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シャベル、スコップ、鋤

テレビの番組で、シャベルとスコップのサイズについての認識が、関東と関西では違うと言っていました。

私は関西人なので、シャベル → 大 、スコップ → 小 だと思っていましたが、関東では逆だそうですね。

私は、ガーデニングで使ったり、子供が砂場で使う小さいものは、スコップだとずっと思っていたので、びっくりしました。

英語の shovel は、関西人が思うシャベルと重なるように思います。

ただ、small shovel とも言えるので、その場合は、関東におけるシャベル、もしくは関西でのスコップとも言えますね。

スコップは、scoop なのだろうと想像でき、「小さなシャベル」 という訳も載っていますが、子供が砂場で使うようなものは、toy shovel とウィキペディアにも載っていて、その方がしっくり来るようにも思います。

scoop と聞いてまず思い出すのは、ice cream scoop で、アイスクリームをすくうものです。

また、特ダネで他社を出し抜く記事 scoop = スクープもありますが、ネタをすくい取るというイメージでしょうか。

ところで、先日、BSで 「ハリーの災難」 というヒッチコックの映画を観ました。 死体は出てくるものの、コメディで楽しめました。

その中で、何度も死体を掘り起こしたり、埋めたりする場面があり、shovel が使われていたように思うのですが、あれが shovel だったのか、spade だったのかが思い出せません。

spade は、「鋤(すき)」 です。

鋤とシャベルの違いは、次のような説明を見つけました。

A shovel is for scooping and moving, a spade is for digging.
(シャベルはすくったり、移動させたりするもので、鋤は掘るためのものである。)

このように、とりあえず書いてありますが、絶対的なものではないでしょうね。

刃の先端部分がとがっているか、まっすぐかという違いなのかと思いましたが、そうではないようです。

A spade has a flat or shallow profile with a sharp edge.
(鋤は、平らで浅い外形で鋭い刃を持っている。)

A shovel has a curved (concave) blade like a scoop.
(シャベルは、スコップのように曲がった刃を持っている。)

shovel というと、先がとがった感じがしますが、そうとは限らず、確かに、snow shovel は、先端部分は平らです。 

ところで、トランプのマーク spade の形は、先がとがったシャベルに似ていますね。

spade は、sword (剣、刀)を意味する語のようですが、スペードのマークは、刀よりもふっくらしていますね。

なので、あのトランプのスペードの形が、spade (鋤)の形かと思ってしまいがちですが、そうとも限らないということです。

また、 ギリシア語 spathe = long flat piece of wood (長くて平らな木の一片)にも遡り、鋤が平らな形であることと関連しているのでしょうね。

シャベルや鋤の商品名を見ていると、scoop shovel、transfer shovel という名前もあり、shovel は、すくい上げて移動させる、spade は掘るというのが基本のようです。

とは言え、どちらでもほぼ同じ作業に使える道具ですね。 

花を植えてもすぐに枯らしてしまい、ガーデニングも苦手で、シャベルやスコップなどとは無縁の私が、長々ととりとめなく書いてしまいました。。


空気感染

コロナウィルスが空気感染する可能性があるということがニュースになっています。

次のように伝えられていました。

The airborne transmission could not be ruled out in crowded, closed or poorly ventilated settings, an official said.
(混雑、密閉、また換気が不十分な状況での空気感染は除外できないと当局者は言った。)

airborne の air は、分かりますが、borne は、born と似ていますね。

born は、I was born in Japan. (私は日本で生まれた。)のように、「生まれる」 という意味ですね。

borne born は、発音は同じで、どちらも bear という動詞の過去分詞形ですが、ちょっと紛らわしいですね。

borne は、次のような定義が載っています。

carried / transported or transmitted by a particular thing
(特定のものにより運ばれたり伝染する)

bear には、「運ぶ、支える、耐える」 などの意味があるので、airborne となると、「空気によって運ばれる、空気により伝染する、空気感染」 となるわけですね。

