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gymnastics の選手

オリンピックに関する記事を読んでいて、「体操選手」 は、gymnast であることに気づきました。

gymnastics (体操)の選手なので、gymnast というのは分かるのですが、私は gymnist (誤)だと思っていました。

人を表す名詞語尾としては、- ist の方が一般的ですね。

pianist artist journalist などのたくさんの例がありますね。

psychology → psychologist

economics → economist  などもあります。

また、physics → physicist (物理学者) もあれば、physician (医者、内科医) という語もありますね。

ちなみに、フランス語 physicien は、物理学者という意味になるので混乱しないよう注意が必要です。

politics → politician のように、-ian も名詞を作る接尾辞ですね。

こんな風に考えると、gymnast は、特殊な語のように思いました。

他にも -ast で人を表す名詞はあるのかと考えてみましたが、あまり思いつきません。

調べると、enthusiastic → enthusiast (熱心な人) があり、baseball enthusiast (野球ファン、野球狂) のように、一般的に使われる語ですね。

gymnastenthusiast は、gymnastist (誤)やenthusiastist (誤) よりも発音的に効率がよかったのかもしれません。

ふと思いましたが、pianist の他に piano player と言う場合もあり、ニュアンスが少し異なるように思います。

pianist の方がレベルが高く、piano player は、ピアノがある程度弾ける感じがしますがどうなのでしょう。

とりとめなく書いてしまいましたが、人を表す名詞語尾にも様々な種類があり、一筋縄ではいかないものです。


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事実に反している

factually incorrect という表現を見つけました。

If your article is factually incorrect, we will have no choice but to sue you.
(あなたの記事が事実に反しているなら、我々はあなたを訴えるしかないだろう。)

factually というのは fact (事実) + actually (実際は) ということですね。

factually は次のような定義が載っています。

With regard to what is actually the case; in relation to fact
(実際に事実であることに関して、事実に関連して)

「事実上、事実に照らして」 という訳も載っています。

actually だけでもほぼ同じような意味で使えそうに思いますね。

actually は、例えば想像したり思っていたことが実際にそうだった、そうでなかったというような場合などに使えますね。

I did not think he would come, but he actually came.
(彼が来るとは思わなかったが、実際に彼は来た。)

reality (現実)に起こるということなのでしょう。

そして、現実に起こったことは fact で、factually は、事実に基づいているということで、「事実上」 と訳せます。

factually incorrect の反対で factually correct なら、「事実上正しい」 ということですね。

factually inaccurate なら、「報告・記事などが事実と異なる」 となりますね。

He's making statements that are factually inaccurate.
(彼は事実と異なる声明を出している。)

公的に発表する内容は factually correct でなければなりませんね。


水を差す

ボクシングでリングにタオルを投げ入れると、これ以上戦えないと負けを認めるということですが、そこから、比喩的にも 「負けを認める、途中でやめる」 という表現になるようです。

Tom beat me for the fourth time, so I threw in the towel.
(トムは僕を 4回も打ち負かしたので、負けを認めた。) のように言えます。

では、タオルではなく、wet blanket (ぬれたブランケット)ならどうでしょう。

throw a wet blanket on (over)~ には、次のような意味があります。

to make something be or seem less enjoyable, successful, or important
(何かの楽しさを損ねるようにしたり、何かをうまくいかないようにしたり、それほど重要でないようにすること)

つまり、何かを discourage (やる気をそぐ、思いとどまらせる) ということで、「水を差す」 という訳が載っています。

この表現を聞いたのは、夫が何かをしようとしていて、私がそれはやめておいた方がいいと言った時です。

You threw a wet blanket on our trip plans.
(君が僕らの旅行計画に水を差したんだ。)

夫からすると、せっかく楽しもうとしているのに、横やりを入れてくれるなというところでしょうね。

こんな風に言われると、いい気はしませんが、夫婦で意見が違う場合は話し合った方がいいですね。

次のような例文も載っています。

Her crappy attitude really threw a wet blanket over the party.
(彼女のひどい態度で、明らかにパーティが楽しくなくなった。)

