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いろいろなブリーチ

カップに付いた茶しぶは、キッチンハイターを水に入れて置いておくと、きれいになりますね。

コーヒーの場合は、コーヒーしぶということになるようですが、今朝、キッチンハイターのボトルを見ながら、ふとハイターという言葉が気になり調べてみると、heiter というドイツ語だそうです。

「晴れた、澄んだ」 という意味で、漂白して、真っ白に仕上がると、気分も晴れ晴れしくなるという意味にも受け取れて、そのような名前になったようです。

漂白剤は、bleach ですね。 

ここから、全く関係のない他のブリーチも思い出しました。

breechbreach です。

breech baby は、「逆子」 のことです。 

breech とは、銃の下の部分で 「銃尾」 という意味があるそうで、そこから銃弾を入れることができるようです。 ついでに、「銃口」は、muzzle ですね。

そのような下の部分という意味から、breech は、人間では、「お尻の部分」 となり、足やお尻が先に出る 「逆子」 という意味もあるわけですね。

では、breach は、どうでしょう。

break と似ていますね。

break は、「壊す、破る」 ということですが、breach も根本は同じです。

何かを壊したり破ったりするということで、「法律や規則などに違反する、規則や約束などを破る」 というのが、breach です。

breach of contract (契約違反)、breach of promise (婚約不履行) のような表現があります。

promise というと、どんな約束でもいいように思いますが、この場合は、通常は結婚の約束を意味するようです。

breach は、break よりもシリアスな何かを壊すという感じですね。

bleach、breech、breach と関連のない語ですが、私の頭の中では、ブリーチとして、つながっているのです。


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かつてない?

ニュースを聞いていて、Covidiot という語があることを知って笑ってしまいました。

Covid-19 + idiot (ばか) の混成語ですが、定義は次のように載っています。

an insulting term for someone who ignores health advice about Covid-19, hoards food unnecessarily, etc.
(新型コロナウイルスについての健康アドバイスを無視したり、不必要に食品を買いだめするような人を侮辱する語)

マスクもせず大声で話し合ったり、グループで会食するような人のことですね。 さすがに、もうそういう人も少ないとは思いますが。

ところで、コロナ関連のニュースで、よく聞く形容詞のひとつに、unprecedented があります。

Johns Hopkins expert says coronavirus is totally unprecedented.
(ジョンズホプキンスの専門家は、コロナウイルスは、何から何まで今までに例のないものだ。)

Unprecedented danger calls for unprecedented measures.
(かつてない危機には、かつてない方策を必要とする。)

unprecedented は、次のような定義が載っています。

never having happened or existed in the past
(これまでに起こったことや存在したことがない)

日本語では、「前例がない、空前の、今までに例のない、かつてない、前代未聞の、新奇な、未曽有の、史上初の、類を見ない」 などの訳が載っています。

ふと、スペイン風邪は前例には含まれないのかなと思ってしまいましたが、時代もウイルスも違うので、「現代の多くの人が経験したことがないような」 という意味なのでしょうね。

Dictionary.com には、unprecedented の代わりに、unparalleled、extraordinary、unheard of などとも置き換えられるのではないかと書かれています。

ついでに、「前例がある」 は、precedented となり、「前例」 は、precedent となります。

It's against all precedent.
(それは、全ての前例に背く。)

前例がないものに立ち向かうことは難しいことですが、自分にも周りの人にも優しく、この unprecedented な状況を乗り越えていきたいものです。


スナップ

我が家のハサミは、安全のためにハサミの刃の部分を覆うカバーが付いているのですが、ハサミをどちら向きに差し込んでも、すっぽりと納まり、どちらか決まった方向に入れるべきなのかなあと夫に聞くと、次のように言いました。

Whichever snaps is the right way.
(パチッと音がする方が正しいやり方だ。)

確かに、一方だけ音がするので、そうなんだろうなあと思いながらも、反対でも違和感なく入ってしまうので、うまくできたカバーだなあと思いました。

こんなどうでもいいようなことから、snap という言葉も、いろいろな場面で使えるものだなあとちょっと考えてしまいました。

前に、シートベルトを締める時、カチッという音がするのは、click だと書いたことがありました。

なので、この場合も click でもいいのではないかと夫に聞くと、そうだろうなあと言います。

snap の例文を見てみました。

The branch snapped when he hung his bag on it.
(彼がかばんを掛けると、その枝はポキンと折れた。)

The door snapped shut.
(ドアがバタンと閉まった。)

The lock snapped open.
(錠がカチッと開いた。)