ウイルスだけでなく、花粉なども airborne ですね。

そして、よく耳にする飛沫は、airborne droplet とも言えそうです。

また、軍隊では、パラシュートで輸送機から落下する airborne forces という部隊があるそうで、airborne は、「飛行機輸送の、飛行している」 という意味でも使えるようです。

seaborne は、「海上輸送された、海上からの、海上に浮かんでいる」 という意味で、seaborne transportation (海上輸送)、seaborne missile (海上発射ミサイル) のように使えます。

ウィルスや花粉のような小さなものから、軍の部隊、飛行機など、さまざまなものが、airborne = 空気により運ばれるようですね。

新型コロナウイルス感染症が、airborne disease (空気感染性疾患) なのかどうかは分かりませんが、マスクは、まだまだ手放せそうにありません。


ハイブリッド

ハイブリッドと聞くと、科学的、生物学的な語のイメージがあります。

hybrid は、もともとは、異なる種の掛け合わせで、「雑種、交配種、混血」 という意味です。

例えば、次のように言えます。

A mule is a hybrid of a horse and a donkey.
(ラバは馬とロバの交配種である。)

それが、いつの間にか、a mixture of two different things (異なる二つのものを混合すること) という意味で使われています。

hybrid car は、次のような定義が載っています。

a car with a petrol engine and an electric motor, each of which can propel it.
(ガソリンエンジンと電気モーター、それぞれにより進ませることができる車)

私たちは、来年秋から息子が通う大学のメールリストに登録されているので、たまに大学からメールが届きます。

その中で、次のように hybrid が使われていました。

We plan to have an in-person semester with hybrid instruction and opportunities for remote learning for those who can not return.

([キャンパスに] もどって来れない生徒のためには、遠隔学習の機会や教育と混合しながら、授業を直接行う学期を計画しております。)

in-person (直接行う)授業と、on-line / remote 授業の hybrid (混合 / 混成)ということですね。

ラバが馬とロバの両方の異なる要素があるように、直接授業とオンライン授業の両方の要素を持つということですね。

私なら、combination of in-person and on-line classes とは言えても、hybrid をこのように使うには、ちょっと違和感を感じますが、実際には、hybrid はいろいろな分野で使えるようです。 

The architecture is a hybrid of classical and modern styles.
(その建築物は、古典様式と現代様式の混成である。)

半分アニメーション、半分実写映画も、hybrid film と言えるようです。

また、「混成語」 としての hybrid もあります。

aquaphobia (水恐怖症)は、aqua がラテン語、phobia がギリシア語で、その混成ということです。

おもしろいのは、hydrophobia という hybrid ではないギリシア語があり、hydro も aqua と同じく、「水」 を意味しますが、hydrophobia は、「狂犬病の症状、もしくは狂犬病」 を意味することです。

混成語の hybrid もたくさんあり、見渡してみると、hybrid は、あちこちにありそうです。


びくともしない

いろいろな外国人が、あるテーマについて議論する Cool Japan という番組を、たまに見ることがあります。

その中で、雪国の生活で大変だと思うことについて話し合っていた時に、雪かきの話になりました。

雪を大きなプラスティックのケースに詰めて、それがどのくらい重いかを知るために、持ち上げてみようということになりましたが、あまりに重くて、少しも動かすことができなかった時に、次のように言っていました。

It won't budge.
(少しも動かない / びくともしない。)

次のようにも言えますね。

I've tried moving the box of snow but it won't budge.
(その雪が入った箱を動かそうとしたけど、びくともしない。)

budge は、「ちょっと動く」 という意味で、主に否定形で使われます。

否定形なので、「少しも動かない」 という意味で使われることが多いです。

物理的に物が少し動くという意味と、もうひとつ、「人が態度や意見を変える」 という意味にも使えます。

そして、こちらも次のように、主に否定形で使われます。

I've tried persuading her, but she won't budge.
(彼女を説得しようとしたが、彼女は意見を変えようとしない。)

not budge で、物でも人でも、少しも動かないということですね。

budge という語を見ると、日本語の 「てこでも動かない」 という表現を思い出します。

Once your mind is made up, you never budge.
(あなたは一度決心したら、てこでも動かないね。) 

