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ごね得?

息子がアルバイトで通っている高校生のためのサマースクールで、生徒たちが、滞在している大学の寮の設備について不満があり文句を言っていたようです。

先生が、それなら担当の人に伝えた方がいいと、次のようなことわざを言ったそうです。

The squeaky wheel gets the grease.
(キーキーと音を立てる車輪は、油を差してもらえる。)

次のような意味が載っています。

used to say that someone who complains or causes problems is more likely to receive attention or help than someone who stays quiet and does not cause problems

(不満を言ったり問題を引き起こしたりする人は、静かにして問題を引き起こさない人よりも注目してもらえる可能性が高いと言うために用いられる。)

squeaky というのは、キーキーというきしむ音で、そのために注目を集めて油を差してもらえるということから、騒ぎ立てると注目されて要求を聞き入れてもらえるということですね。

このような意味を読んでいると、日本との文化の違いを感じてしまいます。

私などは、少しぐらいは不満があっても、我慢しようと思ったり、まあ別にいいかなと、あえて誰かに伝えようと思わないことが多いのですが、アメリカの人は、ダメ元の精神で、聞くだけでも聞いてみようという人が多いように感じます。

このことわざを息子から聞いた時、騒ぎ立てる人が注目されて、そうしないと誰も注目してくれないのかと、ちょっとネガティブなイメージを持ったのですが、郷に入っては郷に従えなので、たまには squeaky wheel になって、音を立ててみるのもいいかもしれません。


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kimono

Today という朝のテレビ番組の中で、水着の上に羽織る cover-up の紹介をしていました。

その中で、袖が広くてレースののような生地の上着を kimono として紹介していて、こういうのも kimono なんだなあと、所変われば品変わるということわざが浮かびました。

kimono には、次のような定義が載っています。

a long, loose robe with wide sleeves and tied with a sash, originally worn as a formal garment in Japan and now also used elsewhere as a robe.

(長くてゆったりとした衣服で袖が広く帯で結び、元々は日本のフォーマルな衣装として身に着けるもので、現在は他の場所ではローブとしても使用される。)

ところで、robe と言えば、シャワーの後やパジャマの上に羽織るローブという意味もあれば、皇室の女性が着るようなフォーマルなドレスもローブと呼ばれますね。

夫や義母も kimono をローブとして使っていますが、これは正確に言うと浴衣ですね。 

浴衣という漢字を見ると、robe として湯上りに着るのにぴったりです。

yukata という語も英和辞書に載っていますが、kimono ほど知られている語ではないように思います。

着物という語は、着る物ということなので、元々は単に衣類を表す言葉だったようですね。

それがお風呂上りに羽織るローブとして使われたり、水着の上に羽織る上着になったり、フォーマルな衣装になったり、kimono という語の使われ方が、robe という語の使われ方と似ているなあと思いました。


本を locate する

図書館で借りた本が overdue (貸し出し期限を過ぎている) であるという通知メールを受け取りました。

一週間以上前の期限内に返却した本なので、何かの手違いではないかと問い合わせてみると、調べてくれて電話で返事がありました。

誰かがうっかりコンピュータ処理をせずに棚にもどしてしまったようで、本が見つかったという連絡でした。

その際に、I located the book. と言うのを聞いて、意味は分かるのですが、I found the book. ではなく、locate なんだなあと考えてしまいました。

locate は次のような定義が載っています。

to find or discover the exact position of something
(何かの正確な場所を見つける、発見すること)

to find by searching, examining, or experimenting
(探したり、調べたり、実験することで見つけ出すこと)

次のような例文も載っていました。

Police are still trying to locate the suspect.
(警察はまだ容疑者のいる場所を探そうとしている。)

We could not locate her among the big crowd.
(大変な人混みの中で彼女がどこにいるのか分からなかった。)

locallocation のように、locate は、場所に関係した語なのですね。

「人や物の場所、出所、原因などを突き止める、探し出す、見つけ出す」 という意味があります。

locate は find と重なる語ではありますが、find は道を歩いていてたまたま何かを偶然見つける場合などにも使えますね。

locate は、物や人がどこにあるのか / いるのか調べて見つけ出すということですね。

図書館員の女性は、私が返却した本が棚にもどされていることを調べて確認し、located the book となるわけですね。

余談ですが、relocate は、「転勤などで新しい場所に移住する」、また、dislocated は、「脱臼した」 という意味があります。

dislocate というのも、骨の関節がずれるということで、場所に関連した語ですね。


墜落場所

ペンシルベニアの私が住んでいるところから1時間ぐらいの所に、2001年9月11日に起きたアメリカ同時多発テロ事件で墜落したユナイテッド航空 Flight 93 National Memorial があり見に行ってきました。

