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クーポン券を honor する?

先日立ち寄ったペンシルベニア州のトラベルインフォメーションセンターで見かけた表示です。

Due to COVID most coupons are being honored regardless of the expiration date.

(コロナウイルス感染症が流行したため、ほとんどのクーポン券は有効期限にかかわらず利用できます。)

インフォメーションセンターには、ホテルや観光地で使えるクーポン券がたくさん置いてありますが、コロナの状況からほとんど使用されることがなかったのでしょうね。

honor は、こんな風に使うこともできるのですね。

accept as valid
(有効として受け取る) という意味があります。

In case of rain, the ticket will be honored the following day.
(雨天の場合には、チケットは翌日有効です。

また、「クレジットカードや手形などの支払いを受け取る」 という意味もあり、次のようにも使えます。

All credit cards are honored here.
(こちらでは、どこのクレジットカードもご利用になれます。)

honor roll student は、「学校の成績優秀者」 ですね。 

honor は、人に敬意を払うという意味がありますが、クーポン券やクレジットカードにも使える語ですね。

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脚を折れ?

よく見ているテレビのコメディ番組 Young Sheldon の中で知った慣用句があります。

主人公の Sheldon が、学校の演劇クラブで、今から劇の練習を始めようという時に、Sheldon が始めようとしないので、どうしてかと聞かれると次のように答えていました。

I thought you're supposed to say " Break a leg".
(Break a leg = Good luck と言われるのかと思ってたから。)

Sheldon は、Break a leg. と先生が言ってくれるのを聞いてから演じ始めようとしていたようです。

Break a leg. というのは、文字通りの意味は、「脚 (の骨) を折る」 ということですが、特別な意味があるようです。

A phrase of encouragement typically said to one who is about to perform before an audience, especially a theater actor.

(通常観客の前で演じようとしている人、特に舞台俳優のような人に言う励ましの表現)

Break a leg. は、ステージに上がったり、これからオーディションを受けるような人に Good luck という意味で言う表現のようです。

でもどうして、「脚 (の骨) を折れ」 なのでしょう。

正確な由来は分からないようですが、次のように考えることもできるようです。

It is thought to be used due to the superstition that wishing one "good luck" will result in the opposite.

(good-luck と幸運を祈られるとその反対の結果になるという迷信のために使われる。)

また、ドイツ語で neck and leg(bone) break という言葉がイディッシュ語の success and blessing という幸運を祈るという言葉の発音に似ているので、ドイツで第二次世界大戦の頃に neck and leg (bone) break = Hals- und Beinbruch を Good luck のように使っていたからという説もあるようです。

がんばってと言われるとがんばれない場合もあるかもしれませんね。

これから舞台に上がろうとしている人に、Break a leg ! と言って応援する気持ちも分かるような気がします。



ハイウェイのアリゲーター

ハイウェイには、よく動物の死骸が転がっていて、スカンクのような小さい動物から大きな鹿なども見かけることがあります。

動物の死骸以外にも、破裂したタイヤもよく転がっているのですが、これを alligator と言うことがあるようです。

もう何年も前ですが、ハイウェイで初めて夫から、Look at the alligators. と言われた時には、まさかテキサスのハイウェイに本物のアリゲーターがいるとも思いませんでしたが、何のことか分かりませんでした。

俗語ですが、次のような意味が載っています。

Remnants from a tire's tread, as found discarded on a roadway. So called because the treads resemble the scales of an alligator.

