今年の夏に、アメリカの大学をいくつか訪問した時に、大学の売店で売っていたマグネットに書いてあった言葉に、次のようなものがありました。
Life begins at the end of your comfort zone. (人生は、心地よい場所の終わりから始まる。)
comfort zone は、よく耳にする言葉かもしれませんが、「ほっと落ち着ける場所、心地よくいられる場所、快適、安全な場所」 などの意味がありますね。
なるほど、特に大学生や若い人たちは、時には、そういう場所を抜け出してこそ、いろいろな経験をして、学んだり成長したりできるのかもしれませんね。そして、上記の言葉は、そこから人生が始まるということですね。
でも、comfort zone を抜け出した後は、オズの魔法使いのドロシーの言葉でもありますが、
There is no place like home. (自分の家ほど、いい場所はない。) と思うこともあるでしょうね。
comfort zone を出るということは、ちょっと勇気を出して、新しいことを始めたり、難しいと思われることに挑戦したりすることでもあり、私も、そういう気持ちは忘れないようにしたいなあと思っています。
早いもので、今年も1年終わろうとしています。
今年もブログへのご訪問、コメントなど、ありがとうございました。
皆さまのブログを読ませていただいて、感動したり、にっこりしたり、刺激をいただいたりの日々でした。ありがとうございました。
また来年も、皆さまと一緒に勉強するつもりで書いていきたいと思っています。 よろしくお願いいたします。
どうぞよいお年をお迎えください。
スポンサーサイト
nonsense は、日本語でも通じる言葉で、「無意味な言葉、ばかげたこと、無駄なこと」 などの意味がありますね。 That's nonsense . (それは、ばかげたことだ。) Don't talk nonsense . (ばかなことを言うな。) のように使えます。 nonsense の代わりに、rubbish も、ナンセンスの意味で使われるのを聞いたことがあります。 rubbish は、「くず、生ごみ、がらくた」 という意味で、比喩的に、ナンセンスの意味でも使えるようですが、状況を考えないと失礼になるかもしれませんね。 先日、息子が聞いていた数学のビデオが、ちらっと耳に入ったのですが、次のような言い方がありました。 It might sound nonsensical at first, ...... (最初は、意味が分からないように思われるかもしれませんが、......) 何と言うことはないのですが、nonsense に、形容詞形があったことに、今さらながら気づきました。 nonsense + -ical (形容詞をつくる接尾辞)で、nonsensical (無意味な、ばかげた) となります。 His nonsensical behavior was unusual for such a serious person. (彼のばかげた行動は、とてもまじめな人にしては、めずらしいことだった。) このような、「ばかげた」 という意味の nonsensical は、absurd という形容詞とも言い換えられますね。 nonsense、nonsensical と一緒に覚えておくといいですね。
rocket scientist (ロケット科学者)という言葉は、ロケットについて研究している人という意味だけではなく、次のような言い方をよく耳にします。 You don't have to be a rocket scientist to figure out what you ought to do next. (次に何をするべきかを考えつくには、ロケット科学者である必要はない。 → 次に何をするべきかは、頭がよくなくても考えつくことができるだろう。) rocket scientist は、「頭の切れる人、天才、頭脳明せきな人、優秀な人」 という意味で使われることがあります。 ロケット科学者が、頭の切れる人の代表となるようですね。 上記の文は、次のようにも言えます。 I don't think it takes a rocket scientist to figure out what you ought to do next. これらの文のように、You don't have to be a rocket scientist to~、I don't think it takes a rocket scientist to ~ のように、通常は否定文で使われます。 また、ロケット科学者の代わりに、brain surgeon (脳外科医) が使われる場合もあると載っている辞書もありました。 ロケット科学者や脳外科医のように頭脳明晰でなくても理解できるということで、問題や考えなどが、それほど難しくないと言いたい場合に使える表現ですね。 天才と言えば、Einstein を思い出しますが、次のようにも言えそうです。 You don't have to be Einstein to solve this problem. (アインシュタインでなくても、この問題は解けるだろう。) You don't have to be a rocket scientist ~の代わりに、単に、You don't have to be a genius ~ など、入れ替えても使えますね。
