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屋内避難から考えたこと

コロナウイルスの拡大で、ニューヨークやカリフォルニアで、屋内避難令が出されましたが、屋内避難は、次のような表現になっています。

shelter in place order

stay at home order

外に出て安全な場所に避難するのではなく、今いる場所(戸外にいる場合は最寄りの建物)の中で身を守ろうとすることです。

shelter というと、「危険を避けるために避難する、避難所」 などの意味がありますね。 
in place は、「適所に、所定の場所に」 ということで、ほとんどの人にとっては、自分の家のことでしょうね。

stay at home order は、そのものなので、分かりやすいですね。

これらの屋内避難令を、日本語の新聞では、「外出禁止令」 のように書かれていることから、ちょっと考えたことがあります。

英語では、その場にとどまる、家にいるという肯定表現になっていますが、日本語は、外に出ないようにという否定表現になっています。

ここから、何かで読んだことを思い出しました。

学校の黒板に書いてあることを、そのまま消さずに置いておいてほしい場合、日本語なら、「消すな。」 と書くところ、英語では、save と書くことが多く、これも、英語は肯定的です。

また、立ち入り禁止、入らないでと言う場合、Don't を使う場合もありますが、次のように言うこともありますね。

Keep out of the kitchen until I'm done cooking.
(料理が終わるまで、台所に入らないで。)

引っ越しをして、新しい住所や電話番号を知らせて、メールアドレスは変わっていないと言う場合、変わっていないということを、remain the same と言い、ここでも肯定的に言うことが多いように思います。

肯定的、否定的のどちらがどうということでもないのですが、同じことを言うのに、とらえ方が違うのがおもしろいなあと思います。

やせるために、あまり食べないようにするよりは、運動をしたり、メープルシロップを少ししか使わないよりは、ローカロリーシロップをたくさん使うようなアメリカ人の行動を見ていて、~しないようにするというネガティブな考え方を好まないということなのだろうかと思うことがあります。

言葉の使い方と、このような行動や考え方が関係するのだろうかと前々から思っているのですが、どうなのでしょう。


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プロフィール

Author:Yurikoyama
アメリカ人の夫と息子と三人家族です。高校ではバージニア州のハイスクールで交換留学生として1年間過ごし、その後日本の大学でフランス語を学びました。
いろいろな言語に興味があり、現在はスペイン語もぼちぼち学習しています。

アメリカのニューメキシコ州、テキサス州で12年、香港で6年、そして2018年から約3年大阪で住み、2021年12月にアメリカのペンシルベニア州に引っ越してきました。
息子はニューヨーク州にある大学で寮生活をしており、これからリタイアした夫と二人の生活です。。。

日常、気になった言葉や表現について書いています。
よろしくお願いいたします。

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