(路上に捨てられているタイヤの接地面、トレッドの残骸で、そのように呼ばれるのは、タイヤ表面の溝形がアリゲーターのうろこに似ているから)

タイヤの表面からアリゲーターを連想することもありませんでしたが、破裂した細長いタイヤの断片は、確かに少しアリゲーターに似ているかもしれません。

Beware of alligator (アリゲーターに注意) という表示がフロリダ州などにはあるようです。

タイヤのアリゲーターは、本物のアリゲーターほど危険ではありませんが、それでも小型の車にとっては障害物になるので注意しなければなりません。

ちなみに、alligator は、スペイン語 lagarto = lizard (とかげ) に le (冠詞)が付いた形 el lagarto が lagarto alligator と変化したようです。


今すぐにでも

よく耳にする慣用句のひとつに、in a heartbeat があります。

先日、美容院に行った時にも、美容師さんが使っていました。

出身地や今までに住んだ場所について美容師さんと話していたのですが、私がニューメキシコ州に住んだことがあると言うと、彼女はニューメキシコ州のサンタフェにずっと行ってみたいと思っていたらしく、次のように言いました。

If I had a chance, I would go there in a heartbeat.
(機会が合ったら、すぐにでも行ってみたい。)

heartbeat は、「心臓の鼓動、心拍」 ですね。

なので a heartbeat は、とても短い時間という意味にもなり、in a heartbeat は、次のような定義が載っています。

in a very brief time : without any delay or hesitation
(非常に短い時間で、遅らせたり、ちゅうちょすることなく)

このような定義を見ると、文字通りの 「短い時間で、すぐに」 という場合もあるのでしょうが、私が今までに聞いてきた in a heartbeat は、「喜んで~する」 という含みがあるように思います。

もう少し調べていると、確かに下記のような定義も載っていました。

used for saying that you are very willing to do something
(何かをとても喜んでするということを言うのに使われる)

例えば、アメリカのミネソタ州の長い冬の寒さにうんざりしている人が、フロリダ州に数ヶ月行こうと誘われた場合、次のように答える人がいるかもしれません。

I'd go in a heartbeat.
(喜んですぐに行くよ。)

次の場合も、ためらうことなくという感じでしょうか。

If I had the money, I would go back to college in a heartbeat.
(お金があったら、すぐに大学にもどるだろうなあ。)

in a heartbeat は、今すぐにでもやってみたい、行ってみたいというような場合に使える表現ですね。


またの名は

息子が来週には大学が夏休みになり、ペンシルベニアにもどります。

夏休み中のアルバイトとして、家の近くの州立大学の高校生対象の理系サマースクールで、指導補助の仕事をすることになりました。

面接は春休み中に済ませたのですが、教室で高校生と接することになるので、身元調査的な事務処理がいろいろあるようです。

alias を使ったことがあるかという質問項目があったそうです。

alias とは、「別名(は)、仮名(は)、偽名(は)、またの名は」 という意味があります。

犯罪者などは偽名を使うことがよくありますね。

John Smith alias Tim Jones
(ジョン スミス、またの名はティム ジョーンズ)

同じように、aka もあり、こちらの方が一般的によく聞く表現かもしれませんね。

aka は、also known as の頭文字で分かりやすいですね。

the school choir - aka glee club
(学校の合唱団、別名はグリークラブ)

ラテン語 alius には、another / other / different という意味、インドヨーロッパ語族において al は、beyond という意味があり、英語の else の語源でもあるようです。

alias は、他の、別のという意味の語なのですね。

もうひとつ、pseudonym という語も思い出しましたが、こちらは pen name のようなもので、作家などが使う名前のようです。

pseudo- はギリシア語で false という意味だそうです。

同じような意味の語が入り混じって使われているので、ひとつ覚えても、こんな語もあったのかと学ぶことばかりです。


キノコの ひだ

先日、久しぶりに stuffed portobello mushrooms を作ってみました。

直径が 10 cm ほどある茶色い portobello mushrooms に、イタリアンソーセージやら玉ねぎ、ほうれん草、チーズ、グリークヨーグルト、パン粉などを混ぜたものを詰めてオーブンで焼きました。

