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誤差範囲

地域の外国人が病院へ行く時の付き添いボランティアを、今年からしています。

先日の妊婦健診の際、医師が胎児のサイズを妊婦さんと彼女のご主人に伝えたところ、一週間前の健診の時と500グラムも違うと、驚いていたので、それを医師に伝えると、先生は、それは、「誤差で正常範囲」 だから問題ないと言われました。

そこで、私は、この誤差をどのように訳そうかと考え、次のように言ってみました。

When you measure something, sometimes there is a difference from the actual size, but the size is in the normal range.
(何かを測定する時には、実際のサイズと差があることがありますが、正常範囲のサイズです。)

すると、ご主人の方が、すぐに私の言おうとしていることを分かってくれて、それは、margin of error (誤差の範囲) だと言いました。 

彼は、研究職の人なので、こういう単語には普段接しているのだと思います。

error というと、「間違い、誤り」 という意味が浮かびますが、数学や統計の分野では、「誤差」 という意味で使われるようで、辞書にもそのように載っています。

確かに、日本語の誤差という言葉にも、誤りという字があるので、英語でも error でよいわけなのですね。

error (誤差)の定義は、次のように載っていました。

the difference between an observed or calculated value and a true value
(観測したり計算した値と真値との差)

ということで、今後は、誤差という場合は、error という語を堂々と使おうと思います。

自分の知っている語彙で、言いたいことを伝えると、相手が最適な語彙を教えてくれることがよくあります。
そして、教えてもらった語彙を辞書で確認し、その次からは、その単語を実際に使ってみるということの繰り返しです。

ひとつずつ覚えて、忘れて、また覚える。 継続は力なりを信じたいものです。


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大嫌い

アメリカに住んでいたころ、よく見ていた料理番組で、バナナが嫌いで、絶対に食べないというシェフがいました。

最近読んだ彼女についての記事の中で、彼女がどれぐらいバナバが嫌いかというのを示すのに、「ひどく嫌う」 という意味の動詞が、いろいろ使われていました。

何かが嫌いだと言いたい時、普通に、I don't like ~ のように言えばよいですが、もう少し、嫌いだということをはっきり言いたい場合は、I hate ~ もありますね。

hate も、かなりきつい言葉ですが、さらにひどく嫌うという単語に、loathe があり、これも嫌いなことを強調したい時には、見聞きする言葉です。

バナナ嫌いのシェフなら、I loathe bananas. と言えます。

また、学校で嫌われている先生は、生徒に次のように言われるかもしれません。

He is the most loathed teacher at school.
(彼は、学校で一番嫌われている先生です。) 

loathe 以外には、abhor もあり、次のように abhor を説明している文がありました。

It is the strongest way in English to express hatred, even stronger than loathe.
(英語において、憎悪を表す最も強い方法で、loathe よりもさらに強い。)

英和辞書には、道徳上の理由から憎悪しているという説明文もあり、abhor も hate の強意語と言えます。

abhor all forms of terrorism (テロは何であれ憎悪し許せない。)のように、abhor は、もっと深刻なことに使われます。

バナナに abhor を使うというのは、誇張でもあり、かなりのバナナ嫌いということですね。

彼女は、bona fide banana hater とも書かれていました。

bona fide は、genuine (本物の)という意味のラテン語ですが、「正真正銘の」 と訳してもいいですね。

嫌うという意味の言葉だけではなく、どんな言葉でも、同じ表現ばかり使っていると、その言葉の意味が弱まる感じがしてしまい、さまざまな表現を使うことで、インパクトがあるように思います。

もちろん、hate を使いすぎることがないような暮らしをしたいものですね。

ちなみに、私は、hate を使うほど、嫌いな食べ物もないように思いますが、納豆、ブルーチーズ、ドリアン、うなぎなどが苦手で、嗅覚、視覚から食べたくないという食べず嫌いです。


特効薬

今年の夏に、生まれて初めて腰痛になり、一週間ほど動くたびに、痛っと叫んでいたのですが、腰痛体操などをして、すっかりよくなっています。

私がそんな話を軽くしたせいで、友人が、エクササイズの本を送ってくれ、ざっと目を通していると、次のような文がありました。

Correct exercise is the silver bullet.
(正しい運動は、問題解決の特効薬です。)

silver bullet (銀の弾丸)は、「確実な解決法、問題解決の特効薬」 という意味があります。

werewolf (オオカミ人間)を銀の弾丸で殺せるという言い伝えがあるそうです。

silver bullet は、very effective, almost magical remedy (とても効果的で、ほとんど魔法の治療薬) ということで、magic bullet と言われることもあるようです。