テロの犠牲者を追悼するための施設でミュージアムになっていて、近くには飛行機の墜落場所、そして亡くなった乗客乗員の名前が一人ずつ書かれた壁 (Wall of names) がありました。

飛行機の墜落場所は crash site と言いますが、その中に impact site という表現もありました。

impact という語は、次の文のように、私は 「影響力、反響、効果」 という意味で使うことが多かったのですが、上記のような物理的な 「衝突、衝撃」 という意味もあることを改めて思い出していました。

This decision will have a disastrous impact on foreign policy.
(その決定は外交政策に悲惨な影響を及ぼすだろう。)

impact site とは、飛行機が地面に衝突した場所ということですね。

そして その墜落場所一帯を crash site と表現してありました。

impact には、the forceful contact (強力な接触) という意味もあるということですね。

The impact of the crash reduced the car to a third of its original length.
(衝突の衝撃で、その車は元の長さ三分の一に縮んでしまった。)

ユナイテッド航空93便乗客リストの中には、大阪出身の日本人の名前もありました。

この飛行機は United States Capitol (アメリカ合衆国議会議事堂) へ突入するはずだったと言われていますが、唯一乗客乗員の抵抗により失敗し、ペンシルベニアのピッツバーグ郊外の Shanksville に墜落しました。

ミュージアムのパンフレットに次のように書かれています。

The crash site is 18 minutes flying from Washington, DC. The action of unarmed passengers and crew thwarted and defeated the terrorists' plan.

(墜落場所はワシントンDCから飛行機で 18 分の所だ。 武器を持たない乗客乗員の行動がテロリストの計画を阻止し打ち破った。)

何もしなければ死んでしまうという状況になった時、自分ならどんなことができたのだろうかと考えさせられました。


幸せに酔う

飲酒運転は、DWI = driving while intoxicated と言い、intoxicated は、「酒に酔っている、薬などで中毒になった」 という意味があります。

He was arrested for DWI.
(彼は飲酒運転で逮捕された。) のようによく使われます。

intoxicated という語の中の toxic は、「中毒の、有毒の」 という意味です。

ストレスがたまるような有害な人間関係を toxic relationship と言うことがありますね。

intoxicated も、あまり良い状況で出てくる語ではないと思っていたのですが、今、私が読んでいる Educated - a memoir という本の中で、次のような文がありました。

They are both intoxicated with happiness.
(彼らは二人とも幸せでうきうきしている。)

結婚式の写真の二人について述べられた文で、結婚当時の二人の様子が intoxicated だということです。

intoxicated は、次のような定義も載っています。

emotionally excited, elated, or exhilarated
(興奮した、大喜びの、幸せな気分でうきうきした)

日本語でも 「幸せに酔う」 という言い方がありますね。

比喩的に、お酒を飲んで酔った時のように、うっとりと幸せな気分になるという意味で使えるということですね。


気がついたのですが、、

何かに気がついたという時、まず I noticed ~ と言うことができますね。

A: I noticed that some items were missing from the office.
(オフィスからいくつかものがなくなっていることに気がついた。)

同じことを次のような別の表現を使って言うのを聞いたり見たりすることがあります。 

B: It came to my attention that some items were missing from the office.

come to someone's attention は、to be noticed by someone ということですね。

I noticed ~ (私が~に気がついた。) と比べて、came to my attention は、「私の注意を引いた → 気がついた」 という感じでしょうか。

同じことを伝えることができますが、come to someone's attention の方がビジネス的でフォーマルな響きがします。

上記の文 B は、上司から部署のメンバーに宛てたメールなどで使えそうです。

It has come to / came to my attention that ~ は、たまたま見ていて気がついたのですが、というような状況で使える表現のように思います。

いつも見ているコメディドラマの中で、このようなちょっとフォーマルな言い回しを、子供が使っていたのがおもしろいなあと思いました。


歩く?立ち止まる?