こんな風に、ポキン、バタン、カチッとなど、日本語ではイメージが違う音が snap で表せるようで、その音幅は広いようです。

そう言えば、スナップボタンも、パチッととめるボタンですね。

snap という語は、 Low German (低地ドイツ語)もしくはオランダ語の snappen が語源のようで、quick, sudden bite or cut (素早い、突然、噛む、切る)などの意味があるようです。

なので、次のように、動物がパクっとかみつくという意味もあるようです。

The lion snapped at the meat.
(ライオンは肉にかみついた。)

とっさに下す判断は、snap judgement のようにも言えます。

なんとなく、 snap には、速い動作に伴う音であるように感じます。

ところで、上記の例文で、ポキンと折れたと書いた時に、グリコのPocky = ポッキーを思い出したのですが、想像通り、あの名前は、ポキッと折れる音から付けた名前のようです。

アメリカのウォルマートでも Pocky は売っていますが、英語でも発音しやすいよい名前ですね。

pocky の代わりに、snappy もいいかもと一瞬思いましたが、snappy になると、ポキッという意味はなくなり、別の意味 (元気のよい、しゃれた、怒りっぽいなど)になってしまうのでだめでした。


格安

budget という語は、「予算」 という意味ですが、これが形容詞として使われるのも耳にすることがあります。

私が知っているのは、次のような言い方です。

budget hotel (格安ホテル)
budget airline (格安航空会社) 
budget travel (格安旅行)

先日、読んでいた記事の中では、budget supermarket (格安スーパー) もありました。

budget は、「予算に合った、手頃な」 という意味で、cheap (安い)ということを遠回しに言う表現のようです。

cheap と言うと、何か品質が悪いようなイメージもしますが、budget は、手頃な値段という感じでしょうか。

私も何年か前に、格安航空会社であるピーチ航空を使ったことがありますが、料金は安いのに悪くなかったという記憶があります。

でも、アメリカの budget hotel は、ちょっと遠慮したいようなものもあり、安物買いの銭失いにならないようにしないといけませんね。

格安とは、次のような定義が載っています。

価格が標準に比べて非常に安いこと。物の値打ちの割に値段の安いこと。

あまり品質が変わらないのなら、安い方がいいですね。

とは言え、値段というのは繊細なもので、cheap という語を使いたくないという感覚も分かるような気がします。

安いという意味の budget は、上記例のように、ホテルや航空会社にはよく使われていますが、どんな名詞の形容にも使えるというわけでもないようです。

また、It's a budget hotel. (〇) とは言えても、That hotel is budget. (×) とは言えず、限定的な用法のみです。

多くの人は、皆自分の予算に合ったものを買い、生活しているわけですが、慎ましく、そして時にはちょっとした贅沢もいいかもしれません。

budget airline で旅をして、luxury hotel に泊まるのもいいですね。

いつになるのか分かりませんが、そういう日がまた来ることを願わずにはいられません。


一時解雇?

最近よく目にする furlough という語ですが、次のように使われています。

Honda says it will furlough about 18,000 workers at plants in the US.
(ホンダは、アメリカの工場で働く約18,000人を一時解雇すると言う。)

furlough は、「一時解雇」 という意味ですが、もともとは、「軍人の休暇」 という意味です。

軍の任務から免れて、しばらく休職できるという furlough は悪くないのかもしれません。

また、囚人に与えられる 「一時出所」 という意味もあるようです。

furlough は、for + leave (休暇)が語源のようです。

一時解雇としての furlough は、文字通り一時的なこともあり、従業員は、会社からの医療補助などは受けられる場合もあるようです。

会社側も、すでに訓練済みの従業員を確保しておく方が、業務が再開しやすいということもありますね。

furlough とよく似た lay off も、おなじみの言葉ですね。

Nissan has also announced it will temporarily lay off about 3,000 workers, including those at its plant in Barcelona, Spain.
(日産も、スペインのバルセロナの工場を含む3,000人の労働者を一時的に解雇すると発表した。)

言葉の意味としては、lay も、「横たえる」 ということで、「休息、中休み」 のような意味から、「一時解雇」 となるのでしょうね。

lay off は、季節労働者に使われていたのが、いつのまにか、一般的な企業の一時解雇の意味でも使われ始めたようです。

dismissfire (解雇する)というような言葉を使うよりも婉曲的でよいのかもしれませんが、一時解雇とはいえ、実際には、永久解雇という意味なのでしょうね。

でも、上記の文では、temporarily lay off とあるので、文字通りの一時解雇なのでしょうか。 

furlough も lay off も、休暇や休息という意味から、一時解雇、永久解雇まで、意味は広がっていくものですね。


ロビンソンクルーソーのような物語

昨年の夏、息子の志望大学を訪問するために、ペンシルバニア州やニューヨーク州を旅したのが遠い昔のように思います。

その際、大学の図書館に入った時に、Robinsonades という表示の下に、いくつかの本の紹介がありました。

Robinsonade とは、次のように定義が載っています。

a fictitious narrative of often fantastic adventures in real or imaginary distant places
(実際、または架空の遠い場所での多くは空想的な冒険フィクション物語)