もともとは、magic bullet は、病気を治す文字通りの特効薬という意味だったようですが、silver bullet と同じように、問題解決の特効薬という意味でも使われ出したようで、日本語の特効薬という言葉と似ていますね。

ところで、実際には、銀の弾丸は、通常の鉛の弾丸に比べて、効果があるものではないようです。

さて、腰痛ですが、運動しすぎても、しなさすぎてもなるようです。

やっぱり、適度な正しい運動が、silver bullet になるのかもしれませんね。


bubbly な人

bubble と言えば、もちろん 「泡」 ですが、実際の泡ではなくても、タピオカが泡のように見えるということで、タピオカティーのことを、bubble tea と言いますね。

タピオカティーは、あの食感がいいのでしょうか。 とても人気ですね。

梱包用のビニールシートで、プチプチと、ついつぶしたくなるような気泡緩衝材は、bubble wrap ですが、テストなどのマークシート方式の用紙は、bubble sheet と言い、bubble にもいろいろあります。

そして、たまに、次のように言うのを聞くこともあります。

She has a bubbly personality.
(彼女は、陽気な人柄です。)

bubbly は、「泡の多い」 という文字通りの意味以外に、「生き生きした、快活な、陽気な」 という意味で使われることもあるようです。

日本語でも、「はじけるような若さ」 などと言いますが、bubbly も、泡がはじけるような勢いがいいイメージなのでしょうか。

bubbly なワインなどとも言いますが、bubbly だけでも、「シャンパン」 のという意味で使えます。

同じように、sparkling wine とも言いますね。

考えてみると、sparkling は、「きらきら輝く、きらめいている」 のような意味があり、アメリカでは、Sparkle というブランドのペーパータオルがあったのを思い出しました。

そのペーパータオルで拭くと、きらきら輝くほどきれいになるという感じですね。

sparkle は、spark (火花、火花を散らす)から派生しているのですが、ペーパータオルに火花と関連する名前をつけるのもおもしろいなあと、今、ふと思いました。

と、また脱線してしまいましたが、sparkling wine の sparkling は、「発泡性の」 という意味もあるわけですね。

そして、sparkling にも、bubbly と同じように、「生き生きした、元気のよい」 といった意味もあり、sparkling personality (快活な性格) のようにも使えそうです。

bubbly な人というのは、フレンドリーでお話好きな陽気な人という感じでしょうか。 そういう人がいると、周りが明るくなっていいですね。


アクチュアリー

息子が数学が好きなので、数学を専門とした職業には、どんなものがあるのだろうかと友人と話していた時に、 actuary はどうかなあという話になりました。

私は、数学を使う職業は、数学を教えるぐらいしか思いつかず、actuary と聞いた時に、そんな言葉があるとは知らず、actually (実際には)と混乱したぐらいです。

actuary とは、「ビジネスにおける将来のリスクや不確実性の分析、評価等を専門とする専門職」 ということで、 「保険数理士」 などと訳されているようです。

この夏にアメリカの大学を訪問した時にも、数学科の中で、actuary を目ざすコースがありました。

actuary は、clerk (事務官)や account-keeper (簿記係)や short-hand writer(速記者)を意味するようなラテン語 actuarius、 actus を語源とし、act (行動する) と同じ語源で、何かをするという基本的な意味があるようですが、現在では、保険料などの計算をする保険数理士という意味で使われるようです。

カタカナでアクチュアリーとも言うそうですが、どれほど知られている言葉なのでしょう。

私が間違いそうになった actually とも同源ということですね。

そして、次のような質問をすることも可能ですね。。

What does an actuary do actually
(保険数理士は、実際には何をするのでしょうか。)

ちなみに、息子は、保険数理士には、それほど興味はなさそうで、もう少し物理系の方を目ざしているようです。

反対の意味がある言葉

off という単語の使われ方について、以前から不思議に思っていたことがあります。

① Turn off the radio.
  (ラジオを消してください。)

