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休む暇があったら

学生時代にどんなアルバイト経験があるかという話をしていて、夫はマクドナルドで働いた時のことを話し、その当時次のような決まり文句をよく聞いたと言います。

If you have time to lean, you have time to clean.

leanclean が韻を踏んでいて覚えやすいですね。

lean は、「もたれる、寄りかかる」、clean は、「掃除する」 ですね。

「もたれる(休む)時間があったら、掃除をする時間もあるだろう」 という感じでしょうか。

これはマクドナルドの創業者 Ray Kroc の考えのようで次のような説明が載っていました。

If you have time to lean against the counter with “nothing to do,” you have time to clean or be productive to make your customers’ experience a little better.

(何もすることがなくカウンターにもたれている時間があったら、掃除をする時間にしたり、お客さんにとって少しでもよりよい経験となるように生産的であれ。)

お客さんがいない時は、従業員同士で雑談をしたり、最近ならスマホを眺めたりすることもあるのかもしれませんね。

でもそういう時間にできることを見つけて proactive に仕事ができればいいですね。
当たり前と言えばそうかもしれませんが、こういう言葉があることで、さぼっていてはいけないという気持ちにさせるのかもしれません。

特に食品産業では、職場を清潔に保つことも重要です。

マクドナルドが世界規模のファーストフードチェーンとして発展した陰には、このようなモットーがあったのですね。


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食べる grinder

私はコーヒーよりもお茶を飲むことの方が多いですが、コーヒーの匂いは好きです。

Coffee smells better than it tastes. (コーヒーは味よりも匂いがいい。) と言われることがあるのもよく分かります。

コーヒー豆を粉にする機械を coffee grinder と言いますね。

同じように、肉を挽き肉にする機械は、meat grinder で、挽き肉は、ground meat ですね。

先日、アメリカに住んでいた頃によく行ったレストランのメニューのチラシが本に挟まっているのを見つけて、懐かしく見直していました。

appetizers、salads、pizzas、calzones、burgers、desserts などに分けられている中に、grinders というカテゴリーがありました。

grinder とは、上記のような機械だけではなく、ここでは 「サンドイッチ」 という意味で使われています。

hero sandwich とも言われるそうですが、次のような定義が載っています。

a large sandwich, usually consisting of a small loaf of bread or long roll cut in half lengthwise and containing a variety of ingredients, as meat, cheese, lettuce, and tomatoes.

(大きなサンドイッチのことで、通常小さいローフか長いパンを縦に半分に切ったものに、肉やチーズ、トマトのようないろいろな材料が入っているもの)

サンドイッチ店 Subway で売っているようなサンドイッチです。

どうして、grinder なのでしょうね。

grind one's teeth (歯ぎしりをする) という言い方がありますが、次のような由来が載っています。

because it took a lot of chewing to eat the hard crust of the bread used.
(使われているパンの硬い皮を食べるのによく噛まなければいけないから)

もう一つは、grinder は、イタリア系アメリカ人による俗語で dock worker (港湾労働者)という意味があり、彼らの間でサンドイッチが人気があったからというものです。

船の荷物の積み下ろし作業などの肉体労働をするということで、歯を食いしばって仕事をするようなイメージでしょうか。

日本語で 「身を粉にして働く」 という表現がありますが、grinder は、まさにそういう感じもします。

また、grind には、口語で 「つまらない単調な仕事、仕事中毒の人」 という意味もあるようです。

日本で売っているサンドイッチ用食パンで作るサンドイッチと比べると、大きな grinder を食べ切るのには、あごのエクササイズにもなるような食べごたえがあるサンドイッチのように思います。


hyper の反対

コロナの感染対策をしつつ、地域に住む外国人の病院への付き添いボランティアを細々と続けていいます。

次回は、甲状腺機能を調べるために血液検査を受けた結果を聞きに行くという患者さんのサポートをすることになっています。

毎回、基本的な語彙を予習して行く中で、勉強になることが多々あります。

thyroid (甲状腺) と言えば、バセドウ病という名前を思いつきますね。

バセドウは、発見者のドイツ人の名前 Basedow が由来です。 ほぼ同時期に イギリス人の Graves も発見したということで、英語圏では Graves disease と言うそうです。

