出し過ぎる、露出度が高い、大胆な」 という意味としても使われるようです。

露出している肌は、十分なのですが、肌を覆っているドレスの部分が skimpy (不十分)ということなのでしょうね。

ドレスを着ている本人は、skimpy というよりは、showy (人目をひく、印象的な)ドレスだと思って着ているのかもしれませんが、やっぱり程度が問題ですね。


お知らせ
プロフィール

Author:Yurikoyama
アメリカ人の夫と息子と三人家族です。高校ではバージニア州のハイスクールで交換留学生として1年間過ごし、その後日本の大学でフランス語を学びました。
いろいろな言語に興味があり、現在はスペイン語もぼちぼち学習しています。

アメリカのニューメキシコ州、テキサス州で12年、香港で6年、そして2018年から約3年大阪で住み、2021年12月にアメリカのペンシルベニア州に引っ越してきました。
息子はニューヨーク州にある大学で寮生活をしており、これからリタイアした夫と二人の生活です。。。

日常、気になった言葉や表現について書いています。
よろしくお願いいたします。

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