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学習支援プログラム

息子の通う学校には、peer tutoring (ピアチュータリング) という学習支援プログラムがあります。

peer は、ラテン語 par = equal を語源とする言葉で、「同等の人、同僚」 などの意味がありますね。

peer 同士、つまり、生徒、学生同士が、教えたり、教えられたりするプログラムです。

指導する生徒は、tutor となり、指導を受ける生徒は、tutee です。 

学校の授業についていけない生徒がいると、先生が、指導できそうな生徒とペアをつくり、放課後に時間を決めて、週に1~2回、チュータリングの時間を持つということのようです。

同じ学年同士の場合もあれば、上級生が下級生を教えることもあるようです。

同じ生徒の立場から、重要なポイントをアドバイスしたり、お互いに親近感を持って学習できるようです。

peer tutoring について、次のように説明した文がありました。

Peer tutoring is the system of instruction in which learners help each other and learn by teaching.
(ピアチュータリングは、学習者がお互いに助け合い、教えることにより学ぶ教育システムである。)

教えることにより学ぶというのは、本当にその通りだと思います。

以前に、新聞か何かで読んだことがあるのですが、次のように書かれていたのを覚えています。

勉強するときに、一番効率がいいのは、「これを誰かに教えよう。」 と思うことだ。 

そうすることで、おもしろいし、頭に定着するというようなことだったと思います。 確かに教えようとすると、そのためにもっと勉強する必要が出てきて、知っていることをさらに深く考えるようになります。

私も、日々出会った言葉を、ノートにメモするだけでは、すぐに忘れてしまいますが、ブログに書くことにより、勉強になっています。

peer tutoring を通して、tutor も tutee も学習を深めて、成長していくことができれば、すばらしいことだと思います。


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あくまでも

息子の学校の日本語のクラスでは、さまざまな文学作品の分析をしており、たまに、語彙などについて質問されることがあります。

簡単に答えられる質問もあれば、ちょっと考えてしまうこともあります。

先日、「あくまでも」 という言葉の意味を聞かれ、使い方は分かっていても、それ自身の意味を掘り下げて考えたこともなく、調べてみました。

もちろん、悪魔ではなく、「飽くまでも」 という漢字を見ると、飽きるまで、「徹底的に」 という意味が、基本となっていることが分かります。

① 「彼は、あくまでも戦い抜くだろう。」 これは、徹底的に戦い抜くということで、英語では次のようになります。

He will fight it out to the last.

では、次の文はどうでしょう。

② 「これは、あくまでも、目安です。」

こちらは、「一定の範囲内に限定する」 という意味のようで、英語は次の通りです。

This is just a guideline.

「あくまでも」 に対応する英語は、① to the end, to the last, persistently, completely など、② just, only, simply など、状況によって、これ以外にもいろいろな表現ができそうです。

英語の①②の意味を見ると、全く違うように見えますが、日本語の 「あくまでも」 は、「どこまでも」 という意味で、①②に共通点があるように思いました。

あくまでも目安だということは、どこまで行っても目安に過ぎないということなのでしょうね。

次の英文は、どうでしょう。

It is completely my opinion.
It is just my opinion.

completely と just は、単独では意味が異なりますが、このように使うと、言おうとしていることは、ほぼ同じなのではないでしょうか。

あくまでも私の意見ですが。。。

落語

友人に誘われて、笑福亭鶴瓶さんの落語を聞きに行ってきました。

私にとっては、落語は、テレビでちらっと見かける程度で、それほど興味があったわけでもないのですが、友人のおかげで、またひとつ楽しい経験ができ、これからも、たまには聞いてみようかなという気持ちになりました。

落語という漢字をそのまま英語にすると、fallen words で、落ちがある話ということですが、これでは、落語を知らない人には、何のことか分かりませんね。

落語を英語では、次のように言うようです。

- Japanese comic storytelling
- traditional comic storytelling
- Japanese traditional sit-down comedy
- Rakugo storytelling

sit-down は、「座って行う」 ということですね。

Rakugo は、ローマ字で通じるのでしょうか。 私の夫は知らなかったので、説明する必要がありました。

落語について、一人で、登場人物の何人かを演じるというような私の説明から出てきた夫の言葉は、monologue でした。

monologue は、「一人芝居、独白」 などの訳語が載っています。

なるほど、mono = single + logue = speech、speaking で、分かりやすいですね。

調べていると、comic monologue を、落語の訳としている辞書もありました。

そして、落語は、何人かの登場人物の対話となりますが、対話は、dialogue ですね。

dia = across、between + logue です。

ということは、落語は、dialogue を含む monologue と説明することもできますね。

外国語を習うときには、dialogue を覚えることもありますが、私は、自分でテーマを決めて、dialogue にして、一人で口頭練習することをよくしていました。 