size という言葉は、Glass was sized for a window. (ガラスは、窓に合わせて作られた。)のように、「サイズを合わせる」 という意味でも使えますが、ドラマの中で、次のような表現に出会いました。 つきあっているカップルがいて、ボーイフレンドのおばあちゃんが、ガールフレンドのことを品定めしに来たという場面です。 I came to size you up . (あなたを品定めしに来たのよ。) 実際には、こんな風に、はっきりと言う人は少ないかもしれませんね。size up は、次のような説明が載っていました。 If you size up a person or situation, you carefully look at the person or think about the situation, so that you can decide how to act. (人や状況を size up するということは、どのように行動すればよいかを決定できるように、その人を注意深く見たり、その状況を考えたりすることだ。) size up は、「判断する、品定めする、評価する」 のような訳が載っています。 次のような例文もありました。 The commander sized up the situation and commanded his army to move forward. (司令官は状況を判断すると、自らの軍に対して前進するよう命じた。) The two cats walked in circles around each other, sizing each other up . (2匹のネコは、お互いの周りを円を描くように歩き、お互いを品定めしていた。) size up は、いろいろなレベルで、判断、品定めするのに使えそうな表現のようですね。
今年の夏に、家族で集まった時に、高校生の甥に、将来どんな勉強をしたいのかを聞いてみました。 彼は、一言、kinesiology と言い、私は、これを耳で聞いて、ピンとこなくて、説明してもらおうと思った時に、夫の母が、What is that? と言ってくれたので、分からないのは私だけではなかったと安心しました。 kinesiology は、次のような定義が載っています。 the scientific study of human or non-human body movement (人間またはそれ以外の生物の身体の運動の科学的研究) 辞書には、kinesiology の訳として、「運動(生理)学」 と載っています。 体の動きについての学問のようですね。 夫の妹が、そう説明してくれた時に、息子の物理の教材で、kinetic energy (運動エネルギー) という語彙を見かけたことを、ゆっくりと思い出しました。kinetic は、「運動の、動的な」 ということで、ギリシア語 kinēsis = movement、motion が語源です。kinematics は、「(物理の)運動学」 となります。 映画のことを、motion picture と言うこともありますが、cinema という言葉も、このギリシア語の kinēsis、そして、kinema = movement が語源のようです。 甥は、小さいころから、バスケットボール、野球をしているのですが、自分の身体の動きを科学的に理解することは、スポーツを続けていくためにも役立つものなのでしょうね。
アメリカでは、妊娠期間を9ヶ月として、3ヶ月ずつ分けて、それぞれ、first trimester 、second trimester 、third trimester と言います。 I felt terrible with morning sickness during the first trimester . (私は、最初の3ヶ月は、つわりで体調が優れなかった。) のように言うこともできます。 trimester は、ラテン語語源の言葉で、「3ヶ月」 (tri = three、mester = month) という意味ですね。 また、trimester は、「3学期制の学期、約3カ月の学期」 としても使われます。 Summer vacation is between the first and second trimesters . (1学期と2学期の間に夏休みがあります。) では、semester は、どうでしょう。 こちらは、「2学期制の学期」 ですね。 学年を半分に分けるので、first semester を、前期、second semester を、後期と言う場合もありますね。 そして、semester も、同じくラテン語語源の言葉で、「6ヶ月」(se = six、mester = month) を意味します。 妊娠期間としての trimester は、3ヶ月ということですが、学期としての trimester や semester は、必ずしも 3ヶ月、6ヶ月というわけではないようです。
人の言うことを、すぐに信じてしまうような純粋な人のことを、次のように言うのを聞くことがあります。 He is such a gullible person. (彼は、とてもだまされやすい人だ。) 最初にこの gullible (ガラブルという発音)という単語を聞いた時は、難しそうな単語だなあと思いました。 スペルを確認すると、gull (かもめ)= seagull が浮かび上がってきます。 それが、どうして、「だまされやすい」 ということになるのでしょう。 実は、先日、京都に行った時に、何の鳥だったかは分からないのですが、鴨川沿いを飛んでいて、その鳥たちに向かって、えさを投げている人たちがいました。 鳥たちは、えさが投げられると、低空飛行して、見事にキャッチしていました。 その様子を見ていて、gullible という単語を思い出しました。 gull には、次のような意味があるようです。 someone who will swallow anything thrown at him (投げられたものは何でも飲み込む人 = だまされやすい人) また、辞書を見ていると、gull は、「海、旅行、冒険」 などの象徴とも載っています。 そして、Gulliver's Travel (ガリバー旅行記) の Gulliver という名前も gull が入っていますね。 ガリバー旅行記についての記述の中で、次のような文がありました。 Gulliver is presented as being gullible ; he believes what he is told, never perceives deeper meanings, is an honest man, and expects others to be honest. (ガリバーは、だまされやすい人物として提示されており、彼は、言われたことを信じ、より深い意味合いに気づかないような誠実な人間で、他の人にも誠実であってほしいと期待している。) ガリバーというのは、実際にある名前のようですが、この物語の主人公の名前としても、ぴったりの名前だったようですね。