②-1 My alarm clock went off at 5 in the morning.
  (私の目覚まし時計は、朝の5時に鳴った。)

②- 2 The bomb went off.
  (爆弾が爆発した。)

① の場合は、動作を停止させるという意味ですが、② の方は、作動させるという意味で使われていますね。

① も ② も、よく使われる表現ですが、機能や動作などを止めるのと、作動させるという反対の意味に、どうして、どちらにも off が付くのだろうと思っていました。

たまたま、私のスマホに、おもしろい記事が送られてきました。 

auto-antonym または、contronym と呼ばれる言葉についての記事でした。

日本語でも、コントロ二ムと訳されているようですが、「二つの正反対の意味を生む言葉」 という意味で使われるようで、上記の off も、コントロ二ムに含まれるようです。 

off が、activate と deactivate の両方で使われることが例として載っていました。

off だけではなく、他にもこのような言葉は、いくつもあるようで、なかなか興味深いものです。

例えば、clip です。

「切り取る、爪を切る」 などの意味もあれば、「クリップ、クリップではさむ」 のように、切り離すのとくっつけておくという反対の意味があります。

もともと語源が違う語が同じスペルになった場合もあれば、長い歴史の中で、反対の意味が生まれることもあるようです。

ハワイの言葉 aloha も、hello と good bye の両方の意味がありますね。

そこで、日本語はどうだろうかと考えていて、以前に新聞に書かれていたちょっとおもしろい話を思い出しました。 

テストの点数がよくなかった子供に、お母さんがどうしてもっと考えて答えを書かないのかと聞くと、子供が、「だって、適当な答えを選びましょう。」 と書いてあったからと答えます。

「適当」 という言葉の使い方も、考えてみると難しいなあと思いました。

ふさわしいという意味と、いい加減という意味で使われることも多いですね。

こんな風に、いくらでも考え出すときりがないのですが、今日はこのへんにしたいと思います。。


狸寝入り

確かアメリカの The Big Bang Theory というテレビドラマだったと思うのですが、「狸寝入り」 という意味の表現がありました。

英語では、play possum と言い、狸ではなく、possum という北米に存在する夜行性の有袋類を使った表現があるようです。 possum は、「フクロネズミ」 と辞書に載っています。

狸とフクロネズミで、動物は違いますが、同じコンセプトなので分かりやすいですね。

狸というのは、人をだますと思われているようですが、語源辞書によると、狸は臆病な動物で、驚いた時に倒れて一時的に気を失い眠ったようになるそうです。

熊などに襲われると、死んだふりをするとよいと言われますが、これも、play possum で表すことができます。

We played possum until the bear left.
(私たちは、熊が去るまで、死んだふりをした。)

possum も、肉食動物から身を守るために、play possum (死んだふりをする) ようです。

死んだふりをするのは、play dead とも言えます。

そして、もうひとつ、pretend not to understand (知らない / 分からないふりをする) という意味でも使えるようです。

He plays possum whenever his boss looks for someone to do a job for him.
(彼は、上司が誰か仕事をしてくれる人を探している時はいつも、知らないふりをする。)

まとめると、play possum は、次の3つの意味で使えるようですね。

① 死んだふりをする
② 狸寝入りする
③ 知らない / 分からないふりをする

もともとは、敵から身を守るための手段が、人をだますという意味でも使えるようになったわけですね。


ドタキャン

朝食に corn flake のシリアルを食べながら、flake という言葉について、家族と話していました。

flake には、corn flake のような、おいしい flake もあれば、dandruff flake (フケの一片) のように、きれいではないものもあり、flake は、何か小さい一片という意味ですね。

息子によると、flake は、次のような意味で動詞でも使われるそうで、辞書には、口語的で、くだけた用法として載っていました。

fail or neglect to do or participate in something previously scheduled, agreed upon, or assigned
(前もって計画、同意、任命されたことに対して実行、参加することを怠ること。)

行くと約束していたのに、土壇場ですっぽかすようなこと、ドタキャンということですね。

He flaked again.
(彼は、またすっぽかした。) のように使えるようです。

そして、ドタキャンすることが続くと、そういう人は unreliable (信用できない)と思うようになりますね。

信用できないということとつながっているのか分かりませんが、flake には、「変な人、変わり者」 という意味もあり、次のようにも使えます。

He is such a flake.
(彼は実に変わり者です。)

