本を読んでいて
instep という語に出会いました。
instep の定義は次の通りです。。
the top part of the foot between the ankle and toes
(くるぶしと足の指の間の足の上部)
すなわち 「足の甲」 のことです。
ついでに、足の裏の土踏まずの部分は、
arch と言われますね。
そして、その
arch がない人は、I have
flat feet . (私は偏平足です。) のように言えます。
サッカーでは、ボールを足の甲で蹴ることを
instep kick (インステップキック) と言うそうですね。
足の内側で蹴るのは、
inside kick で、分かりやすいのですが、
in + step で、どうして 「足の甲」 なのか理解できないのです。
語源辞書を見ても、はっきりとは分かりませんでしたが、古英語で instæpe が entrance (入口) を意味したようです。
また、オックスフォード辞書には、West Frisian (西フリジア語) で ynstap が opening in a shoe for insertion of the foot (足を入れるための、靴の開いているところ) という意味があると載っていますが、関連があるのでしょうか。
instep は、「足の甲」 の他に、「靴の甲」 という意味もあるようです。
the part of a shoe that covers the instep
(足の甲を覆う靴の部分) という意味もあるわけですね。
ところで、
insole は、「靴の中敷き」 のことで、こちらは、
in +
sole (足底、靴底)で、すんなりと理解できますね。
また、手の甲については、以前書いた記事があります。 ご参考まで →
手の甲 この中で、手の甲は、
back of the hand と書いていますが、それなら、足の甲は、
top of the foot でもいいですね。
instep については、釈然としませんが、とりあえず覚えておこうと思います。
スポンサーサイト
「ブレークスルー感染」 という言葉を聞くことがあります。 英語でも、そのまま breakthrough infection と言い、次のように使われています。 The CDC says more than 10,000 fully vaccinated people have still caught the virus. So the CDC's been tracking these so-called breakthrough infections . (CDC は、10,000人以上の完全にワクチン接種を済ませた人でもウイルスに感染したと言い、これらのいわゆるブレークスルー感染を調査してきた。) ブレークスルー感染については、次のように説明が載っています。 A breakthrough infection is a case of illness in which a vaccinated individual becomes sick from the same illness that the vaccine is meant to prevent. (ブレークスルー感染とは、ワクチンを済ませた人が、ワクチンが防ぐはずのその同じ病気によって病気になること) つまり、ワクチンを打っても感染してしまうことですね。 この breakthrough infection という言葉を最初に聞いた時、しっくり来なくて、ちょっと考えてしまいました。 私がもう何年も前に勤めた電機メーカーが、当時の会社のスローガンとして使っていたのが breakthrough でした。 この場合は、「科学技術などの飛躍的進歩、躍進、飛躍的な発明」 などの意味で使われていたのでしょうね。breakthrough infection の breakthrough は、どういう意味で使われているのでしょう。 語源辞書を見ると、breakthrough は、もともとは軍事的な意味で break + through (打ち破る)ということで 「突破する」 というような感じです。 その後、「科学者などが努力の末、成功を収める」 という意味にもなったようです。breakthrough infection の場合は、vaccine fails to protect people (ワクチンが人を守ることができない) ということですね。 ということは、ウイルスが ワクチンという壁のようなものを breakthrough (打ち破る) ということになり、感染してしまうということなのでしょうね。 次のような見出しがありました。 Covid variant from South Africa was able to ‘break through ’ Pfizer vaccine in Israeli study (イスラエルの研究では、コロナウイルス感染症の南アフリカ変異株は、ファイザーワクチンを打ち破ることができた) ワクチンの開発という breakthrough を成し遂げても、ウイルスも break through する場合があるのですね。 完璧なワクチンなど存在しませんが、ワクチンを接種することで、少しでも心が穏やかに前向きになれるといいですね。
アメリカでは、ワクチン接種を完全に済ませた人は、マスクをしなくてもよい場合がありますが、州によって異なるようですね。 「マスク着用義務」 という意味で、次のように mask mandate という表現をよく見かけます。 As Chicago mask mandate lifted for vaccinated, nurses union disagrees with CDC guidance (ワクチン接種を済ませた人にはシカゴのマスク着用義務が解除され、看護師労働組合は CDC = アメリカ疾病管理予防センターの指導に異議を唱える) このような mandate は、an official order to do something (何かをするための公式な命令) ということです。 mask mandate の代わりに、mask order となる場合もあります。order は、「順序、整理、秩序」 などの意味もあり、秩序を求めるために出す命令という感じですね。mandate はどのような成り立ちの語なのか調べてみると、ラテン語 manus (man) = hand (手) + dare = give (与える) ということのようです。mandate は、動詞では、give authority = 正式に許可、権限を与える、ということで、「命じる」 ということなのでしょうね。 In Ohio, every bridge is mandated to be inspected annually. (オハイオでは、全ての橋は、年一回点検することが義務づけられている。)mandate の代わりに、require でもよさそうな気もしますが、require は、~が必要だということで、mandate は、正式に~することを命じるということですね。 また、形容詞の mandatory も、次のようによく使われます。 It is mandatory for everyone to fasten their seat belts when in the car. (車に乗っている人全員に、シートベルトを着用することを義務づけている。) また、mandatory subject というと、「必修科目」 ですが、この場合は、法令ではなく規則によるものなのでしょうね。 義務づけるということは、命令的ということでもあるのですね。