落ちはありませんが、落語のように一人芝居をするのは、外国語の勉強にも役立つように思いました。。


髪飾り

子供の学園祭のバザーのために、髪飾りを作ることにした友人と話していた時に、scrunchie という言葉を知りました。

scrunchie とは、ドーナツ状にした薄い布に、ゴムを通して縮ませた髪飾りで、日本では、「シュシュ」 と言うそうですね。

私も髪を長くしていたころは、これを使っていたこともありますが、その名前を、scrunchie / シュシュ と言うことは知りませんでした。

フランス語で、chou (シュゥ)は、「キャベツ」 ですが、mon chou という呼びかけで、「かわいい人」 という意味になったり、chouchou は、髪飾りという意味以外に、「お気に入り」 という意味もあるようです。

scrunchie は、scrunchy とも書くようです。

scrunchie / scrunchy という語を見ていると、crunch が基になっているようですね。

crunch an apple なら、りんごを、ぱりっとかむ感じです。氷やあめなどをがりがりかむのも crunch が使えますね。

そして、scrunch は、intensive form of crunch ( crunch の強意形 )ということのようで、crunch の意味も含まれますが、「~をしわくちゃにする、~を押しつぶす、~を絞り出す」 という意味もあるようです。

なので、scrunchie / scrunchy は、ゴムを通して、布をしわくちゃにして作った髪飾りということになりますね。

scrunchie / scrunchy の特許を取った人のペットの名前 Scunci から自然と scrunchie / scrunchy となったのも理解しやすいです。

日本では、フランス語 chouchou の方を取り入れたようですね。 


スペルミス

今日、スペルミスについての記事を書きかけているところで、前回のウェールズの記事の中のスペルミスを、いつもご訪問くださっている方から、ご指摘いただきました。 ありがとうございました。 訂正しておきました。

Prince of Wales (イギリス皇太子) と書くべきところで、Price of Wales と書いてしまい、うっかりミスには気をつけましょうと書きながら、自分がミスしてしまい、おかしいやら、お恥ずかしいやらで、失礼いたしました。

今日書こうと思っていたのは、先日入った観光地の軽食レストランのテーブルの上に置いてあった次のような表示についてです。

お持ち込みはご遠慮ください。
Please refrain from brining any outside food and drink.

これも、明らかに単純なスペルミスで、brining ではなくて、bringing ですね。

この表示が、レストランの各テーブルの上にあり、夫に、こういうのは、お店の人に伝えた方が親切なのだろうかと聞いてみました。

夫は、これは、cute mistake なので、そっとしておいたらいいと言うので、何も言わずにお店を出ましたが、私は、今回のブログの記事のスペルミスのように、どんな間違いでも、教えていただくと、ありがたいと思うのですが、他の方はどうなのでしょうね。

そこで、思い出したのですが、私も以前、香港に住んでいた時に、街の看板に、日本語で、足つぼマッサージと書くべきところで、足つばマッサージとなっていて、おもしろいと思ったものです。

「つぼ」 と 「つば」 のように、少しの違いで、意味が大きく異なることがありますね。

この英語の表示の brining は、原形にすると、brine ですが、これにも 「塩水、塩水につける」 という意味があり、料理番組などで、たまに聞く言葉です。

例えば、ポークチョップを作るような場合に、brine の中に豚肉をしばらく漬けてから焼くと、とても柔らかくなるそうなのですが、まだ私は試していません。

Please refrain from brining any outside food and drink. は、「外から持ち込んだ食品や飲み物を塩水に漬けないでください。」 という、おかしなことになってしまいますね。

私も、これからも、さらに注意して、スペルミスのないようにしたいと思います。 


ウェールズ

昨日は、ラグビーワールドカップの準々決勝で、日本はベスト4ならず、残念でしたね。 

私は、今までラグビーには、それほど興味がなく、日本が世界の強豪チームを相手に、こんなに戦えるとは思っていなかったので、驚きと感動でした。 

日本に勝った南アフリカは、準決勝で、ウェールズと対戦することになりますね。

昨日、ウェールズとフランスの試合も、ちらちらと見ていたのですが、Wales (ウェールズ) という発音を聞くたびに、whales (鯨) を想像してしまいました。

