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局所について考えたこと

ある資料を翻訳しているときに、topical application という表現が出てきました。

topical application を直訳すると、「局所使用」 ということになり、topical は、医学用語的には、「局所の」 という意味になります。

ところが、「局所麻酔」 という場合は、local anesthesia と覚えたことを思い出しました。

ついでに、「全身麻酔」 は、general anesthesia です。

どちらも 「局所の」 と訳される topical local は、どう違うのでしょう。

私が翻訳している文章の中の topical application というのは、ある液体を局所に付けるという意味で使われています。

そして、調べてみると、局所麻酔の中には、local anesthesia の他に、topical anesthesia もあることを知りました。

例えば、歯医者さんでの治療や抜歯のときに局所麻酔をしますが、麻酔注射をするのが local anesthesia で、その注射の痛さをやわらげるために表面に付けるのが、topical anesthesia だそうです。

なので、topical anesthesia は、正確には、「表面麻酔」 ということになります。

topical という言葉をよく見ると、top という単語が含まれていますね。

top = 一番上ということで、なるほど、皮膚の表面ということになるのだと、ゆっくりと理解できました。

局所麻酔の中でも、特に表面麻酔のことを topical anesthesia と言うわけですね。

topical は、他には 「時事的な、話題の」 という意味があり、topical news = current news = 時事ニュースということになります。

そして、topic (s) も 「話題、トピック、題目」 ということですね。

辞書によると、topic の語源は、アリストテレスの著書のタイトル Topika で、平凡なことを扱っているということから話題という意味へ広がったようです。

また横道へそれましたが、次から次へと言葉のつながりを見ていくのが楽しいです。


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No title

目から鱗が落ちました!topicalのイメージがとてもよくつかめました。ありがとうございます!

Re: No title

いつもありがとうございます。
私も topical のイメージが分かって、すっきりしたところです。

英和辞典だけで、すんなり分かる単語もありますけど、やっぱり英英辞典を見ると、すっきりします!

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プロフィール

Author:Yurikoyama
アメリカ人の夫と息子と三人家族です。高校ではバージニア州のハイスクールで交換留学生として1年間過ごし、その後日本の大学でフランス語を学びました。
いろいろな言語に興味があり、現在はスペイン語もぼちぼち学習しています。

アメリカのニューメキシコ州、テキサス州で12年、香港で6年、そして2018年から約3年大阪で住み、2021年12月にアメリカのペンシルベニア州に引っ越してきました。
息子はニューヨーク州にある大学で寮生活をしており、これからリタイアした夫と二人の生活です。。。

日常、気になった言葉や表現について書いています。
よろしくお願いいたします。

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