fc2ブログ

実質的

アメリカでのアジア人差別が問題になっています。

関連記事の中に、リトルトーキョーにある全米日系博物館の館長による次のような文がありました。

Our elected leaders must take substantive action to combat this as a matter of urgency.
(我々の選ばれたリーダーたちは、緊急を要することとして、このことと闘うために実質的な行動をとらなければならない。)

substantive という語を見て、substantial (十分な、かなりの) という語を思い出しました。

substantive の定義は次の通りです。

Having a firm basis in reality and so important, meaningful, or considerable
(現実に断固とした根拠を持っている、とても重要な、意味がある、相当の)

「実質的な、現実の、かなりの」 という訳も載っています。

「形式的」 ではないということですね。

substantivesubstantial も、どちらも substance (物質、実質、内容など)の派生語です。

substance は、sub (下に) + stance (立っている)= 根底にあるもの というのが原義です。

substantialsubstantive は、重なる部分もあるかもしれませんが、substantial が、量的にかなりのものであるということに対して、substantive は、内容が意味のある実質的なものであるという違いがあります。

The findings show a substantial difference between the opinions of men and women.
(その調査結果は、男女の意見の間でかなりの違いを示している。)

The documents are the first substantive information obtained by the investigators.
(その書類は、捜査官が得た最初の実質的な情報である。)

差別問題を解決するのは本当に難しいことですね。

どうしても同じ文化を持ち同じような顔をしている同人種の人たちといると、安心感はあるのかもしれません。

私の今までの海外生活の中では、アジア人ということで、あからさまで身に危険を感じるような差別は経験したことはありませんが、態度や話し方などで、感じ悪いと思ったことはあります。

人々の心の中にあった小さな差別の芽が、コロナで爆発して犯罪となってしまっているように思います。

バイデン大統領が Silence is complicity. (沈黙は共犯だ。)と言うように、一人ひとりが差別について考え、できることを実行していかなければいけませんね。


スポンサーサイト



コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

お知らせ
プロフィール

Author:Yurikoyama
アメリカ人の夫と息子と三人家族です。高校ではバージニア州のハイスクールで交換留学生として1年間過ごし、その後日本の大学でフランス語を学びました。
いろいろな言語に興味があり、現在はスペイン語もぼちぼち学習しています。

アメリカのニューメキシコ州、テキサス州で12年、香港で6年、そして2018年から約3年大阪で住み、2021年12月にアメリカのペンシルベニア州に引っ越してきました。
息子はニューヨーク州にある大学で寮生活をしており、これからリタイアした夫と二人の生活です。。。

日常、気になった言葉や表現について書いています。
よろしくお願いいたします。

日本ブログ村に登録しています
最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
最新コメント
検索フォーム
ご訪問ありがとうございます。
リンク