Wales と whale (s) は、同音ですね。

Prince of Wales (イギリスの皇太子) と書くべきところで、トランプ大統領が、ツイートで、Prince of whales と、スペルを間違ったことがあったそうで、鯨の王子様になってしまいますね。

もう一つ、wail (s) という動詞があり、これも Wales、whales と同音です。

wail (s) は、「嘆き悲しむ、泣き叫ぶ、強く大きな声で不平を言う」 などの定義が載っています。

エルサレムで、ユダヤ人が祈りを捧げる 「嘆きの壁」 は、Wailing Wall ですね。

Wales は、フランスに1点差で粘り勝ちしましたが、フランスは1点差で敗退となり、wails したいのは、Wales ではなく、フランスですね。。

Wales、whales、wails と、同音異義語は、日本語でも英語でも、うっかり間違えてしまうことがありますが、気をつけたいものですね。


数独レベルの表示

ロンドンタイムズという新聞に載っていた SUDOKU (数独)パズルのレベルの表現が目に留まりました。

私は、SUDOKU をする根気がないのですが、息子が好きで、たまに解いていることがあり、そのページを見ていると、次のような三段階のレベルの SUDOKU が載っていました。

Mild     Difficult     Fiendish

mild と difficult は、分かりますが、最後の fiendish というのは見たことがなく、辞書を引くと、「悪魔のような、残酷で不快な」 という定義が載っていますが、なんとも大げさな表現ですね。

でも、fiendish は、「問題、仕事などが、非常に難しい」 という意味でも使われるそうで、初めて知りました。

ということで、Mild (易しい)、Difficult (難しい)、Fiendish (非常に難しい) ということになりますね。

そこで、気づいたのですが、アメリカの新聞では、level 1~5 のように数字でレベルを表したり、Easy、Medium、Difficult のように書かれていることが多いように思い、mild が、こんな風に使われるのも、私には新鮮に感じました。

改めて mild の使い方を考えてみると、いろいろありますね。

メキシコ料理の salsa (サルサ)の辛さの度合いは、mild、medium、hot の三段階で売っていることが多く、辛いのが好きではない人は、mild を買うことになります。

このように味が刺激がない、スパイシーではないという mild もあれば、天気が mild (温暖な)という場合もありますね。

mild person なら、穏やかな人ですね。

SUDOKU のレベルが mild というのは、「厳しさなどが、軽度の」 という意味です。 運動などが、軽いのも、mild exercise と言えますね。

パズルのレベルは、easy の方が端的なように思ってしまうのは、私がアメリカ英語の方に慣れているからなのでしょうか。

息子が、この Mild と書かれた SUDOKU を解いたのですが、アメリカの新聞に載っている Level 1 / easy レベルよりも難しいということで、Fiendish レベルなら、文字通り、残酷で不快なほど難解なのかもしれないなあと思いました。


堤防について

台風19号の被害状況をニュースや新聞で見ていると、またしても、自然の大きな力を見せつけられた感じがします。

被災された方々には、心からお見舞い申し上げます。
このブログを訪問してくださる方々にも関東圏や被災地から遠くないところにお住まいの方もいらっしゃいますが、それぞれのブログを更新されているのを拝見すると、少しほっとしています。

今回は多くの堤防が決壊しましたが、ニュースで、「堤防」 という意味の leveeembankment という言葉を何度も聞きました。

Several river levees collapsed.
(数本の川の堤防が決壊した。)  のように使われます。

levee (レビーという発音) と同音の levy という単語があります。

levee = an embankment for preventing flooding
(洪水を避けるための堤防、土手)

levy = to impose or collect by legal authority
(法的権限による [税金などの] 取り立て、徴収すること )

フランス語で lever = 上げる、持ち上げるという意味で、levee と levy は、raise という意味でつながっています。

levee は、raised (高くなった)堤防で、levy は、impose a 10% levy on alcohol. (アルコールに、10%の税金を課す。)のように使われますが、levy は、raise money (お金を集める、調達する) ということですね。