Cool rainy weather has thrown a wet blanket over Michigan's tourism season.
(冷たい雨の天気がミシガンの観光シーズンの邪魔をしている。)

また、楽しんでいることに水を差したり台無しにするような人のことを wet blanket と言うそうです。

昔は台所に、wet blanket を置いておいて消火するのに使っていたそうで、火を消すことが楽しみを消すということにつながるようです。

でも、火事にならないように、wet blanket は大事なものだったのでしょうね。 

羽目を外しすぎる人には、時には wet blanket も必要かもしれないと思ってしまいました。


締めるのは右、緩めるのは左

家具を組み立てたり解体したりする時などに、ねじをどちらの方向に回すのかということを覚えておくための言い回しがあります。

夫が次のように言っていました。

righty tighty, lefty loosey

right tight left loose を、リズムよく言う mnemonic (記憶を助ける短い語句) のようです。

次のような意味が載っています。

Used to recall the direction a standard screw, bolt, or nut must turn to either tighten or loosen

(標準的なねじやボルトやナットを締めたり緩めたりするのに回さなければならない方向を思い出すために使われる)

「締めるのは右、緩めるのは左へ回す」 ということですね。

No, no, you're turning the screwdriver the wrong way. Righty tighty, lefty loosey !
(違う、違う、君はスクリュードライバーを間違った方向に回してるんだよ。締めるのは右、緩めるのは左だよ。) というように使えます。

右回りは、clockwise、左回りは、counter-clockwise という表現もありますね。

turn clockwise / counter clockwise のように言えます。

今までの経験から、締めるのは右で、緩めるのは左というのは常識なのかなと思っていましたが、混乱してしまうこともあるのでしょうね。

そう言えば、びんのふたが固くて開かない時に、両方向へ回してみたこともあったと思います。 

ところで、右ききの人にとっては、右に回して締めるのは力が入りやすいのでしょうけど、左ききの人にとっては、どうなのでしょうね。


無駄をなくして効率化する

アメリカへの渡航について、アメリカン航空からのメールで、次のような文がありました。

To meet the Centers for Disease Control (CDC) requirements and help streamline check-in at the airport, here is important information about your trip.

(アメリカ疾病管理センターの条件を満たし、空港でのチェックインの効率化に役立てるために、あなたの旅行に関して大事な情報があります。)

streamline という語をこんな風に使うのですね。

stream (流れ) + line(線) で、「流線形にする」 という意味があるようです。

流線形とは、「物体が流れの中に置かれたとき,物体表面が流線と一致しているような形」 で、700系新幹線や飛行機の胴体のような形で、パフォーマンスを高めるのによい形のようです。

streamline の定義は、次の通りです。

① to shape something so that it moves as easily as possible through air or water

(気体または水を通してできるだけ容易に動くようにものを形作る。)

Designers streamlined the boat, hoping to improve its performance.
(設計者はパフォーマンスを高めようとボートを流線形にした。)

② to improve the effectiveness of an organization such as a business or government, often by making the way activities are performed simpler

(しばしば活動をより簡素化することにより、ビジネスや政府などの組織の効率性を向上させること。)

streamline という形がパフォーマンスを高めるためであり、それで、「無駄をなくして合理化する、簡素化、効率的にする」 という意味があるのですね。

Streamlining management could save at least 15 percent in costs.
(経営管理を合理化することで少なくとも15 % のコストを節約できるだろう。)

streamline check-in at the airport というのも、空港でのチェックインをするのに無駄なく効率よくするということですね。

そのために必要な PCR テストの陰性証明について、注意書きに従って行動せよということでした。

息子が 8 月末よりアメリカの大学へ通うことになり、私たちもアメリカへ年内に引っ越すことになり、何かと慌ただしい日々を過ごしていますが、できる限りブログは続けていこうと思っております。 


歩きスマホ

フランス語ラジオ講座の中で、ちらっと smombie という語が紹介されていました。

何となく想像できるかもしれませんが、smartphone + zombie で、smombie となるようです。

定義は次のように載っています。

someone who is so busy looking at their phone that they do something stupid like stepping out into traffic

