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不意打ちを食らう

パンデミックに関してバイデン政権の最高顧問である Dr. Fauci が、ABCニュースの中で、異なる変異株が出てくる可能性に対して覚悟しておくべきで、まだ declare victory (勝利宣言する) 時ではないと述べていました。

そして、次のように続きます。

We don’t want to be caught flat-footed on that.
(そのことに関して不意を突かれないようにしないといけない。)

flat-footed と言えば、文字通りの 「偏平足の」 という意味もありますが、次のような定義も載っています。

Unable to react quickly, unprepared
(素早く反応できない、準備ができていない)

そして、catch one flat-footed (不意打ちを食らわせる) というイディオムがあります。

準備ができていなくて不意打ちを食らってしまうというのは油断しているということでもありますね。

どうして flat-footed が、このような意味になるのでしょう。

on one's toes という表現があり、「つま先立ちである」 ということから、「いつでも動けるように構えている」 という意味で使われます。

それに対して flat-footed の方は、かかとまでぴったりと地面についているので、さっと動くことができないということになり、野球などのスポーツで用いられた表現のようです。

感染者は減少傾向ではありますが、油断せずに感染対策をして状況に応じて対応できるようにしておくべきだということですね。


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良い行いは罰せられる?

友人の通っている教会の行事で、テーブルやいすを並べる男性ボランティアが必要ということを聞き、夫が行くと言い、指定の日時にその教会へ気分よく出かけて行きました。

ところが、その教会に入るにはワクチンの接種証明書が必要ということで、ボランティアできずにがっかりして帰ってきました。

夫はもちろんワクチンもブースター接種も済ませていますが、証明書は携帯しておらず無駄足になり、次のようにぼやいておりました。

No good deed goes unpunished.

この文は二重否定文なので、肯定文として訳すと分かりやすいですね。

直訳すると、「罰せられない良い行いはない」 で、「良い行いは罰せられる」 ということですね。

ウィキペディアには次のような定義が載っています。

a sardonic commentary on the frequency with which acts of kindness backfire on those who offer them.

(親切な行為をしようとしたことにより、その行為を申し出た人が面倒なことになることがよくあるという皮肉な解釈)

隣の家の前の雪かきを手伝っていると、その隣の人にも手伝ってほしいと言われ、結局通りの端まで雪かきをする羽目になり疲れてしまうというようなことですね。

夫の場合は、せっかく行ったのに手伝えなくて残念だったという程度でたいしたことはないのですが、ボランティアというのは、させていただく方も気分が上向きになりますね。

人助けをすることが裏目に出てしまうこともありますが、ボランティア精神は失いたくないものですね。


photobomb

テレビで夕方のローカルニュースを見ていると、次のような caption が出ていました。

Tom Hanks photobombs Pittsburgh wedding

俳優の Tom Hanks が Pittsburgh で映画の撮影があったようで、そこで結婚式を挙げて写真を撮っていた花嫁たちと一緒に写真を撮ったようです。

photobomb というのはおもしろい言葉ですね。 定義は次の通りです。

to appear behind or in front of someone when their photograph is being taken, usually doing something silly as a joke

(誰かが写真を撮ろうとしている時に、その人たちの後ろや前に現れること、通常はジョークとして何かばかげたことをすること)

無関係な人が一緒に写真に紛れ込んで一緒に写真を撮るということですね。

自分の結婚式に突然トム ハンクスが現れて一緒に写真を撮ることができた花嫁がとても興奮して喜んでいる様子がニュースで流れていました。

photo + bomb という形ですが、写真に関係ない人が写ることで写真を台無しにしてしまう爆弾のようだからということのようです。

こんな風に人を楽しませる bomb なら大歓迎ですね。

少し明るい話題のニュースを聞くと、うれしい気分になります。



なかなか治らないけが

北京オリンピックのフィギュアスケート男子シングルで金メダルを獲得したネイサン チェン選手が、2022年の世界選手権への出場をとりやめるという記事を読みました。

理由は次のように書かれていました。

I have a nagging injury I have been dealing with, and I don't want to risk further injury by practicing and competing next week.