地域により呼び方が変わると厄介ですね。

バセドウ病は、甲状腺機能亢進症とも言われ、英語では hyperthyroidism です。

hyper + thyroidism で、甲状腺が働き過ぎる状態です。

hyper は、「超、過度の」 という意味ですね。

では反対の場合はどうでしょう。

甲状腺機能低下症で、こちらは、hypothyroidism です。

hypo + thyroidism で、甲状腺ホルモンが不足している状態です。

hyper は、日本語でも、「ハイパーになっている」 のように言うこともありますね。

hypo は、それほどなじみがないかもしれませんが、「異常に低い」 という意味で使われる接頭辞です。

医学用語では、高すぎるのが hyper ~、低すぎるのが hypo ~ となるので対で覚えるといいですね。

辞書を読んでいると、hypo には、「皮下注射」 = hypodermic という意味もあるようです。

そして注射をするということからか 「麻薬常用者」 という意味もあります。

麻薬を打つと hyper (非常に興奮した) という状態にもなるので、麻薬常用者を hypo と言うのがおかしいように思ったのですが、この場合は hypodermic (hypo = under + derma = skin) の省略形としての hypo ということですね。

なかなか一筋縄ではいかないものです。

病名などの医学用語は難しいものが多いですが、基本的な接頭辞などを知っておくと理解しやすくなるように思います。


参考記事は、hypertension

公園を散歩すること

コロナウイルスのワクチンについて、次のような見出しの記事を読みました。

Doctors say CDC should warn people the side effects from Covid vaccine shots won’t be ‘a walk in the park

(医師たちは、新型コロナウイルスワクチンの副作用がたやすいものではないことをCDCが人々に警告すべきたと言う。)

walk in the park は、「公園を歩く(散歩する)こと」 → 「誰にでもできるたやすいこと」 という意味になります。

a piece of cake 「(一切れのケーキを簡単に食べられるように) 簡単なこと」 も同様によく聞きますね。

ワクチン接種は、公園を散歩したり一切れのケーキを食べるような簡単なものではなく、muscle pain (筋肉痛)、chills (悪寒)、headache (頭痛)のような副作用が起こる場合があるようです。

そして、役人や製薬会社の人たちは、side effect (副作用)のことを、adverse reaction とは言わずに、response という語を使うことがあるようです。

These are immune responses.
(これらは免疫反応です。)

reactionresponse もどちらも 「反応」 ではありますが、response の方が少しポジティブな起こるべき反応という感じもします。

また、ワクチンは 2 回打つ必要があるようです。

私は先週やっとインフルエンザの予防接種を受けたところですが、いつかコロナのワクチンを打つ日も来るのかなあと思いつつも、やっぱり walk in the park ではないなあと思います。


正念場

新型コロナウイルスの感染拡大が広がっていますが、菅首相が Go To トラベルの見直しを表明されました。

ニュースを見聞きしていると、次のような表現があります。

「今後の感染拡大に歯止めをかけられるのか、まさに今が正念場だ」

「正念場」 という表現がどのように訳されているか英語で聞いていると、crossroads という語が使われていました。

crossroads は、文字通り、道路が交差するところで交差点、交差路という意味がありますが、比喩的に 「岐路」 という意味もあり、次のような定義も載っています。

the point at which an important choice has to be made
(重要な決定をすべき時)

crossroads と複数形で次のように使われます。

be at the crossroads

Canada is at a crossroads and individual action to reduce contact rates will decide our path.
(カナダは岐路に立っていて、接触の割合を減らす個人の行動が我々の道筋を決める。)

正念場は、crucial period / stage のようにも言えるかと思いますが、crossroads を使うと、これからどのように進むか、どの道を選ぶかの重要な決断という感じになるのでしょうね。

Go To トラベルだけが原因ではないのでしょうが、感染がここまで広がり、Go To を見直すか続けるかの crossroads で、とりあえずはよい方向に向かっているのではないかと思います。


オブスティネーター??