こんなことを書きながら、テレビに映る被災地を思うと、何とも言えない気持ちになりますが、寄付をするなどの自分にできることをした後は、日常生活を送るしかなく、いつどこで起こっても不思議ではない天災に、どれだけ備えればよいのかと考えさせられます。


馬跳び と 跳馬

息子の学校で、運動会があり、見に行ってきました。

玉入れもあったのですが、かごに入れる玉入れではなくて、校舎の二階の窓を開けて、窓の中に玉を投げ入れて、学年対抗で競うというこんな豪快なゲームもあるのだなあと思いました。

他には、馬跳びレースもありました。

馬跳びなんて、懐かしいなあと思って、これを英語では、確か馬ではなくて、別の動物だったことを思い出しました。

馬跳びは、leapfrog で、馬ではなくて、蛙でした。

フランス語では、羊で、中国語は、山羊です。

他の国にも、同じ遊び / ゲームがあり、国によって、跳ぶ動物が違うのがおもしろいですね。

跳ぶというと、jump もありますが、leap の方が、軽くぴょんと跳ぶ感じがします。

調べると、jumpは跳躍の「動作」に、leapは跳躍による「移動」に重点が置かれると辞書に載っていました。

leapfrog は、次のような定義が載っています。

a game in which one child bends down and another leaps over
(一人の子供が上半身を曲げて、他の子供が跳び越えるゲーム)

a children's game in which players vault over each other's stooped backs
(プレーヤーたちが、曲げた背中を、お互いに跳び越える子供のゲーム)

vault も跳ぶという意味ですが、手や棒を使って跳ぶということです。

陸上の棒高跳びは、pole vault で、体操の跳馬は、vault ですね。

馬跳びは、leapfrog (蛙跳び)となり、跳馬は、vault (手を使って跳び超す)で、どちらも馬が出てこないのですが、なぜか、鞍馬は、pummel horse と、こちらは馬が出てきます。

なかなか複雑なものですね。。


red sky の意味

イギリスへ出張して帰ってきた友人から、The Times (ロンドンタイムズ) という新聞を、夫がもらってきたので、目を通していました。

天気のページに、天気予報に関する昔から言い伝えられていることわざの一部が載っていました。

Red sky in the morning, shepherd's warning.

夫に、このことわざを知っているかと聞くと、この前文もあると言い、次のようになるようです。

Red sky at night, shepherd's delight;
red sky in the morning, shepherd's warning.


(夕焼けは羊飼いの喜び、朝焼けは羊飼いの警報)

night と delight、morning と warning で、それぞれ韻を踏んでいて、リズムがいいですね。

これは、夕方、空が赤いと、翌日は晴れになり、朝、空が赤いと、もうすぐ雨が降るということを意味しています。

羊飼いというのがイギリスらしいですが、羊飼いにとって、天気予報は大事なことなのでしょうね。

調べていると、次のように、羊飼いの代わりに、sailor (船乗り)を使ったものもありました。

Red sky at night, sailors delight;
red sky in morning, sailors take warning.


夕焼けだと、次の日は晴れになるというのは、私も小さいころ聞いたことがありますが、ある程度は正しいようですね。

ウイリアム シェイクスピアの詩の中にも、次のように述べられていると記事に載っていました。

Like a red morn, that ever yet betoken'd , Wreck to the seaman, tempest to the field, sorrow to shepherds, woe unto the birds, gusts and foul flaws to herdmen and to herds.

シェイクスピアの詩に、訳を付けるのもおこがましいのですが、大体を述べると、赤い朝というのは、船乗りにとっての破滅で、田畑への大嵐、羊飼いの悲しみ、鳥たちの苦悩、そして突風や悪天候が動物の群れやその飼い主を傷つけることの前兆となるというような意味ですね。

シェイクスピアも、このことわざを知っていたのでしょうね。


お知らせ
プロフィール

Author:Yurikoyama
アメリカ人の夫と息子と三人家族です。高校ではバージニア州のハイスクールで交換留学生として1年間過ごし、その後日本の大学でフランス語を学びました。
いろいろな言語に興味があり、現在はスペイン語もぼちぼち学習しています。

アメリカのニューメキシコ州、テキサス州で12年、香港で6年、そして2018年から約3年大阪で住み、2021年12月にアメリカのペンシルベニア州に引っ越してきました。
息子はニューヨーク州にある大学で寮生活をしており、これからリタイアした夫と二人の生活です。。。

日常、気になった言葉や表現について書いています。
よろしくお願いいたします。

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