また、ドタキャンは、通常は、次のように言ってもよいですね。

He cancelled at the last minute again.
(彼は、また土壇場でキャンセルした。)

ついでに、私がよく見聞きする動詞の flake は、魚料理についての次のような使い方です。

Bake for 15 to 20 minutes or until fish flakes easily with a fork.
(15~20分、または、魚がフォークで容易にほぐれるまで焼きます。)

このような flake は、固まりだったものが、細かくなるということですね。

flake が、ドタキャンという意味になるというのは、約束していたことを細かくバラバラにしてしまうイメージなのでしょうか。


風邪のひき始め

風邪をひいたかなと思う症状のひとつに、喉が痛くなることがあります。

最初は、痛いというよりも、いがいがする感じでしょうか。 sore throat (咽頭痛) と言うほどでもない場合は、次のように言えばよいかと思います。

My throat is a little scratchy.

I have an irritating throat.

喉が scratchy (引っかいたような)感じということで、「炎症気味、いがいがする」 ということになるのでしょうね。

irritating (いらいらさせる)も、「炎症を起こさせる」 という意味で使えるようです。

また、犬などが、においをかぐのは、sniff ですが、風邪などで鼻水が出て、鼻をすするのは、sniffle です。

そして、sniffles は、「軽い風邪、鼻風邪」 で、I have the sniffles. (鼻風邪をひいている。 / 鼻風邪で鼻がぐすぐすする。) のようにも使えます。

また、体全体で感じる flu (influenza)に対して、鼻や喉などの頭部で感じる風邪は、head cold とも言い、I have a head cold. は、sniffles と同じように、「鼻風邪をひいている。」 ということになります。

I have a runny nose. (鼻水が出ます。) や Blow your nose. (鼻をかみなさい。) のような表現も、よく耳にしますが、鼻水自体のことは、何と言うでしょう。

mucus (粘液)という単語を使って、nasal mucus (鼻水)、または、単に mucus だけでも分かるようで、I have a lot of mucus. のように言うこともできますが、I have a stuffy nose. (鼻が詰まっている。) などと言うことが多いようです。

これからインフルエンザの季節ですね。 

きちんと体調管理をして、元気で年末年始を過ごしたいものですね。


耳鼻咽喉科

耳鼻咽喉科は、英語では、ENT と言うことが多いようです。

ENT は、ear、nose、throat の頭文字なので、分かりやすいですね。

皆がこのように言ってくれるといいのですが、まれに、わざと、私の語彙力を試そうとしてか、耳鼻咽喉科の別名を言う人がいました。

otorhinolaryngology department と言い、何とも難しい名前なので、会話で使う必要は全くなく、ENT で十分なのですが、この長い単語を分解してみたくなりました。

otorhinolaryngology の語源は、次のようになるようです。

oto(耳)+ rhino(鼻)+ laryngo(喉頭)+ -logy(~学)

ここで、私がおもしろいと思ったのは、rhino (鼻)というところです。

rhino は、rhinoceros とも言いますが、「サイ」 のことですね。

そして、サイは、大きな角があり、鼻の部分に特徴がある動物ですね。

サイは、鼻という意味の動物だったようです。

oto が、耳だというのも、日本語の音(オト)と耳の関係にこじつけると、覚えやすいように思います。

とはいえ、このような単語を覚える必要があるのは、医学分野の方ぐらいなのかもしれません。

ただ、難しいと思われる単語も、分解してみると、発見することがあるものですね。


お知らせ
プロフィール

Author:Yurikoyama
アメリカ人の夫と息子と三人家族です。高校ではバージニア州のハイスクールで交換留学生として1年間過ごし、その後日本の大学でフランス語を学びました。
いろいろな言語に興味があり、現在はスペイン語もぼちぼち学習しています。

アメリカのニューメキシコ州、テキサス州で12年、香港で6年、そして2018年から約3年大阪で住み、2021年12月にアメリカのペンシルベニア州に引っ越してきました。
息子はニューヨーク州にある大学で寮生活をしており、これからリタイアした夫と二人の生活です。。。

日常、気になった言葉や表現について書いています。
よろしくお願いいたします。

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