先週ペンシルベニアのピッツバーグからテキサスのダラス経由でニューメキシコのアルバカーキまで行きました。

ピッツバーグ空港の動く歩道を歩いていると、次のような表示がありました。

Walkers keep left

Standees keep right

「歩く人は左側、立ち止まる人は右側」 というのはすぐに分かりますが、standee という語が気になりました。

walker と同じように -er 語尾で stander というのもおかしいですが、standee というのもこんな風に使える語だとは知りませんでした。

standee を調べてみると、次のような定義が載っています。

a person who stands, especially in a passenger vehicle when all the seats are occupied or at a performance or sporting event.

(立っている人、とりわけ乗り物の席がふさがっていて立っていたり、劇などの公演やスポーツイベントなどで立っている人)

立ち見客、立っている客という意味があるようです。

そもそも、どうして walker -erstandee は、-ee なのでしょう。

郵便局で海外に物を送る時に、関税申告書を記入する必要がありますが、送り主は sender で、受取人は addressee となっています。

送る方は -er で、送られる方は -ee というように、-er は、行動をおこす人、-ee はその行動を受ける人と一応言えそうです。

trainer と trainee も trainee の方が受け身ですね。

employer が雇い主で employee は雇われる人、従業員ということですね。

ただ、-ee はすべて受け身なのかというとそうではなく、standee の場合は、立っている人→行動をおこす人ですね。

同じように absentee は欠席者ということで、欠席するという行動をおこす人ですね。

ということで、-ee は必ずしも行為の受け身になるというわけではないようです。

-ee が他動詞に付く場合は動詞の対象(~される人)となり、自動詞に付く場合は動詞の主体(~する人)となるようです。

ところで、ダラスの空港ではとてもシンプルに次のような表示になっていました。

Walk left

Stand right

左側を歩くのは大阪と同じだなあと思いながら、広い空港の中を歩いているとスマホの歩数計が20000歩になり、よい運動になりました。。


慌てないで、ちょっと待って!

久しぶりにニューメキシコ州に住んでいる夫の両親に会いに行っていて、ブログの更新が遅くなってしまいました。

ニューメキシコでレストランに入った時にに次のような表示がありました。

Hold your horses. Please wait to be seated.
(落ち着いて!席に案内されるまで待ってください。)

hold one's horses というと、なんとなく暴れている馬をじっとさせるような感じがして、おもしろい表現だなあと思いました。 

次のような意味が載っています。

wait a moment, relax, be patient, slow down
(ちょっと待って、リラックスして、我慢して、落ち着いて)

バースデーケーキを早く食べたがっている子供に、親が次のように言うかもしれません。

Hold your horses, We're going to sing before we start eating cake.
(ちょっと待ちなさい。ケーキを食べる前に歌を歌うんだから。)

We'll eat when everyone is here, so just hold your horses.
(皆がここに来てから食べるので、ちょっと待ちなさい。)

このように、hold your horses の前後に、待たなければならない理由が続くことが多いようです。

車ならブレーキをかけるということになるのでしょうが、馬を使って移動していた時代には hold one's horses となり、文字通り馬を引いて止めるということから、止まれ → ちょっと待て となるわけですね。

私がレストランで見た Hold your horses. は、お客さんが急いでレストランに入ってきて勝手に席に座らないように、ちょっとおどけた感じで使われているようです。


お知らせ
プロフィール

Author:Yurikoyama
アメリカ人の夫と息子と三人家族です。高校ではバージニア州のハイスクールで交換留学生として1年間過ごし、その後日本の大学でフランス語を学びました。
いろいろな言語に興味があり、現在はスペイン語もぼちぼち学習しています。

アメリカのニューメキシコ州、テキサス州で12年、香港で6年、そして2018年から約3年大阪で住み、2021年12月にアメリカのペンシルベニア州に引っ越してきました。
息子はニューヨーク州にある大学で寮生活をしており、これからリタイアした夫と二人の生活です。。。

日常、気になった言葉や表現について書いています。
よろしくお願いいたします。

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