material は、「材料、生地、資料」 などの意味がありますね。 また、materialist なら、「物質主義者、実利主義者」 ですね。 次の文の material はどうでしょう。 Donald Trump isn't presidential material . (ドナルド トランプは、大統領の器ではない。) この material の意味は次の通りです。 A person who is qualified or suited for a position or activity (ある地位や活動のための資質がある、またはそれに向いている人) 「人材、人物、器(うつわ)」 という訳も載っています。material は、「材料、素材」 という意味なので、人間について言う場合は、「人材」 となるわけですね。 他にもいろいろな例があります。 He is not really Olympic material . (彼はオリンピックに出るような人物ではない。) The members of the board felt that she was vice-presidential material . (役員会のメンバーは、彼女が副社長の資質がある人物だと感じた。) そして、Do you think Mr. Suga is prime minister material ? のように聞くこともできますね。
息子がたまたま見つけたという、次のような言葉があります。Hard times create strong men, strong men create good times, good times create weak men, and weak men create hard times. (困難な時は、強い人間を作り、 強い人間は、良い時を作り、 良い時は、弱い人間を作り、 弱い人間は、困難な時を作る。) そして、このサイクルで歴史が成り立っているということを示しているようです。 簡単な単語が並んでいますが、意味することは深いものがあり、考えさせられます。 例えば、親が貧しい暮らしの中で努力し、裕福な環境を作り出し、その子供はその環境に甘んじるが故、弱い人間となり、また困難な環境へともどってしまうというサイクルです。 もちろん、例外はたくさんありますが、大まかには一理あるように思います。 また、Matthew effect (マタイ効果) という考え方もあるようで、それは次のように要約されるようです。 "the rich get richer and the poor get poorer". (金持ちはより金持ちに、そして貧乏はより貧乏に) なるほど、こちらも言われてみればそうですね。 多くの人は困難な環境から抜け出したくても抜け出せないのが現実かもしれませんね。 その中で数少ない strong men が、貧困を、社会を、国を変えようと努力し good times を生み出すことができる場合があるのでしょうね。 そして hard times へのサイクルを断ち切るために good times を維持、向上させていこうとする謙虚な努力も大事ですね。
バッテリー技術において、中国が市場を独占しようとしていることについて、バイデン大統領が、ニュースの中で、次のように言っていました。 Right now, China is leading in this race, make no bones about it. It’s a fact. (現時点では、中国がこのレースの先頭を行っている、それは隠さずに正直に認めよう。それが事実だ。)make no bones about は、次のような定義が載っています。 Act or speak frankly about something, without hesitation or evasion (何かについて、ためらったり言い逃れせずに、率直に行動したり話す) 「(人がどう思おうと)~をためらわないで率直に話す、~を正直に認める」 のように訳されます。 He made no bones about his dissatisfaction with the service. (彼はサービスに対しての不満を遠慮せずに率直に話した。) このように、何かネガティブなことなどを、それでも隠さず、遠慮せず、率直に言うという感じですね。 それにしても、どうして bones なのかと不思議に思いました。 調べてみると、15世紀ごろの古い表現のようで、find no bones (骨が見つからない) という形があったそうです。 スープの中に骨があると食べにくく問題であり、find no bones は、問題がないということです。bones に、objection (反論)、obstacle (障害)、problem (問題) のような意味が隠れているようですね。 そして、make no bones about は、問題がない → 率直に言うということになったのですね。 ちょっと不快なこと、気まずいことであっても、隠さずに率直に言う場合に使える表現ですね。 バイデン大統領は、現在は中国にリードされているとは言え、次のように言いたいところかもしれません。 Make no bones about it. We will win. (ためらわずに言う。我々が勝つのだ。)
Why doesn't Japan cancel the Games? (なぜ日本はオリンピックを中止しないのか。) という見出しの記事の中で、次のような文がありました。 So who actually wields the power to cancel the Games - and is a cancellation likely to happen? (それで、実際に誰がオリンピックを中止する権限を持つのか、そして中止する可能性はあるのか。)wield は、難しい語ですね。 私なら簡単に who has the power to cancel...のように言うところです。 もちろん、それでもいいのでしょうが、wield について調べてみました。 定義は次の通りです。 to have or use power, authority, or influence, or to hold and use a weapon / tool effectively (権力、権限を持つ、または行使する、影響を及ぼす、また武器や道具を持ち効果的に使うこと)wield は、語源はゲルマン系の語 waldan で rule (支配する) という意味があるようです。 Can you wield a gun? (銃をうまく使うことができるのか。) He was wielding a large knife. (彼は大きなナイフを効果的に使っていた。) wield は、これらの例文のように、物理的な武器や道具を持ち使うということだけではなく、権力などを持ち使うという意味もあるようで、wield の後には、次のように、 power という語が続くことが多いようです。 She wields enormous power within the party. (彼女は政党内で、強大な権力を振るう。) The mayor wields most of the power. (市長がほとんどの権限を持っている。) ところで、wield は、weld (溶接する) とスペルが似ていますが、関連はありませんね。 今までにオリンピックが中止になったのは、1916年、1940年、1944年の 3回で、いずれも第一次、第二次世界大戦のためだそうです。 オリンピックを中止する権限は IOC にあるようですが、パンデミックはその理由にはならないのでしょうか。
