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あっぷあっぷ状態?

大統領選民主党大会でのミシェル オバマ夫人のスピーチを聞きました。

とても説得力があり、熱意が伝わってくるすばらしいスピーチでした。 

その中に、トランプ大統領について、次のような表現がありました。

He has more than enough time to prove that he can do the job, but he is clearly in over his head.

(彼は大統領の仕事ができるということを証明する十分すぎる時間がありましたが、明らかにこの仕事は彼の能力を超えているのです。)

in over one's head の定義は次の通りです。

Be involved in something that is beyond one's capacity to deal with.
(処理できる能力を超えたものに関わっている。)

「完全にお手上げで」、「にっちもさっちもいかなくなった」 のような訳も載っています。

beyond one's capacity to や beyond one's ability to は 「~する能力を超えて」 という意味ですね。

ところで、この in over one's head という慣用句の由来を調べてみました。

この慣用句は、1600年代に最初に使用され、当時はまだ水泳ができない人がめずらしくなかった背景がある中で、in over one's head は、being in water deeper than one’s head (自分の頭よりも深い水中にいること) を意味したようです。

泳げない人が、泳ごうとしてあっぷあっぷしているところを想像してしまいました。

そういうことから、「自分の能力を超えた状況で、どうすればよいか分からない」 ということになるのですね。

トランプ大統領は大統領としての能力がないのに、その仕事をやろうとして深刻な問題になっているという感じでしょうか。

アメリカ市民が11月に誰を大統領に選ぶのか、アメリカの将来のために重要な選挙となりますね。


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No title

言葉は人の教育レベルや人格・性格なども反映するものですが、トランプ大統領の英語を聞いていると、辟易しますね。in over one's headという表現は初めて見ましたが、実際、全くその通りです。
それでもアメリカ人の40%くらいの人たちがトランプを支持しているとは全く驚きです。今は昔ほどの魅力をアメリカに感じなくなりました。ごく普通の国になったということでしょうかね。
Yurikoyamaさんのブログは最近偶然見つけたのですが、英語を読んだり聞いたりするのが好きな私には、とても役に立ちます。

Re: No title

おしだゆきおさん、はじめまして。
コメントをうれしく拝見しました。

in over one's head のような簡単な語ですが、なかなかこういう慣用句をさらっと使いこなすのは難しいものですね。

トランプ大統領は、presidential ではないですが、それでも支持者はいますよね。ジョーバイデンは、もちろんトランプと比べて decent だと言われていますが、政策の面でも支持を得られるかが問題ですね。トランプでなければいいという人もいると思いますけどね。アメリカを build back again してほしいと願います。

おしださんも英語がお好きなのですね。またお立ち寄りくださいね!


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プロフィール

Author:Yurikoyama
アメリカ人の夫と息子と三人家族です。高校ではバージニア州のハイスクールで交換留学生として1年間過ごし、その後日本の大学でフランス語を学びました。
いろいろな言語に興味があり、現在はスペイン語もぼちぼち学習しています。

アメリカのニューメキシコ州、テキサス州で12年、香港で6年、そして2018年から約3年大阪で住み、2021年12月にアメリカのペンシルベニア州に引っ越してきました。
息子はニューヨーク州にある大学で寮生活をしており、これからリタイアした夫と二人の生活です。。。

日常、気になった言葉や表現について書いています。
よろしくお願いいたします。

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