(携帯電話を見ることにあまりに忙しくしていて、人や車の通行があるところに出て行ってしまうようなばかげたことをする人)

後ろを歩いていて、前の人が歩くのが遅いなあと思って通り過ぎたら、スマホに夢中だったということはよくありますね。

周りの状況が見えずに、歩きスマホをしている人のことを smombie と言うそうですね。

ところで、zombie というのは、西アフリカ由来の語で、もともとは name of snake god (蛇神の名前) であると語源辞書に載っています。

nzambi という語が god を意味するようです。

その後、voodoo cult (ブードゥ教) において reanimated corpse (生き返った死体) という意味で使われたようです。

また、メキシコなどで男性がかぶっているつばの広い帽子を sombrero と言いますが、スペイン語 sombra = shade, ghost (陰、幽霊) とも関連があるのかもしれないということです。

音的にも意味的にも、つながりがあるのかもと思ってしまいます。

英語でも somber (薄暗い、陰気な) という語があり、これも関連があるのかもしれませんね。

zombie のように、ふらふらと歩きながらスマホを使うのは危険ですね。

smombie にならないように気をつけたいものですね。


驚異的な速さ

アメリカのコロナワクチン開発、生産、流通の加速を目的としたプログラムを Operation Warp Speed と言います。

warp speed は、「異常なスピード、超高速スピード」 という意味ですね。

SF の世界では warp と言えば、「時空を超えた移動」 という意味がありますね。

time warp して、瞬時に未来へ移動できるようなイメージですね。

また、驚異的な速さという意味で、次のような表現もよく見かけます。

How a handful of scientists developed Oxford vaccine at breakneck speed
(どのように少数の科学者たちが、オックスフォードワクチンを猛烈なスピードで開発したのか。)

breakneck は、次のような定義が載っています。

dangerously or extremely fast
(危険なほどの、または非常に速い)

「猛烈な、恐ろしいほどの、驚異的な」 のような訳も載っています。

これは、文字通り、車の運転などで、首の骨を折るような危険なスピードということですね。

They were cycling along at breakneck speed.
(彼らは猛烈なスピードで自転車に乗っていた。)

breakneck と言うと、物騒な感じがする表現ですが、恐ろしいほど速いということですね。

そう言えば、日本語の 「物凄い」 という表現も、恐ろしいという意味もあり、「物凄い速さ」 のように言えますね。


ティッシュペーパーから考えたこと

tissue paper (ティッシュペーパー) の tissue は、生物学においては、次のような意味があります。

a group of cells that possess a similar structure and perform a specific function
(類似構造を持ち特定の機能を果たす細胞のグループ)

「動植物の細胞の組織」 という訳も載っています。

一つひとつの細胞は cell ですが、グループ化すると tissue になるのですね。

muscular tissue (筋肉組織) や brain tissue (脳組織) というような表現を耳にすることがあります。

これらを聞くたびに、tissue paper は、なぜそのように呼ばれるのかと不思議に思っていました。

tissue は、古フランス語 tissu 由来の語で、a ribbon, or belt of woven material (織って作ったリボンやベルト) という意味だそうです。

ラテン語 texere = weave (織る) が語源で、現代フランス語でも、tisser は、「織る」 という意味です。

textile (布地、織物) も同じ語源ですね。

生物の細胞組織もティッシュペーパーも、織ったものという意味の語ということですね。

もう一つ、ギフト用のペーパーバッグの上に飾ったり、箱の中に敷くような包装用の薄い紙も tissue paper と言います。

ところで、「細胞の組織」 ということから、organization、そして organ (臓器、器官) という語を思い出しました。

a group of tissue でできているのが organ のようです。

でも、体の組織は organization ではなく、international organization (国際組織)、volunteer organization (ボランティア団体)のように使われますね。