(なかなか治らないしつこいけがをしており、そのために対処してきました。 練習をしたり来週の競技に出場することで、さらにけがを悪化させる危険を冒したくありません。)

治るのに時間がかかるけがをしているので、無理をしてさらに悪くならないように出場を見合わせたということですね。

nagging は、「痛みや不安などが収まらない、付きまとう」 という意味で nagging fear (頭から離れない不安) のように使われるようです。

けがや症状などがなかなか治らないという場合、次のように言えます。

nagging injury (なかなか治らないけが)

nagging cough (長引く咳)

nagging pain (収まらない痛み)

私は次のような意味の動詞として nag を覚えていました。

to frequently ask someone to do something that they do not want to do
(人がしたくないと思っていることを何度もするように言うこと)

口うるさく人にせがんだり文句を言ったりするという意味ですね。

Stop nagging me.
(しつこく言うのはやめてくれ。) のように言えます。

私も nagging wife にならないようにしたいと思っています。。

人が何度もうるさく言うのも、けがや病気がなかなか治らないのも、どちらも人を悩ませるという共通点はありますね。

nag は、スカンジナビア系の語で gnaw (bite off little by little = 少しずつかじる、文句を言う) という意味で使われていたようです。 

人にかみつくようにうるさく言うという感じなんでしょうか。 そしてしつこい悩みや痛みなどについても nagging が使われるのでしょうね。

アスリートの方々は、nagging injury を経験することも多いのでしょうね。 ネイサン チェン選手も、無理せずにけがを治して、またいつか素晴らしい演技を見せてほしいものです。


居心地が悪い

ニュージャージー州に住んでいる友人と Zoom で長話をしました。

彼女は小学校で臨時教師をしたりアシスタントをしているのですが、アメリカでは最近マスクの義務化がなくなり、彼女のクラスでマスクをしているのは彼女と生徒は5人だけだそうです。

校長先生も教師たちもほとんどがマスクをしていないようで、マスクをしている友人は次のように言っていました。

I feel out of place wearing a mask.
(マスクをしていると居心地が悪い感じがする。)

out of place の定義は次の通りです。

not comfortable in or not suitable for a situation
(ある状況で心地よくない、またはある状況にふさわしくない)

同じような状況では、私は I feel uncomfortable. (私は心地よくない。) と言っていましたが、feel out of place も使えますね。

out of place は文字通り、ある場所の外ということで、「場違いである」 ということでもありますね。

She felt a little out of place wearing jeans in such a formal party.
(彼女はそのようなフォーマルなパーティでジーンズをはいていて少し場違いに感じた。)

私の周りでも、もうマスクをしなくてもよいという解放感でのびのびしている人が多いように思い、私も友人のように out of place を感じています。

特に屋内でマスクなしでいるのはまだ不安なのですが、徐々に自分の生活の場を広げていければいいなあと思います。

下記は先日読んでいたオンライン記事の一部です。

I think you should be dipping your toe in the water and getting used to accepting a tiny bit of risk in order to have the trade-offs of living life a little bit more normally.

(慣れていないことを慎重に始めていき、もう少しだけ普段のような生活を送るという交換条件のために、ほんの少しのリスクを受け入れていくべきだと思います。)

dip one's toe in the water は、水中につま先をつけるということから 「新しいことやよく分からないことなどをゆっくりと注意深く始める」 という意味があるそうです。

何となく不安に思いながら、そろりとつま先をつけているイメージが浮かびますね。

私もマスクをしながら、少しずつ水中につま先をつけてみようかと思います。


barrel of fun

テレビで ルイジアナ州ニューオリーンズの Mardi Gras のカーニバルの様子が流れていました。

有名なカーニバルのようで、Gumbo という煮込み料理もよく知られています。

解説者が、a bowl of fun, a barrel of fun と言っていました。

Gumbo は、シチューなので、a bowl of fun (ボウル一杯の楽しさ) ですね。

そして、a barrel of fun という表現があるのを初めて知りました。

barrel は、「樽」 という意味ですが、ひと樽分の容量ということで 「大量、多量」 という意味でも使えるようです。

have a barrel of fun で、「とても楽しいひとときを過ごす」 という感じですね。

隣にいた夫に、こういう言い方は知らなかったと言うと、次のような慣用句もあると教えてくれました。

more fun than a barrel of monkeys

定義は、very funny and enjoyable と載っています。

「樽一杯のたくさんの猿よりもおもしろい」 ということで、「とてもおもしろい、楽しい」 となるわけですね。

いたずらなイメージがある猿なので、そのような猿がたくさんいると、とてもおもしろいということになるのでしょう。

The party was more fun than a barrel of monkeys.
(パーティーは、とても楽しかった。)  のように言えますね。

ただ、樽に入ったたくさんの猿を想像すると、楽しいというよりも猿が暴れ回ってめちゃくちゃな感じがしてしまうのですが、そのような状態を表わしているのではなく、猿という動物がおもしろいということで、その猿がたくさんいるととても楽しいということなのでしょう。