新聞の一コマ漫画の中で、トランプ大統領が大統領執務室の机にしがみついている絵があり、obstinator (オブスティネーター)と書かれていました。

タイトルは 「往生際の悪い男」 でした。

obstinator という語はありませんが、terminate → terminator のように、obstinator は、obstinate な人ということでしょうね。

obstinate は、「頑固な、強情な」 という意味ですが、それなら stubborn もありますね。

下記はそれぞれの定義です。

obstinate
unreasonably determined, especially to act in a particular way and not to change at all, despite what anyone else says

(正当な理由なく断固としており、特に他の誰かが何を言おうと特有のやり方で行動し全く変わらない。)

stubborn
A stubborn person is determined to do what he or she wants and refuses to do anything else

(stubborn = 頑固な人というのは、自分のやりたいことをやると決め、他のことは拒む。)

どちらも同じようなものですが、obstinate の方が、stubborn よりも頑固さの程度が上だと説明する辞書もあります。

また、頑固というのは、ある意味ではポジティブな性質ととらえることもでき、stubborn は、ポジティブな面の頑固にも使えるが、obstinate は、ほぼネガティブな用法でしか使われないとも載っています。

次のような言葉があるそうです。

The obstinate man does not hold opinions, but they hold him.
(頑固な人間は意見を持たず、意見がその人を拘束する。)

この後に次のように続きます。

for when he is once possessed with an error, it is, like a devil, only cast out with great difficulty.
(なぜならいったん誤りにとりつかれてしまうと、それは悪魔のように捨て去ることがとても困難だからだ。)

自分の opinion に縛られてしまうのが頑固な人ということなのでしょうね。

トランプ大統領は、頑固というよりも意固地になっているようですね。

ところで、stubbornobstinate も、人間だけではなく、「病気などが治りにくい、汚れがとりにくい」 という意味でも使えることを付け加えておきます。

例: stubborn cough (なかなかとまらない咳)、stubborn stain (頑固な汚れ)


サッシ と サッシュ

「はちまき」 は、headband でいいのでしょうが、 駅伝のランナーがかけている 「たすき」 はどうでしょう。

sash と言うようです。

He handed his sash to the next runner.
(彼は次の走者にたすきを渡した。)  のように言えます。

今月初めに伊勢で行われた大学駅伝を見ながら、sash と言えば、「窓枠、サッシ」 という意味もあるなあと思い出しました。

窓のガラスや網戸を支える枠の部分も sash と言いますね。

英語では、たすきも窓枠も sash なのですね。

たすきには、卒業式などに斜めにかけたり、両肩から腰のあたりまでかけるものもあります。

また、腰に付ける幅の広い帯も sash(サッシュ) なので、着物の帯も sash と呼んでもよいのかもしれません。

ところで、① たすきや帯という意味の sash と ② 窓枠という意味の sash は、語源が違うようです。

① は、アラビア語の shash = muslin cloth (モスリン生地)、② は、フランス語の châssis (シャスィと発音)= frame (枠)ですが、英語では、どちらも sash となったのですね。

まったく異なる意味の外国語が、英語ではたまたま同じスペルに落ち着いたということですね。


選抜兵役制度

アメリカには Selective Service System (選抜兵役制度)という制度があります。

アメリカ市民、また市民ではない移民でも、18歳から25歳までの男性は、このセレクティブ サービス システムに登録するよう法律で決まっています。

息子は先月18歳になり、この制度に登録するための書類が先日届きました。

万が一、軍人が不足するような事態になった時のための徴兵制度のようです。

selective という語がひっかかりました。

selective と言えば、次のように choose carefully (入念に選択する、えり好みする) という意味があります。

The school is very selective and accepts only those students who are extremely motivated.

