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望みは高く!

複数の言語を学習することについてのオンライン記事の中で、国連の公用語であるアラビア語、中国語、英語、フランス語、ロシア語、スペイン語を全てマスターしようとしている人の話が載っていました。

このような目標を持つことはすばらしいですが、これはなかなか easier said than done であると書かれていて、その通りだと思いました。

easier said than done というのはそのままですが、「言うは易く行うは難し」 ということですね。

そして次のような言葉が続いていました。

Shoot for the moon.

直訳すると、「月を狙う」 ということですが、次のような意味が載っています。

to try to do or get something that is very difficult to do or get
(非常に困難なことをしようとしたり得ようとすること)

実現するのが困難なことでも高みを目指すということのようです。

Norman Vincent Peale が次のように言っています。

Shoot for the moon. Even if you miss, you'll land among the stars.

(月を目ざしなさい。たとえ月に届かなくても、どこかの星には着けるだろうから。)

国連の6言語全てをマスターできないとしても、二言語でも三言語でもすばらしいですね。

shoot for the moon は、困難でもあえて挑戦するというポジティブな意味で使われることが多いようですが、下記の文はどうでしょう。

an ambitious businessman who is always shooting for the moon

(いつも実現不可能なことに挑戦する野心家のビジネスマン)

多少ネガティブなニュアンスで使われることもあるようです。

いずれにせよ、望みは高い方がいいですね。


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selfish の反対語

長い夏休みが終わり、息子も大学にもどり、私も今週から近所にある大学で、引き続きスペイン語の授業を受けることにしました。

前学期に習った語彙の復習をしていて、altruista という単語があり、egoísta と対で覚えたことを思い出しました。

これらは英語でもよく似ていています。

altruistic (利他的な)

egoistic (利己的な、わがままな)

egoistic selfish はよく見かける語かもしれませんが、altruistic はどうでしょう。

次のような定義が載っています。

to show concern for the happiness and welfare of other people rather than for yourself
(自分のことよりも他の人の幸せ、幸福を気遣うこと)

語源辞書によると、古フランス語 altrui や ラテン語 alteri 由来の語で、other (他の) という意味の語のようです。

other は、フランス語では autre、スペイン語では otro /otra となり、altruistic とつながりのある語です。

他の言語を学習することで、英語の単語の意味を理解し直すきっかけとなることがあります。

unselfish と言うことも可能ですが、altruisticegoisticselfish の反対語として覚えておいてもいいですね。

 

食べすぎた後の眠気

息子を大学へ送りに行く途中で入ったレストランでの食事の量がとても多く、通常は持ち帰り用のボックスをもらって半分は次の日のランチに食べることがあるのですが、その日はホテルに宿泊したので、無理してアメリカサイズの量を食べてしまいました。

お腹がいっぱいになると眠くなると言いますが、まさにそういう状態でホテルの部屋でうとうとしてしまいました。

息子が food coma という表現を聞いたことがあると言います。

オンライン辞書に次のような定義が載っています。

a colloquial term for the sleepiness or drowsiness that follows a large meal, often the Thanksgiving feast.

(大量の食事後の睡魔や眠気という意味の話し言葉で、感謝祭のご馳走について言うことが多い。)

coma というと 「昏睡状態」 というのは知っていましたが、このようなちょっとシリアスな医学的な語を food coma のように食べ過ぎで眠くなる時に使うのがおもしろいなあと思いました。

I was in a food coma after eating the huge meat loaf and mashed potatoes.