もともとは、organization も、体の構造という意味があったのでしょうね。

ハンカチで鼻をかむ人もいるようですが、やっぱり使い捨てのティッシュペーパーは便利だなあと思います。

ちなみに、アメリカでは、tissue paper と言う代わりに、商標の Kleenex と言う人も多いです。


お下がり

G7の会合に関連した行事の中で、キャサリン妃がダイアナ妃のものであったブレスレットを身につけていたことがニュースとなっていました。

次のような記事の見出しがありました。

Kate Middleton Wears Hand-Me-Down Pearl Bracelet That Previously Belonged to Princess Diana
(ケイト ミドルトンは、ダイアナ妃のものであったお下がりの真珠のブレスレットを身につける。)

hand-me-down の定義は次の通りです。

Handed down to one person after being used and discarded by another
(他の人に使用されたり処分された後、ある人に与えられた)

hand down は、pass on (次へ回す、手渡す、与える)ということなのでしょうね。

hand-me-down は、「衣服などがお下がりの、お古の」 という形容詞や、「お下がり、お古の衣服」 という名詞として訳されています。

The younger children wore the hand-me-downs of the older ones.
(年下の子たちは、年上の子たちのお下がりを着ていた。)

I wear some hand-me-down clothes from my older brother.
(僕は兄のお下がりの服を着ることがある。)

また、hand down には、「残す、伝える」 という意味もあり、次のように使われます。

The environmental problems we create will be handed down to our children.
(私たちが引き起こす環境問題は、子どもたちに残すことになるだろう。)

hand と down の間に me が入り hand-me-down になると、なぜか 「お下がり」 になるのですね。

ハイフンでつないだ hand-down だけでも hand-me-down と同様 「お下がり」 の意味になるようです。

また、hand-me-down Constitution (お下がりの憲法) のような例も載っており、これは、日本国憲法がアメリカから降りてきたという場合に使えるようです。

着られなくなった兄弟のお下がりの服と、ダイアナ妃のブレスレットでは、かなり重みが違うように思いますが、同じように hand-me-down が使われているのがおもしろいなあと思いました。


和える

土井善晴さんの 「くらしのための料理学」 という本を読みました。

その中で、「混ぜる」 と 「和える」 の違いについて書かれた部分がありました。

フランス人に 「和える」 について、フランス語の harmonie (ハーモニー) という語を使って説明したそうです。

本の中で、「和えるとは、複数の食材の色、姿、味わいといった素材感を尊重し、汚し合わないように、サッと合わせること」 と書かれています。

混ぜることで、全く違うものを作るのとは違いますね。

「和える」 というと、ごま和えや味噌和えなどを思いつきますが、ごま、味噌、酢などを使って他の食材とサッと合わせることですね。

これを英語ではどう言えばいいのでしょう。

「和える」 に近いのは dress なのかなと思います 。

add a dressing to (a salad)
(サラダなどにドレッシングを加える) という意味で、次のように使われます。

He dressed the salad with oil and vinegar.
(彼は油と酢でサラダの味付けをした。)

これを、いんげんのごま和えにするなら、次のように言えばいいでしょうね。

I dressed green beans with sesame, soy sauce and sugar.
(私は、いんげんをごま、しょうゆ、砂糖で和えた。)

また、「軽く投げる」 という意味がある toss にも、次のような意味もあります。

shake or turn (food) in a liquid, so as to coat it lightly
(食材を液体に入れて振ったり回転させ軽くその液体でコーティングする)

She tossed the carrots with melted butter.
(彼女は溶かしバターでにんじんを軽く和えた。)

dress は、何かを加えて仕上げるということ、toss は、混ぜ合わせる動作に重点があるのかもしれません。

和えるということに、サラダと同じように dresstoss を使うのにはちょっと違和感もありますが、サッと合わせることでは共通しているのでしょうね。


お知らせ
プロフィール

Author:Yurikoyama
アメリカ人の夫と息子と三人家族です。高校ではバージニア州のハイスクールで交換留学生として1年間過ごし、その後日本の大学でフランス語を学びました。
いろいろな言語に興味があり、現在はスペイン語もぼちぼち学習しています。

アメリカのニューメキシコ州、テキサス州で12年、香港で6年、そして2018年から約3年大阪で住み、2021年12月にアメリカのペンシルベニア州に引っ越してきました。
息子はニューヨーク州にある大学で寮生活をしており、これからリタイアした夫と二人の生活です。。。

日常、気になった言葉や表現について書いています。
よろしくお願いいたします。

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