いつも同じように作っていたのですが、たまには他のレシピも見てみようと調べていると、次のように書かれていました。

8 portobello mushrooms, washed and stems and gills removed
(洗って柄とひだを取り除いたポルトベロマッシュルーム 8個)

stem が 「柄」 というのは分かったのですが、gills って何?と思い調べると、マッシュルームのカサの裏のひだの部分ということでした。

gills というのは、「魚のえら」 と覚えていたのですが、「キノコ類のひだ」 という意味もあることを知りました。

魚のえらをあまりじっくりと見る機会もなかったのですが、改めて見てみると、キノコのひだに似ていますね。

それで、英語ではどちらも gills なのだと驚いてしまいました。

gill は、スカンジナビア系の語のようですが、正確には語源は分からないようです。

発音は、ギルで、通常は gills と複数形で使われるようです。

椎茸や小さいマッシュルームなどは、ひだを取り除くということはありませんが、ポルトベロマッシュルームのような大きいマッシュルームの茶色いひだは、ちょっと不気味な感じもします。

でも食べることができる部分なので、取り除いたひだは、詰め物の一部として混ぜて一緒に焼き、おいしくいただきました。

マッシュルームを食べながら、魚のえらを想像するのも appetizing ではありませんが、知らなかったことを知ることができてうれしいです。


俗語としての cheese and crackers

腹が立ったり、あきれた時などに、curse / swear (口汚く罵る) 言葉がありますが、その中のひとつに、Jesus Christ があります。

God と同じく、イエス キリストの名前を口にすることは罪深いことのようですね。

夫の母などは、Oh my god と言うことはなく、いつも Oh my goodness と言っています。 

goodness というのは、god の婉曲表現のようです。

先日見ていたテレビドラマの中で、Jesus Christ と叫びたい場面で、そう言えずに、cheese and crackers と言っていました。

その後で、ナレーターが I'm sorry you had to hear that. (こういうことを聞かせてしまってすみません。) と言っていました。

cheese and crackers は、「くそっ」 という感じでしょうか。

次のようなジョーク?があるようです。

子供がおつかいに行って、雨の中、ミルクやチーズ、クラッカーなどを買ってきて、帰りにスーパーの袋が破れて買ったものを全部道に落としてしまいました。

子供が Jesus Christ God Almighty と叫んだところ、お母さんが出てきて、「今、何て言ったの?」 と子供を叱ろうとすると、子供は、Cheese and crackers got all muddy. と答えました。

Jesus Christ God Almighty
(イエス キリスト 全能の神 → 「くそっ」)

Cheese and crackers got all muddy. 
(チーズとクラッカーが全部泥だらけになってしまった。)

なかなかとっさにうまく言い換えられたものですね。 

そういうことで、Jesus Christ を遠回しに cheese and crackers と言ってしまうことがあるようです。

アメリカでは小学生の頃から、韻を踏ませて作文したり、そのような詩を読むような教育がされているように思います。

God almighty got all muddy には笑ってしまいますが、こういうジョークが言えるのもいいですね。


convocation とは?

息子の大学から送られてくるメールの中で、卒業式についてのスケジュールが書いてあり convocation という語が目に留まりました。

Senior convocation - May 25

commencement (卒業式) は別の日にあるのですが、convocation も卒業を祝うための記念式典ということのようです。

convocation には、次のような意味があります。

a large, formal meeting, esp. for the ceremony at a university at the end of a course of study, or the act of arranging a large, formal meeting

(正式な大きな集会で、特に大学での教科過程終了時に行われる式典、または正式で大きな集会を手配する行為)

また、イギリスでは 「英国国教会の聖職者会議」 という意味もあるようです。

convocation は、con + vocation ですね。

con = together、with で、スペイン語では、con は、with という意味の単語です。

vocation と言えば、vocational school (職業訓練学校、専門学校) を思い出しますが、vocation には 「職業、天職」 という意味があります。

それがどうして 「集会」 という意味になるのでしょう。

ラテン語 vocare には call という意味があり、convocation は、call together ということになります。

なので、convocation は、共に呼び集められたという意味の言葉なのですね。

そう言えば、calling には、vocation と同じように 「天職」 という意味がありますね。

天職というのは、天から授かった職業、または天(神様)から呼び寄せられたような気持ちで始める職業なのかもしれません。

convocation は、職業とは関係なく、大学や会議などの正式な集会ということですね。


ジュースは搾る価値がある?

