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電話ツリーとは?

現在は、メールやラインなどで連絡することが多いのかもしれませんが、私が子供の頃は、クラスの電話連絡網があり、学校から何か連絡事項がある場合、順番に電話連絡するシステムがありました。 

そのような 「電話連絡網」 のことを、phone tree と言うようです。

そして、この phone tree が他の意味でも使われることを知りました。

An automated telephone system through which callers are routed according to options selected in response to a succession of recorded questions.

(電話をかけた人が、一連の録音された質問に応えて選択されたオプションに従って転送される自動電話システム)

このようなシステムのことも phone tree と言うようで、確かに、一つ番号を選択しても、また次の選択が待っていて、それが木の枝のようになっているからなのでしょうね。

私は、最近は引っ越し関係のことなどで、問い合わせなどをする機会が多いのですが、多くの場合、まずこの自動電話システムによって振り分けられて、なかなか人間と話せないので、うんざりしてしまうことがあります。

アメリカでも同じで、次のように始まることが多いです。

Thank you for calling ~. Press one for ~, Press two for ~......
(~会社にお電話いただきありがとうございます。 ~は 1 を押してください、~は 2 を押してください、、、) 

次のように録音されているものもあります。

Your call is important to us. Please select from the following options.
(お客様からのお電話は大切に思っております。 次のオプションからお選びください。)

人間となかなか話せないと、夫に文句を言っていると、そういう状態は phone tree hell と言うことがあると言っていました。

なるほど、hell というのも理解できるなあと思ってしまいます。


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話の種

BSニュースの中で、conversation piece という語を聞きました。

これは、次のような意味があります。

an unusual object that causes people to start talking 
(人々が話始めたくなるような普通ではない物)

少し変わったものがあると、それについて聞いてみたくなりますね。 そのようなものを conversation piece と言います。

「話の種」 という訳が載っています。

The colorful painting in our living room is a conversation piece that friends often ask about.
(リビングルームの色鮮やかな絵画は、友人たちがよく尋ねる話の種となっている。)  
のように使えます。 

リビングルームに、そのような話の種になるようなものを置いておくと、来客と会話がはずむきっかけにもなりますね。

ところで、ふと、ネタという言葉を思い出し、「話のネタ」 という言い方もあるなあと思いました。

調べると、ネタは種(タネ)の倒置語らしいですね。

俗語辞書によると、江戸時代から的屋が商売の糧となる「商品」のことをネタと呼び、各職業や商売において、店にとっての「商品」のように核(糧)となるものをネタと呼んだようです。

タネもネタも元は同じなのですが、寿司のネタは、タネではありませんね。

また、conversation stopper という表現もあります。

こちらは、「会話を中断させるような予期せぬ言葉」 を意味し、次のように使われます。

When she told us her son was in prison, it was a real conversation-stopper.
(彼女が自分の息子が刑務所にいたと私たちに言ったことが、本当に会話を中断させてしまった。)

すぐに反応できないような発言などを conversation stopper と言うようです。


元通りにする

夫と息子は、現在ペンシルバニア州に住んでおり、息子は来月からニューヨーク州の大学へ通うための準備などで忙しくしております。

私もいろいろな手続き後、秋ごろには大阪からペンシルバニア州へ引っ越す予定です。

夫や息子、またアメリカの他の州に住んでいる友人たちの話では、もうマスクをしている人はあまりいないとのことです。

そんなアメリカですが、また感染者が増加しているようですね。 

一時は mask mandate (マスク着用義務) が解除されましたが、またそれを元にもどそうとしている地区もあるようです。

ニュースを見ていると、次のような表現がありました。

LA county reinstates indoor mask mandate.
(ロサンジェルス郡は、屋内のマスク着用義務を元通りにする / 復活させる。)

reinstate は、「人を復職させる、復帰させる」 という意味で知っていましたが、制度などを 「元にもどす」 という意味でも使えるようです。

次のような簡潔な定義が載っていました。

Restore (someone or something) to their former position or state.
(前の地位や状態に、誰かや何かを復活させること。)

The government voted against reinstating the death penalty.
(政府は死刑を復活させることに反対票を投じた。)     のように言えます。

reinstate は、re (再び)+ in (中へ) + state (状態) で、再びある特定の状態の中へ置くということのようです。

では、instate という語はあるのかと調べると、私の持っている英和辞書には載っていませんでしたが、オンライン辞書には、to establish something (何かを制定する。) という定義が載っていました。

