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they の使い方

先日、Merriam Webster 辞書が、正式に they を、non-binary (ノンバイナリーの人 = 自らを男性、女性のどちらでもないと認識している人)の代名詞とすると発表しました。

もうすでに、そのように使われている場合があるようでしたが、権威のある辞書に載るということで堂々と使ってもよくなりますね。

ある人が、non-binary であると分かっていて、その人のことを話す場合に、主語を、he にするか she にするか悩むことなく、they が使えて、相手が一人でも、They are late today. のように言うことができます。

Merriam Webster の they の定義のひとつに、次のように載っています。

used to refer to a single person whose gender identity is non-binary
(ジェンダーアイデンティティが、ノンバイナリーのひとりの人について言うのに使われる)

they は、ほとんどの場合は複数として使うので、少し違和感があるのは当然ですね。

でも、they には、次のような使い方もあります。

Everyone thinks they have the answer.
(誰もが自分は答えが分かっていると思っている。)

everyone のような三人称単数不定代名詞を受ける場合に、they が使えます。

なので、単数として使われていることもあるわけですね。

考えてみると、You も単数、複数の両方で使えますし、きっと、non-binary の they にもまた慣れていくのかもしれません。

言葉は変わっていくもので、辞書に、新しい定義を載せる必要性が出てくるということですが、その時期や判断は、それぞれの辞書によって違いますね。

日本の学校の英語の時間でも、they を、non-binary の人の代名詞としても教えることになるのでしょうか。


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No title

こんにちは。

こうした動きの出発点となったのは、S・ボーボワールの「第2の性」でしょうか。
1970年ごろ、彼女の本(英語版)を読みました。
ペーパーバックスで500ページ超、小さいフォントの大著でした。
辞書を引きながら、3か月ほどかかって読んだのを覚えています。
彼女の影響を受けたBetty Friedanの「The Feminine Mystique」も読みました。
変な英語学習者でした。
今は、ミステリーしか読みませんが・・・

Re: No title

こんばんは。いつもありがとうございます。

第二の性を英語で読まれたとは、すばらしいですね。
私は日本語でさえ、読み終えていません。。
こういう本は、若い時に思い切って読まないといけませんねえ。

もう少し本を読む時間がほしい今日この頃です。。

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プロフィール

Author:Yurikoyama
アメリカ人の夫と息子と三人家族です。高校ではバージニア州のハイスクールで交換留学生として1年間過ごし、その後日本の大学でフランス語を学びました。
いろいろな言語に興味があり、現在はスペイン語もぼちぼち学習しています。

アメリカのニューメキシコ州、テキサス州で12年、香港で6年、そして2018年から約3年大阪で住み、2021年12月にアメリカのペンシルベニア州に引っ越してきました。
息子はニューヨーク州にある大学で寮生活をしており、これからリタイアした夫と二人の生活です。。。

日常、気になった言葉や表現について書いています。
よろしくお願いいたします。

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