ロシアとウクライナの戦争のニュースを聞いていて、次のような表現が耳に入りました。

Is the juice worth the squeeze ?

何となく言おうとしていることは分かりますが、こんな風な表現の仕方があるのは初めて知りました。

オレンジジュースはおいしいですが、コップ一杯分のオレンジジュースを搾るためには努力が必要で、その努力をしてまでジュースには値打ちがあるのだろうかということです。

意味は次の通りです。

Is the end result worth the process to achieve it?
(最後に得る結果は、それを達成するまでに努力をする価値があるのか。)

このような文は英語で読む方が理解しやすいかもしれませんね。

大変な努力をしなければならないほど、その結果には価値があるのかということですね。

多くの犠牲を払ってまで、戦争を続ける意味があるのかというような状況でも使える表現です。

プーチンが望んでいる結果を juice とすれば、そのために戦争をして多くの犠牲を払うことが squeeze となりますね。

また、次のような状況でも使えそうです。

例えば、仕事で必要なスペイン語をマスターすれば昇進の助けとなると上司に言われて、仕事帰りにスペイン語クラスに通って疲れている友人がいるとします。

昇進も大事だけど、仕事と勉強で疲れすぎなんじゃないかと少々心配しつつ Is the juice worth the squeeze ? と言うこともできます。

ジュースは搾る価値があるかどうかは、それぞれで判断するしかないですね。


もう一度馬に乗るということは?

以前見ていた The Big Bang Theory というテレビの連続ホームコメディ番組があるのですが、その主人公が子供の頃の話をコメディドラマにした Young Sheldon という番組があり、楽しく見ています。

その中で、高齢の科学者が仕事で失敗をして落ち込み、科学者としての仕事をあきらめようとしている時に、彼の友人が次のように言っていました。

The Texan in me wants to say get back on the horse.
(テキサス人としての私には、「もう一度馬に乗れ」=直訳 と言いたくなる。)

get back on the horse という表現は、何となくイメージできるかもしれません。

意味は次の通りです。

to go back to doing something that has previously failed
(前に失敗したことをもう一度やってみること。)

失敗してもあきらめずにまたやってみるということですね。

get back on the horse (馬にもう一度乗る) ということは、馬から落ちたという状況が前にあるということですね。

If the horse throws you, get back on and try again.
(馬に落とされても、また乗ってやり直せ。) ということです。

馬から落ちたら、またすぐに乗る。 転んだら、すぐに起き上がるということですね。 

いつまでも馬から落ちたまま、転んだままの状態が長引くほど、元にもどることが難しくなるという含みもあるようです。

何か失敗した時に、自分自身に get back on the horse と言ってみるのもいいかもしれませんね。

get back on the horse という表現を聞くと、アメリカの西部劇を思い出してしまいます。。


お知らせ
プロフィール

Author:Yurikoyama
アメリカ人の夫と息子と三人家族です。高校ではバージニア州のハイスクールで交換留学生として1年間過ごし、その後日本の大学でフランス語を学びました。
いろいろな言語に興味があり、現在はスペイン語もぼちぼち学習しています。

アメリカのニューメキシコ州、テキサス州で12年、香港で6年、そして2018年から約3年大阪で住み、2021年12月にアメリカのペンシルベニア州に引っ越してきました。
息子はニューヨーク州にある大学で寮生活をしており、これからリタイアした夫と二人の生活です。。。

日常、気になった言葉や表現について書いています。
よろしくお願いいたします。

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