そして、特に孤島に残された人間の冒険物語ということで、desert island story (無人島物語) とも言われるようです。

Robinsonade は、Robinson Crusoe (ロビンソンクルーソー) のような物語という文学ジャンル名として使われるようです。

Lord of the Flies (蠅の王) や、Life of Pi (パイの物語)などが紹介されていました。

蠅の王は、よく学校の課題になる本で、私も息子が読んだ後、読んでみましたが、人間の本質についての深いメッセージが込められた本のように思いました。

パイの物語も映画になりましたね。

Cast Away のような映画も、同じジャンルに含まれるでしょうね。

ところで、robinsonade は、robinson + ade ですけど、ade は lemonade のように、フルーツ名+ ade なら、そのフルーツでできた飲み物ですが、robinsonade は、ロビンソン(クルーソー)のようなもの、ロビンソン(クルーソー)ものということになるのでしょうね。

無人島に一人で残されることを想像すると、外出自粛ぐらい平気な気持ちになります。


ブロンディ

Blondie という名前のごく普通の中流家庭の主婦が主人公の漫画があり、よく新聞に載っていたので見ていました。

その主人公、Blondie は、もちろん金髪です。

blondie は、「金髪の人、女性」 という意味で、少し見下した感じで使われることもありますが、他には、次のようなお菓子の名前でもあります。

a bar cookie similar to a brownie in texture but made with a light-colored dough flavored with brown sugar
(食感がブラウニーに似た四角いクッキーで、ブラウンシュガーで風味付けした薄い色の生地から作られたもの)

チョコレート味のブラウニーに対して、blondie は、チョコレートの代わりに、ブラウンシュガーとバニラの風味の焼き菓子です。

チョコレートで茶色のブラウニーに対して、少し色が薄いので blondie なのでしょうね。

その blondie を、昨日作ってみました。

中に、walnuts (くるみ)や chocolate chips を入れて焼きました。

ブラウンシュガーは、日本では、黒糖が一番近いものになるのでしょうか。

たまたま、我が家にあったお砂糖は、「本きび赤糖」 と書いてあり、アメリカのブラウンシュガーに似ているなあと思って買ったものです。

ブラウンシュガー、黒糖、赤糖と呼び名もいろいろあるようですが、微妙に違うのかもしれません。

できあがった blondie は、アメリカで作った時よりも、甘くないように感じましたが、お砂糖の違いかもしれません。

ついでに、blond の語源を読んでいると、blend (混ぜ合わさる) と関連するという考えもあるようです。

フランス語では、a color midway between golden and light chestnut (金色と明るい栗色の中間色) という意味があったようで、そういう混ざり合った色ということからも、blend と関連するということに説得されてしまいますが、正しい説なのかどうかは分かりません。

外出自粛の中、blondie のような甘いお菓子を食べ過ぎて、太らないようにと思いつつ、甘党の私は、甘いものを食べると幸せな気分になるのです。。


けんか腰

BSチャンネルで、刑事コロンボシリーズが始まったので、初回の分を見ました。

刑事コロンボは、以前からファンでよく見ていて、筋書きを覚えているものもありますが、英語の表現としては、前に気づかなかったことに気づくこともあります。

夫婦喧嘩の場面があり、しばらくしてから、その喧嘩をした奥さんについて、夫の友人が次のように言っていたように思います。

She still has a chip on her shoulder.
(彼女は、まだけんか腰だよ。)

have a chip on one's shoulder の定義は次の通りです。

to have an angry or unpleasant attitude or way of behaving caused by a belief that one has been treated unfairly in the past
(過去に不当に扱われたと信じることで、腹を立てたり不快な態度や行動をとること)

「挑戦的態度をとる、ぷりぷりする、けんか腰」 のような訳が載っています。

西部劇で、肩の上に木片 (a chip) をおいてそれを落としてみろと相手を挑発したことに由来する表現のようです。

chip は、ここでは、「木片」ということで、ポテトチップスではありません。

ポテトチップスは、アメリカでは、chips ですが、 イギリスでは、crisps ですね。

イギリスで chips と言えば、フライドポテトのことで、fish and chips という料理がありますね。

chip は、動詞でも使えて、お茶碗などが 「欠ける」 という意味で、This cup chips easily. (このカップは欠けやすい。) のように使えます。