(その学校は入学選抜が厳しい学校で、非常にやる気のある学生だけを受け入れている。)

では、Selectivee Service System の selective はどうでしょう。

こちらは、affecting some things and not others (特定のものだけに影響を与える) という意味です。

18 歳から 25 歳までの男性を、抽選で選んでいくということです。 

入学選抜のように厳しく選ぶのも、限られた年齢の男性から抽選で選ぶのも selective なのですね。

select は、se = apart (離して) elect (選ぶ) で、「選り抜く、選び出す」 です。

choose と比べて、より広範囲のものの中から慎重に選ぶということで、choose よりも 硬い語のようです。

Selective Service System に登録はしても、select されなければならない緊急事態にならないことを祈るばかりです。


ドナーになってしまう?

ものすごい音を立てて、かなりの速度で走っていた motorcycle (バイク)を見て、夫がmotorcycle のことを donorcycle と言うことがあると言いました。

donorcycle は、donor + motorcycle です。

donor は、organ donor 「ドナー、臓器提供者」 ですね。

バイクに乗っている人には失礼ですが、donorcycle という語は、次のような定義が載っています。

A motorcycle ridden by someone who is likely to die due to either recklessness or the inherent risk of riding a motorcycle.

(無謀さやバイクに乗ることにつきものである危険さのために、乗っている人が死んでしまいやすいというバイク)

ER = emergency room (緊急治療室) に勤める人たちが、バイク事故の犠牲者の処置をすることが多いことから、このように使い出したのではないかと考えられているようです。

自動車と同じ道路を走っているバイクの事故は多いのでしょうね。

donor は、giver という意味で、臓器を与えるということですね。

自分の臓器が他の人の役に立つならということから、運転する機会が多いアメリカなどでは、ドナー登録している人も少なくないのかもしれません。

とはいえ、バイクも車も常に安全運転を心がけ、donorcycle と言われないようにしたいものですね。


絶対に触れたくない

急にチーズケーキが食べたくなりレシピを探していたのですが、材料の中に、Cool Whip (アメリカで売っている冷凍のホイップクリームのようなもの)が必要で、日本では手に入りにくいので、Cool Whip の代用品を調べていると、次のような表現を見つけました。

Do you use Cool Whip? Or are you on Team “I-would-not-touch-it-with-a-10-foot-pole”?

(クールホイップを使いますか。それとも 「私は絶対にクールホイップなんて買わない」 というチームの一員でしょうか。)

Cool Whip というのは、泡立てたホイップクリームのように繊細なものではなく、クリームの状態が安定していて扱いやすい商品ですが、あまり健康的な材料から作られたものではなかったような気がします。

なので、上記の表現のように、絶対に使いたくないという人たちもいるのかもしれません。

not touch something / someone with a ten-foot pole は、直訳すると 「10フィートという長い棒を使っても触れたくない」 ですね。

1foot は約30cm なので、10フィートは、約300cm = 3m ですね。

そんな長い棒を使っても触りたくないという大げさな言い方です。

「(好ましくないことなどについて) 絶対に~に触れない、近づかない、関わらない、~なんて絶対に買わない」 のような訳も載っています。

何かを avoid completely ということですね。

どうしてこのような表現が生まれたのかについては諸説あるようです。

電気技師が変圧器や高電圧装置などの電源を切る時、または埋葬の際に遺体に触れないように長い棒が使われていたことなどが挙げられています。

I would not touch her with a ten-foot pole, because she is so nasty.
(彼女には絶対に関わりたくない。だってとても意地悪だから。).

実際に何かに触りたくない、人や物事に関わりたくない、物を買いたくないというような状況を強調するのに使える表現のようです。


お知らせ
プロフィール

Author:Yurikoyama
アメリカ人の夫と息子と三人家族です。高校ではバージニア州のハイスクールで交換留学生として1年間過ごし、その後日本の大学でフランス語を学びました。
いろいろな言語に興味があり、現在はスペイン語もぼちぼち学習しています。

アメリカのニューメキシコ州、テキサス州で12年、香港で6年、そして2018年から約3年大阪で住み、2021年12月にアメリカのペンシルベニア州に引っ越してきました。
息子はニューヨーク州にある大学で寮生活をしており、これからリタイアした夫と二人の生活です。。。

日常、気になった言葉や表現について書いています。
よろしくお願いいたします。

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