ロジャーフェデラーが、スイス観光局のアンバサダーに就任したそうです。 スイス観光についてのインタビュー記事の中に、次のような文がありました。 Can you give us a few off the beaten path recommendations? (いくつかあまり人に知られていないお薦めの場所を教えてくれますか。)off the beaten path は、何となく想像できますが、次のような定義が載っています。 not known or popular with many people (多くの人に知られていない、もしくは人気がない)beaten は、文字通り 「打ち負かされた」 という意味もありますが、「道などが踏み固められた」 という意味もあります。off the beaten path は、the beaten path (人が足を踏み入れた道) から off (離れた) ということで、「人里離れた、人に知られていない」 となります。 次のような例文が載っています。 I chose that island as a vacation spot because I knew it was off the beaten path and would give me some much-needed solitude. (休暇に出かける場所としてあの島を選んだのは、そこが人に知られていない所で、私が切望する孤独を与えてくれるということを知っていたからだ。) 誰もが訪れる人気の場所だけが観光地ではないですね。 自分だけのお気に入りの場所を見つけることも旅の楽しみですね。 また、off the beaten path は、比喩的に、「他の人と同じやり方ではなく」 という意味もあるようです。 Her son has always kept off the beaten path in life. (彼女の息子は人生において常に人とは違うことをした。) ところで、off the beaten path recommendations (人に知られていないお薦めの場所)と言えば、「穴場」 と訳してもいいのかなと思いました。 「穴場」 は、best-kept secret や secret spot のようにも言えますね。 いつかまた安心して旅ができる日が来たら、off the beaten path な土地を訪れてみるのもいいかもしれません。
PBS (Public Broadcasting Service) という全米の公共放送番組の中で、ある男性が、薬物供給の共謀罪で連邦刑務所で14年間過ごした後、家族の助けを得ながら、その後の人生を建設的に過ごすために努力し成功した話を伝えていました。 その男性は、刑務所にいる間に、いろいろな本を読み心を動かされたようで、その中には次のような言葉があるそうです。 from the street corner to the corner office street corner は、「街角」 ということですね。 では、corner office は、どうでしょう。 次のような定義が載っています。 An office at a place in a building or floor where two walls join together, generally occupied by managers. (ビルやフロアの二つの壁が結合している所にあるオフィスで、一般に役員用のもの) つまり、corner office は、ビルの 「角部屋の役員室」 という感じですね。 そしてその役員室の二つの壁には大きな窓があり、両方の窓からの見晴らしがよいようです。 また、street corner の street には、「悪や貧困のはびこる場所」 という意味もあり、street crime (路上犯罪)、street people (ホームレスの人) のようにも使えます。 そのような street corner から、corner office へ自分の人生を変えようと、刑務所の中で考えていたということです。 その男性は現在は、peer support specialist helping people that are struggling with opioids (オピオイドに苦しんでいる人を助けるピアサポートスペシャリスト)として corner office で働いているようです。 一度、罪を犯すと、再び罪を犯す確率も高いようですが、この男性のように、心を改めて人を助ける仕事に就くことことができるのはすばらしいことですね。
Psycho (サイコ)という映画の中で、次のような表現が出てきます。 You eat like a bird . (あなたは鳥のように食べる → 小食だね。)eat like a bird は、「小食である」 ですね。 実際はどうなのか知りませんが、小鳥の食べ方を想像すると、小食であるという意味は納得できますね。 また、bird-brain と言うと、「ばか、愚か者」 という意味ですが、鳥の頭のサイズが小さいからなのでしょう。eat like a bird の反対は、eat like a horse (馬のように食べる → 大食である) ですね。 この表現を知った時に、大食なら馬よりも豚の方がいいのではと思ったのですが、eat like a pig は、次のような意味になるようです。 to eat a lot of food, usually in a greedy or disgusting manner (大食で、通常は、ガツガツもしくは、だらしない汚い食べ方をすること) Don't eat like a pig in this fancy restaurant. (こんな高級なレストランでガツガツ食べないで。) のように言えますね。 ついでに、drink like a fish は、drink too much alcohol (お酒を大量に飲む) という意味があるようです。 「大量に飲み食いする」 という意味の「鯨飲馬食」 という四字熟語があります。 鯨は fish ではありませんが、eat like a horse and drink like a fish で表せますね。 食べるのも飲むのも、ほどほどがいいですね。 健康のためには、moderate amount (適量)を心がけたいですね。