instate よりも reinstate の方が一般に見聞きする語なのかもしれません。

全米の各地ででマスク着用義務が復活するのでしょうか。

夫や息子が渡米の際には、たくさんのマスクを持たせましたが、それらが役に立つことになるのかもしれません。


雷が鳴る

先日夜中に停電があったようで、Wi-Fi機器が故障してしまい、新しい機器と交換するまでインターネットが使えず、更新が遅れてしまい失礼いたしました。

昨日も短時間でしたが、飛び上がるほどの大きな雷の音と雨で、新しいWi-Fi機器がまた壊れないように、雨が通り過ぎるのを待ってから電源を入れました。

私は毎朝ラジオスペイン語講座を聞いていますが、たまたま最近習った tronar (雷が鳴る - 原形) という語があります。

これを現在進行形にすると、Está tronando. (雷が鳴っている)となります。

この tronando の発音やスペルから、英語の tornado (竜巻) を思い出しました。

どちらも異常気象で何か関係があるのかなと語源辞書を見ると、やはり関係があるようです。

スペイン語 tronada は、英語の thunderstorm (激しい雷雨) に当たり、tornado は、その借用かもしれないとのことです。

スペイン語 tronar 、ラテン語 tonare = thunder (雷が鳴る) ということです。

また、o と r の音が移動しているスペイン語 tornar ラテン語 tornare = turn (回転する) にも影響を受けたようです。

tornado というのは、気象においても thnderstorm とつながっているということなのでしょうね。

tornado という語が、雷雨と回転という意味のスペイン語、ラテン語に由来するということが分かり、なるほどと思ってしまいました。


網羅している

アメリカ大使館からのメールの中で、Please do not bring these items to the Embassy. (これらの物を大使館に持ってこないでください。) と書かれた後に、ラップトップ、スーツケース、食品、武器や爆発物など、様々な物が箇条書きで示されていました。

そして、次のような文がありました。

Please note that the list above is not exhaustive.
(上記のリストが全てではないということに注意してください。)

exhaustive は、exhaust という語から派生していると察しがつきます。

He is exhausted from the marathon.
(彼はマラソンをして疲れ切っている。)  のように言えますね。

exhaustive は、疲れているということとは関係なく、次のような定義が載っています。

complete and including everything
(すべてを含んで完全な)

「徹底的な、網羅的な、完全な」 という訳も載っています。

exhaust は、ex = 外へ + haust = scoop → くみ出す、空にする という成り立ちです。

exhaust は、use up (使い果たす) という意味もあり、次のようにも言えます。

We exhausted our funds.
(私たちは資金を使い果たした。)

exhaustive は、全てのものをくみ出すということから、徹底的な、網羅的なということになるのでしょうね。

そして、研究や調査など exhaustive (徹底的) であれば、exhausted (疲れ切って) しまうということなのでしょうか。


車輪の再発明

友人が次のような表現を使ったことがあります。

You don't need to reinvent the wheel.
(一から作り直す必要はない。)

wheel (車輪) を reinvent (再発明する) ということで、次のような定義が載っています。

to waste time trying to create something that someone else has already created
(他の誰かがすでに作ったものをまた作ろうとして時間を無駄にすること)

ここでは、車輪というものがすでに存在するものであり、存在するものをまた一から作ろうとするのは無駄であるということですね。

「分かりきったことをやり直す、また一から作り直す」 という訳も載っています。

無駄なことをしなくてもよいという含みで使われることが多い表現なのですが、雑誌の中で、reinvent the wheel が肯定的に使われているのを発見しました。

パンデミックの中で、どのようにビジネスを適応させてきたかという質問に、次のように答えています。

Each and everyday, we were reinventing the wheel, trying to figure out how we could continue to offer our products to customers.

(一日一日、どのように私たちの商品をお客様に提供し続けることができるのかを見つけ出そうとして、また一からやり直していました。)

パンデミックの中では、従来通りのやり方ではビジネスは成り立たず、すでにあったやり方を見直すことになったわけですね。

通常はすでにあるものをわざわざ作り直すという不必要なことをするのは無駄なのでしょうが、すでにあるものを改良したり、見直すことは必要なことかもしれませんね。


ドーピング

アメリカで最速の女性と言われるシャカリ リチャードソンがドーピングテストで陽性となり、オリンピックには出場できないことになりました。

記事によると、彼女のお母さんが亡くなり、つらくてマリファナを使ってしまったことを認めているようです。

dopingdope とはどういう意味の語なのでしょう。

「マリファナの俗称」 でもあり 「スポーツなどでの違法な禁止薬物」 という意味がありますね。

「麻薬を常用する、ドーピングする」 以外にも 「間抜けな人」 という意味の俗語としても使われます。

He is such a dope.
(彼はそんな間抜けなやつだ。)  のように言えます。

dope は、語源辞書によると、sauce 、thick liquid (ソース、濃い液体) という意味の語のようです。

any mixture or preparation of unknown ingredients (未知の材料を混ぜ合わせたもの、または調合したもの) ということ、そして半液体のの opium (アヘン)を調合するということから、麻薬という意味となったようです。

dope に 「間抜けな人」 という意味があるのは、麻薬で頭がおかしくなるということかと思いますが、実際には、「麻薬」 という意味よりも前に 「間抜けな人」 という意味があったそうです。

thick(-)headed (鈍い、鈍感な) と関連しているのかもしれないとのことです。

また、dope は、dip (液体などに浸す) とも同じ系統の語のようですが、dopedipping sauce では、大違いですね。

アメリカでは、マリファナが合法化されている州もあることから、リチャードソンのオリンピック出場停止に同情する人もいるようです。


実質的な値上げ

今朝のBSニュースを聞いていて、shrinkflation という語があることを知りました。

shrinkflation の定義は次の通りです。

the practice of selling smaller quantities of products for the same price, in order to make people believe they are getting the same amount