同じ単語でも、いろいろな意味があるものですが、けんか腰の chip は、ちょっと想像しにくいものですね。

最後に、心付けのチップは、tip なので、発音には注意したいものですね。


退屈すぎる

息子が学校の課題として読んでいる本が、いくら読み進んでも盛り上がりに欠けて、全然おもしろくないと言っていました。

それを聞いて、夫が次のように言いました。

It's like watching paint dry.
(ペンキが乾くのを眺めるようなもんだなあ。)

ペンキが乾くのをじっと眺めるとは、また大げさな形容の仕方だなあと思いました。

念のために、辞書を引くと、watch paint dry という慣用句が載っており、「見ているもの、していることが退屈すぎて、ペンキが乾くのを眺める方がましだ。」 と載っていました。

watch paint dry は、非常に退屈なことを、ちょっとユーモアをこめて言う表現のようです。

小説にもいろいろあり、最初から読者の心をつかんで読みだしたらやめられない本もあれば、情景描写が長く続いて、何かが起こるまでに時間がかかる本もありますね。

ペンキが乾くという動きがないことを眺めるほど退屈だということですね。

他に、watch grass grow (草が伸びるのを眺める)というのもあるようです。

次のように、I would rather ~で始めると、使いやすい表現ですが、ちょっと失礼に聞こえる可能性もあるので、注意は必要です。

I would rather watch paint dry than read such a boring book.
(そんな退屈な本を読むぐらいなら、ペンキが乾くのを見ている方がましだ。)

外出自粛が続く中、私も、買ってからなかなか読めなかった本や、前に読んだ本を読み返したりしています。

とは言え、毎日三食を作って片づけていると、それほど時間もないのですが、今、家にいて、元気で家事ができることはありがたいことだと思っています。


二種類の頭字語

オンライン辞書を読んでいて、頭字語には二種類あることに気づきました。

そのひとつは、acronym と言います。

例えば、North Atlantic Treaty Organization (北大西洋条約機構)のことを、NATO(ネイトー) と言うように、それぞれの語の頭字をつづりあわせて作った語です。

次のような頭字語もよく知られていますね。

PIN - Personal Identification Number (キャッシュカードなどの個人識別番号)

AIDS - Acquired Immunodeficiency Syndrome (後天性免疫不全症候群)

これらのように、ネイト―、ピン、エイズと、ひとつの単語として発音されるものは、acronym と言います。

そして、各単語の頭文字をつなげたもので、アルファベットを一つずつ発音するものは、initialism と言うそうです。

例えば、次のような語です。

FBI (エフビーアイ)- The Federal Bureau of Investigation (連邦捜査局)

CPU(シーピーユー)- central processing unit (中央処理装置)

ただ、initialism というのは、夫も息子も耳慣れない語のようで、これらの二種類の頭字語をまとめて、acronym と呼んでいる人も多いのかもしれません。

IBM と言えば誰でも知っている会社ですが、正式社名を問われると分からないこともありますね。

IBM は、International Business Machines Corporation の頭字語で 、日本語でも IBM 社とそのままですね。

学生の頃に、辞書を見ていて、スキューバダイビングの scuba が、頭字語だと知った時は、へぇーそうだったんだと衝撃を受けたものです。

scuba は、 self-contained underwater breathing apparatus (自給式潜水用呼吸装置)です。

当たり前のように使っている語が、実は頭字語ということもあるわけですね。

先日、友人が、電話で、my MIL (ミル)と言った時に、えっ milk ?と言ってしまって笑われたのですが、MIL は、mother-in-law (義母)のことと知っていても、ミルが acronym として会話で使われるとピンとこないものです。

最近はメールやテキストでやり取りする機会も多く、ますます略語や頭字語を使うことも増えていくのかもしれません。


お知らせ
プロフィール

Author:Yurikoyama
アメリカ人の夫と息子と三人家族です。高校ではバージニア州のハイスクールで交換留学生として1年間過ごし、その後日本の大学でフランス語を学びました。
いろいろな言語に興味があり、現在はスペイン語もぼちぼち学習しています。

アメリカのニューメキシコ州、テキサス州で12年、香港で6年、そして2018年から約3年大阪で住み、2021年12月にアメリカのペンシルベニア州に引っ越してきました。
息子はニューヨーク州にある大学で寮生活をしており、これからリタイアした夫と二人の生活です。。。

日常、気になった言葉や表現について書いています。
よろしくお願いいたします。

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