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見せるための sport ?

インターネット記事を読んでいて、あれっと思った言葉の使い方がありました。

Men's wearhouse というアメリカにあるフォーマルな紳士服のお店が破産申請をしたという記事で、次のような見出しを見つけました。

Men's wearhouse files for bankruptcy as men sport sweats over suits.
(メンズウェアハウスは、男性たちがスーツよりもスウェットシャツを着るということで、破産申請をする。)

これも、コロナの影響ですね。

在宅勤務が多くなって、スーツを着るのも買うのも必要なくなってしまった人が多いのでしょうね。

ところで、こんな風に sport を wear (着る)という意味で使っているのは、あまり見かけないように思って調べてみました。

sport は、古フランス語 desporter が語源だそうで、des = away + porter = carry で、carry away (運び去る)という意味があったそうです。

carry away the mind from serious matters (深刻なことから、精神をさらっていく) ということのようです。

そこから、amuse oneself (気晴らしをする、楽しむ)ということになり、スポーツということになるわけですね。

でも、それがどうして wear の意味でも使われるのでしょう。

sport は、18世紀ごろまでは、display publicly (公の場で見せる)、act (演じる)という意味で、演劇の分野で使われていたようです。

なるほど、そういうことから、見せるという意味での wear なのでしょうね。

日本語に辞書には、「見せびらかす、見せびらかすために着る」 という訳も載っています。

服を着るというのは、周りの人の目を意識して、服を display しているという感覚もあるのかもしれませんね。

次のような例文もありました。

Back in the 1960s he sported bellbottoms and long hair.
(かつて1960年代には、彼は、ベルボトムをはいて、ロングヘアだった。)

そう言えば、tattoo も、wear a tattoo (入れ墨をしている) と言いますが、He sports a new tattoo. と言うと、その入れ墨が他の人に見えるということですね。

コロナで家にいることが多くなり、服装もカジュアルに、そして女性はお化粧も簡単に済ませたり、ノーメイクになってしまったり、様々な分野で影響があるようですね。


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No title

Yurikoyamaさん、こんにちは。

日本でもコロナの影響で倒産に追い込まれた会社やお店がたくさんありますね。
アメリカでもたくさんの会社が破産申請をしているのでしょうね。
コロナの影響はさまざまな所に及んでいますね。

sportがwearという意味で使われるというのは興味深いですね。

Re: No title

sara さん、こんにちは。
いつもありがとうございます。

そうですね。本当にさまざまな所にコロナの影響が及んでいますね。
これからどんな社会になっていくのでしょうね。
何でもオンラインの社会についていけるかなあと不安でもあります。

sport がスポーツとして使われるまでの歴史を考えると興味深いですね。
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プロフィール

Author:Yurikoyama
アメリカ人の夫と息子と三人家族です。高校ではバージニア州のハイスクールで交換留学生として1年間過ごし、その後日本の大学でフランス語を学びました。
いろいろな言語に興味があり、現在はスペイン語もぼちぼち学習しています。

アメリカのニューメキシコ州、テキサス州で12年、香港で6年、そして2018年から約3年大阪で住み、2021年12月にアメリカのペンシルベニア州に引っ越してきました。
息子はニューヨーク州にある大学で寮生活をしており、これからリタイアした夫と二人の生活です。。。

日常、気になった言葉や表現について書いています。
よろしくお願いいたします。

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