今の時代は、様々な楽しい、おもしろいことがあり、more fun than a barrel of monkeys は少々古めかしい表現のようです。


歯内治療医

夫が歯医者さんに行き、endodontist という専門医を紹介されて帰ってきました。

endodontist という語は、以前から何度か聞いて知ってはいたのですが、日本語訳を調べてみると、「歯内治療医」 となっています。

root canal (歯の根管)の治療に関する深い知識や高度な技術を習得している歯科の専門医ということのようです。

最初に endodontist と聞いた時には、歯の治療をするのだから endo + dentist かと思ってしまったのですが、 dontist なので、また語源が気になり調べてみました。

endo = within +‎ odont = tooth +‎ ist = specialist 

文字通り、歯の中の治療専門医ということですね。

では、dentist はどうでしょう。

dent = tooth + ist 

odont、dent は、どちらも歯を意味しますが、odont はギリシア語系、dent はラテン語系のようです。

また、息子もお世話になりましたが、orthodontist (歯科矯正医) も、dontist です。

ついでに、ortho は straight、 regular を意味し、歯の矯正となるわけですね。

アメリカ人は歯の矯正に熱心で歯並びのいい人が多く、だからマスクで隠すのを嫌がるのかと思ったりしますが、アメリカ人には口もとは大事な顔の一部なのでしょうね。

感染者も減少傾向で、ますます maskless な人が多くなってきて、アジア人の少ない地域でマスクをするのも気を遣ってしまいます。

話がそれてしまいましたが、アメリカの医療費は高いので、できるだけ専門医のお世話になることがないようにしたいなあと思っています。


breaking news とは?

毎日ロシアのウクライナ侵攻のニュースを見るたびに心が痛みます。

テレビのニュース番組を見ていると、breaking news という言葉を何度も聞きます。

ウクライナの状況が何度も映り、breaking news という言葉が画面に出てきます。

これに対して夫が、breaking news をどういう意味で使っているのだろうと言います。

番組の途中で、その番組を中断してニュースに切り換える場合には、確かに何か重要なニュースが通常の番組に break into (割り込む) ということで breaking news というのはなるほどと思います。

またその場合、breaking news の代わりに、special report という表現も聞きます。

ただ、夫が言うように、毎日のニュース番組の中で、ウクライナの報道で少しでも新しい情報があれば、それも breaking news として伝えられています。

breaking news の定義はどうなっているのでしょう。

Newly received information about an event that is currently occurring or developing
(現在起こっている、または進行している出来事について新たに得た情報)

ということは、毎日のウクライナの状況についての新しい情報は breaking news になりますね。

現在起こっている戦争の news report と言うよりも、breaking news と言う方がメディアとしてドラマチックなインパクトもあるのかなあと思いましたが、breaking news という言葉の使い方もさまざまなのかもしれません。

現在起こっている出来事について、他の番組を中断してでも伝えなければならない重要なニュースという場合もあれば、ある出来事の最新情報という場合もあるようですね。

この愚かなプーチンの戦争の終わりを告げる breaking news を早く聞きたいものです。


お知らせ
プロフィール

Author:Yurikoyama
アメリカ人の夫と息子と三人家族です。高校ではバージニア州のハイスクールで交換留学生として1年間過ごし、その後日本の大学でフランス語を学びました。
いろいろな言語に興味があり、現在はスペイン語もぼちぼち学習しています。

アメリカのニューメキシコ州、テキサス州で12年、香港で6年、そして2018年から約3年大阪で住み、2021年12月にアメリカのペンシルベニア州に引っ越してきました。
息子はニューヨーク州にある大学で寮生活をしており、これからリタイアした夫と二人の生活です。。。

日常、気になった言葉や表現について書いています。
よろしくお願いいたします。

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