(巨大なミートローフとマッシュポテトを食べた後、眠気に襲われていた。)

food coma というのは Merriam Webster 辞書には 2020年に追加されたそうで新しい言葉のようです。


英語の travail

travail と言えばフランス語ですが、英語の中でも使われることがあり英語の辞書にも載っています。

フランス語の travail は、英語の work に当たり 「仕事、労働」 という基本的な意味があります。

英語の travail は次のような意味が載っています。

an unpleasant experience or situation, especially one that involves a lot of hard work or effort

(不快な体験や状況で、とりわけ重労働や大変な努力を必要とするもの)

そして、先日読み終えた The dictionary of lost words という本の中で travail に 「陣痛」 という意味もあることを知りました。

確かに英和辞書には 「苦悩、苦痛、陣痛」 と載っていますが、古い時代の言葉のようです。

あらためてフランス語辞書を見てみると、フランス語の travail にも 「陣痛、分娩」 という意味がありました。

travail は、ラテン語 trepalium = instrument of torture (拷問の道具) 由来の語のようで 「苦痛」、そして 「陣痛」 という意味の語であるのもうなずけますね。

英語で 「陣痛」 というのは下記のように labor という語が一般的によく使われます。

She is in labor. (彼女は分娩中である。)

labor も 「労働」 という意味ですね。

travail にせよ labor にせよ、出産というのは苦痛を伴う大仕事ですね。


gob とは?

先日、夫がペンシルベニアで働いていた頃の同僚 / 友人が来られて話していた時に、次のように聞かれました。

Have you eaten gobs yet ?
(もう gob は食べた?)

その時は gob が何なのかも知らず、まだ食べていないと答えると、ペンシルベニアでは有名な焼き菓子なのでぜひ食べてみてと言われました。

夫がしばらくダイエットをしていたので、夫の前で甘いものを食べるのを少し気を遣っていたのですが、これは食べてみないといけないと思い早速調べてみると、Wikitionary に次のように説明されています。

A baked good consisting of two round, mound-shaped pieces of cake (typically chocolate cake) with a sweet, creamy filling or frosting sandwiched in between.

(二つの少し盛り上がった円形のケーキ<通常はチョコレートケーキ>でできた焼き菓子で、間に甘いクリーミーなフィリングやフロスティングをはさんだもの)

円いチョコレートケーキ生地にクリームをはさんだサンドイッチみたいなものです。

この焼き菓子のことは whoopie pie と言われることが多いのですが、ペンシルベニアのピッツバーグ近辺では gob と呼ばれるようです。

whoopie/whoopee というのは、「わーい」 というような喜びを表す間投詞で、whoopie pie を作ってもらった時に子供などが whoopee と叫んだため、そう呼ばれるという説があるようです。

whoopie pie / gob の発祥の地に関しては諸説あるようですが、gob という名前は、1927年にペンシルベニアの Johnstown のベーカリーによって商標登録され、そのレシピは中世のドイツにさかのぼると、ペンシルベニアの観光パンフレットにも載っています。

でもどうして gob という名前なのでしょうね。

サンドイッチのように食べやすいので、coal miner (炭坑作業員) や学校に行く子供たちのランチとしても人気があったようです。

coal refuse (石炭くず)のことを gob とも言うらしく、チョコレートケーキの色にも似ているからという意見もあるようですが、もしそうならあまりよい名前の付け方でもないように思ってしまいます。

gob は、ねばねばしたかたまりという意味もあるので、gob を作る時に、 a gob of cake batter on the cookie sheet (オーブンの天板にケーキの生地のかたまり) を置いて焼くからと考える人もいるようです。

gobble は、「がつがつ食べる、急いで食べる」 のような意味があり、そんな風に食べるほどおいしいからかなと思ったりもします。

結局なぜ gob なのかは分からないのですが、食べてみるとシンプルなお菓子ですがおいしいです。

ふと思いましたが、日本語でがぶっと食べると言いますが、「がぶっと」 と gobble は音が似ていますね。 

ペンシルベニアへ来られることがあれば、gob をがぶっと食べてみるのもいいかもしれません。。


罪悪感

アメリカのレストランで食事をすると、20パーセントぐらいのチップを払うことになりますが、テイクアウトの場合はチップは皆さんどうしているのでしょう。

周りの人に聞いたり調べたりすると、払わない、10パーセント、いや20パーセント払うと、いろいろな意見があり、ますますどうするのがよいか悩んでしまいます。

チップを払わなければ申し訳ないと思ってチップを払うことを guilt tipping と言うことがあるようです。

先日、私も近所のレストランでマグロやサーモン、枝豆、海草サラダなどがのった丼をテイクアウトしたのですが、支払う時に、レジの人が見ている前で、チップの金額を決めなくてはならず、つい20パーセントの額を書いてしまいました。 