ネイティブの人の話し方を聞いていると、簡単な言い方だけど、私は思いつかなかったということがあります。 例えば、入ったレストランが混んでいて、お店の人に、待ち時間はどのぐらいになるかと聞く場合、どんな英語が浮かぶでしょうか。 How long do we have to wait ? (どのぐらい待たなければいけませんか。) このように言っても、もちろん大丈夫なのですが、次のように言うのを聞くことがあり、なるほどと思いました。 How long is the wait ? (待ち時間は、どのぐらいですか。) wait は、名詞としては、an act or period of waiting (待っていること、待っている時間) という定義が載っており、ここでは、「待ち時間」 という意味で使われています。 wait は、動詞として最初に習うことが多いので、ついつい、このような名詞として使う wait は、見逃してしまいますが、とても自然な表現なので、覚えておくと、いろいろな場面で使えそうです。 wait は、古フランス語の waitier を語源としているようで、to watch with hostile intent (敵意を持って見張ること) というのが、もともとの意味だそうです。 期待を持って楽しく待つ場合もあるのでしょうが、語源的には、待つというのは、見張るということなので、よいものではないイメージですね。 レストランで待つのも、楽しいものではありませんね。 待っていると、レストランの人が、次のように言うかもしれません。 Sorry about the wait . (お待たせして、すみません。) 待っていても、こんなちょっとした一言で、気が楽になったりするものです。
フィギュアスケーターのアリーナ ザギトワ選手が、しばらく活動を休止し、ロシア選手権などにも出場しないことを発表しました。 その記事を読んでいて、次のような文がありました。 This is her decision, and, regretfully, it did not come out of thin air . (これは彼女の決心したことで、残念ながら、それは、根拠がないものではなかった。) out of thin air は、慣用句で、「どこからともなく、突然、無から、何の根拠もなく」 などの訳が載っています。 thin air は、文字通り、「薄い空気」 という意味で、次のようにも使われます。 The city has thin air and a dry climate. (その町は空気が薄く、気候は乾燥している。) そして、比喩的には、「どこか分からない所、何もない所」 のような意味があり、上記の out of thin air や into thin air のような形で使われるようです。 She vanished into thin air . (彼女は、どこか分からない所へ消えた。→ 彼女の姿は見えなくなった。) 上記の ザギトワ選手の決心は、何もない所から来たものではない→根拠がある、ということですね。 その根拠というのは、彼女よりも若いロシアの選手たちが、グランプリファイナルでメダルを獲得し、ザギトワ選手は、6位に終わったことなどです。 記事の中に、次のような表現がありました。 Russia produced a conveyor belt of skaters in this decade, with new teens constantly replacing past champions. (ロシアは、この10年で、次々とスケーターを作り出し、10代の新人が、絶えず過去のチャンピオンに取って代わっている。) conveyor belt (ベルトコンベヤー)が、このように使われているのが、おもしろいなあと思いました。 スケーターが、次々と大量に生産されているというのが目に浮かぶような表現です。 そんな中でのザギトワ選手の決心は苦しいものだったと思います。 彼女の美しいスケートのファンとしては、またいつか競技会にもどってきてほしいなあと思うのですが。。
息子が、化学の実験データについて話していた時に、おもしろいなと思った表現がありました。 実験結果の数値が望ましいものではない場合に、正しい結論を出すために、都合のよい数値だけを選んでいる生徒がいるというような話でした。 実験がうまくいかずに、誤差範囲以上の望ましくない数値が出て、その数値は無視して、いい数値だけを選んで結果を導くということがあり、それはよくないなあと話しているときに、次のように言っていました。 He was cherry picking the data. (彼は、データのいいとこ取りをしていた。) cherry picking は、文字通り 「サクランボ狩り」 という意味もありますが、「いいものだけを選ぶこと、いいとこ取り」 という意味があります。cherry pick は、次のような定義が載っています。 to choose only the best or most suitable from a group of people or things (人や物のグループの中から最もよい、または最もふさわしいものだけを選ぶこと) 次のような例文も載っていました。 The research center has cherry picked the best and brightest brains. (その研究所は、最高の頭脳の持ち主だけを選んだ。) サクランボを熟したものから選んで取るということや、アイスクリームサンデーなどに飾られているサクランボのイメージで、ベストなものということから、この表現ができたようです。 かわいい明るいイメージの cherry picking ですが、ちょっとネガティブな言葉だったようですね。