このように、budge は、がんこな人に使える言葉でもありますね。

ちなみに、「てこでも動かない」 の定義は次のようになります。

どのような手段を用いてみても、絶対にその場から動かない。どのようなことがあっても信念を変えない。

てこを使えば大きな物でもわずかな力で動かすことができるが、それを用いても少しも動かないということのようですね。

また、「びくともしない」 は、かすかな動きを表す 「びくっ」 から派生したもので、びっくりするというのも、驚くと少し動いてしまうからのようです。

budge は、フランス語では、bouger = move (動く) ですが、ラテン語 bullire = boil (沸騰する)が語源のようです。

沸騰すると泡が出て、それで動いているということになるようです。

budge は主に否定形で使われる語ですが、同じように否定形で使われる 「びくともしない」 や 「てこでも動かない」 と訳せば、すっきりするように思いました。


縦横に動く

幼稚園の先生が、子供たちを教室の床に座らせる時に、crisscross applesauce と言っていたのを覚えています。

Sit crisscross applesauce.
(あぐらをかいて座ってください。) のように言えます。

日本で、体育座りをするような感覚なのだと思いますが、脚をクロスさせて、あぐらをかく形の座り方のことです。

あぐらをかくというのは、ちょっと行儀が悪いようにも思いますが、これが楽な姿勢なのかもしれません。

そして、どうしてアップルソース(りんごを煮てピューレ状にしたもの)と続くのかと思いましたが、古い童謡の最初の部分だそうで、特にアップルソースと関係があるわけでもなさそうです。 

cross と sauce が韻を踏んでいて軽快でいいですね。

さて、前置きが長くなりましたが、脚をクロスさせるのなら、cross だけでもよいのではないかと思い、改めて、crisscross の criss とは何なのか調べてみました。

言われてみれば当たり前なのですが、criss は、Christ (キリスト)のことでした。

the Cross of Christ (キリストの十字架)ということですね。

この crisscross は、次のように、動詞としても使われます。

Each fall, millions of students head to college campuses. Most stay close to home, but many crisscross to study in a different state.

(毎年秋には、何百万もの学生が大学のキャンパスへと向かいます。ほとんどは、家から近い所にいますが、多くは、別の州で勉強するために、縦横に移動します。)

crisscross は、「十字(模様)になる、交差する、縦横に動く」 という意味で使えるようです。

ところで、cross と crisscross で、次のような違いがあることに気づきました。

crisscross the country(国内を縦横に駆け回る)

cross the country (国内を横断する)

crisscross は、縦横、cross は、横断ですね。

とは言え、この場合の横断というのは、縦も多少含まれているのかもしれませんが、どうなのでしょう。

I had a cross-country trip.
(私は国を横断する旅をした。) とも言えますね。

また、cross-country は、丘や野原、草原などを利用して走るレースの名前でもありますね。

脚を組んだり、腕を組んだりするのも、cross one's legs / arms と言い、crisscross applesauce と言うのは、学校で先生が子供たちに言う場合だけです。

crisscross も cross も、十字のことで、「交差する」 という意味では重なりますが、使い方や意味に違いがあるようですね。


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プロフィール

Author:Yurikoyama
アメリカ人の夫と息子と三人家族です。高校ではバージニア州のハイスクールで交換留学生として1年間過ごし、その後日本の大学でフランス語を学びました。
いろいろな言語に興味があり、現在はスペイン語もぼちぼち学習しています。

アメリカのニューメキシコ州、テキサス州で12年、香港で6年、そして2018年から約3年大阪で住み、2021年12月にアメリカのペンシルベニア州に引っ越してきました。
息子はニューヨーク州にある大学で寮生活をしており、これからリタイアした夫と二人の生活です。。。

日常、気になった言葉や表現について書いています。
よろしくお願いいたします。

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