最近はスクリーン上で、お店の人が見ている前で no tip / 10% / 15% / 20% など選ぶようになっているものもあり、プレッシャーを感じてますます guilt tipping が増えているかもと思ってしまいます。 

そこで思い出したのが guilt trip という言葉で、guilt tip と似ていますね。

「罪悪感、罪悪感を抱かせる」 という意味があり次のよう使えます。

I am having a guilt trip for not donating money.
(お金を寄付しないことに罪悪感を感じている。)

He can not guilt trip me into donating money.
(彼は私に罪悪感を抱かせてお金を寄付させることはできない。)

また guilt だけでも 「罪悪感をもたせて~させる」 という意味で使えます。

Are the restaurants guilting customers into tipping ?
(レストランは客に罪悪感をもたせてチップを払わせるようにしているのか。)

ところで tip の始まりとして次のようなもっともらしい話がありよく知られています。

17 世紀ごろイギリスのコーヒーハウスで働いている人のやる気が出るようにチップを入れる箱があり、そこに to insure promptitude / to insure promptness (素早いサービスのために) と書いてあったそうで、この頭文字が tip となったということです。

ただこれは正しい語源ではなく、実際は tip は17世紀に泥棒たちの間でお金などを誰かに渡す give, hand, pass という意味で使われていたというのが正しいようで、tap (軽くたたく) とも関連するようです。

ホテルから空港までのシャトルバスで重いスーツケースを運んでもらったり、フレンドリーなウエイトレスの方に感じよくサービスしてもらったりして、感謝してチップを払っていますが、やっぱり日本のようにどこへ行ってもチップの心配をしなくてよい方が楽でいいなあと思ってしまいます。


有料高速道路

有料道路は toll road と言うのは知っていましたが、ペンシルベニアの東西を結ぶ有料道路は turnpike という語が使われ、先日ペンシルベニアの州都ハリスバーグ方面へ出かけた時に気づきました。

turnpike の定義は次の通りです。

a high-speed highway, especially one maintained by tolls.
(高速道路で特に通行料金で維持されているもの)

アメリカの高速道路は無料の場合が多いですが、一部では有料道路があるようです。

以前に住んだテキサスでは turnpike という語は使われていなかったように思い、どういう意味の語なのかちょっと気になり調べてみました。

pike は、「やり」 という意味があります。

オンライン語源辞書によると、turnpike は15世紀ごろは、防衛手段のために、やりのようにとがった木を並べてバリアにしたものを意味していたようです。

16世紀には、horizontal cross of timber, turning on a vertical pin という意味になるようで、水平な木の棒?のようなものが垂直の軸に付いていて、開けたり閉じたりするイメージでしょうか。

通行料金を払うと木の棒が開いて通行できるという仕組みの、自動改札機(turnstile) のようなものですね。

そのころの移動手段は馬でしたが、今は車のための有料高速道路となるわけですね。

ところで、高速道路と言えば、highway という語がありますが、freeway と呼ばれるものもありますね。

freeway は、無料だからかと思ってしまいますが、そうではなく信号や停止標識などがなく交通が妨害されないフリーな道路という意味のようです。

freeway でも有料という場合があるということですね。


お知らせ
プロフィール

Author:Yurikoyama
アメリカ人の夫と息子と三人家族です。高校ではバージニア州のハイスクールで交換留学生として1年間過ごし、その後日本の大学でフランス語を学びました。
いろいろな言語に興味があり、現在はスペイン語もぼちぼち学習しています。

アメリカのニューメキシコ州、テキサス州で12年、香港で6年、そして2018年から約3年大阪で住み、2021年12月にアメリカのペンシルベニア州に引っ越してきました。
息子はニューヨーク州にある大学で寮生活をしており、これからリタイアした夫と二人の生活です。。。

日常、気になった言葉や表現について書いています。
よろしくお願いいたします。

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