(人々に同じ量を得ていると信じさせるために、同じ値段でより少ない量の製品を販売する行為)

shrinkflation は、shrink (縮ませる + inflation (インフレ) から成る語です。

食品製造業者が商品の量を減らして今までと同じ値段で売るということは、お客さんの立場からすると値上げと同じですね。

アメリカで暮らしていた時に、同じサイズのシリアルを買っていると思っていたら、いつのまにか量が微妙に少なくなっていたということがありました。

飲料でも、1000ml 入る容器に 900ml しか入っていないということもあります。

消費者は値段が上がると気がつきますが、箱に入っている量に関してはそれほど気にしていない場合もありますね。

知らず知らずのうちに損をしないように、消費者も wise up (賢くなる) すべきですね。


州副知事

governor (知事) に対して、「副知事」 は、vice governordeputy governorという言葉がありますが、先日、ニュースを聞いていると、lieutenant governor という言葉が耳に入りました。

lieutenant governor とは、「アメリカの州副知事」 だと辞書に載っています。

私は lieutenant という語は、「軍隊の中尉、少尉」 という意味で覚えていました。

lieutenant general (中将)、lieutenant colonel (中佐)、lieutenant commander (少佐) のように使われることもあります。

また、「警察の警部補、消防署の副隊長」 という意味もあるようです。

そこで、lieutenant という語の成り立ちを考えてみました。

lieu は、フランス語で place (場所) という意味で、tenant は、tenir という動詞の現在分詞で、hold (保持する) という意味です。

なので、lieutenant という語は place holder ということです。

それで、地位や階級のある権力者の substitute (代理) という意味で使われるわけですね。

そう言えば、in lieu of (~の代わりに) という慣用句がありましたね。

A 10 percent service charge is added in lieu of tipping.
(チップの代わりに 10% のサービス料金が加算されます。)   のように使えます。

lieutenant governor というのは、governor という地位を保持する人ということで、governor の代理、州副知事となるわけですね。


コオロギの声が聞こえる

東京オリンピックの観客数に関する記事で、次のような表現を見つけました。

Athletes taking part in the Tokyo Olympics this year are also likely to hear crickets when they compete because the Japanese organizers and the International Olympic Committee, concerned about containing the pandemic, are limiting the number of spectators to no more than 10,000 in the venues.

(また今年東京オリンピックに参加するアスリートは、日本の組織委員会や IOC がパンデミックの蔓延を防ごうと気にして、会場での観客数を 10,000 人未満に制限しようとしているので、競技する時にはコオロギの声が聞こえるような静かなものになるだろう。)

cricket (コオロギ) が、こんな風に使われるのがおもしろいですね。

hear crickets は、「コオロギの声が聞こえるぐらい静かである」 という意味です。

could hear crickets chirping
(静かで、コオロギの鳴き声も聞こえそうだ)  ということです。

コオロギがどのように鳴くのかよく覚えていないのですが、cricket という語は、古フランス語 criquer = creak (キーキーというきしる音) が由来の語のようです。

creak に由来する cricketsilence という意味で使われるのもおかしな話ですが、
People are hearing crickets. というと、ちょっと気まずい沈黙という含みもあるようです。

ジョークを言っても誰も笑ってくれなかった時などの沈黙ですね。

また、静かであることを言うのに、もう一つ次のような表現もあります。

You could have heard a pin drop.
(ピン1本落ちる音も聞こえるほど静かだった。)

小さなピンが1本落ちる音も聞こえるほどという表現は分かりやすいですね。

いつの間にか、静かなオリンピックの開幕までもうすぐになってしまいましたね。


お知らせ
プロフィール

Author:Yurikoyama
アメリカ人の夫と息子と三人家族です。高校ではバージニア州のハイスクールで交換留学生として1年間過ごし、その後日本の大学でフランス語を学びました。
いろいろな言語に興味があり、現在はスペイン語もぼちぼち学習しています。

アメリカのニューメキシコ州、テキサス州で12年、香港で6年、そして2018年から約3年大阪で住み、2021年12月にアメリカのペンシルベニア州に引っ越してきました。
息子はニューヨーク州にある大学で寮生活をしており、これからリタイアした夫と二人の生活です。。。

日常、気になった言葉や表現について書いています。
よろしくお願いいたします。

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