スーパーマーケットに行くといろいろな種類のオレンジが並んでいますが、私は日本ではデコポンが一番好きでした。
アメリカにはデコポンはないだろうなあと思っていたら、よく似た形のオレンジを昨年の今ごろ見つけ喜んだのを覚えています。 そして今年もその季節になり早速買ってみました。
名前は Sumo citrus です。
おもしろい名前ですね。
ニューヨークタイムズに次のような見出しの記事がありました。
There’s No Wrestling With This Sumo
(このスモウとは戦うことができない。)
理由は easy to peel (皮をむきやすい) ということです。
そして、どうしてスモウという名前になったかについては次の通りです。
Sumo is a name that fits this new orange because of its size (it is one of the largest mandarins) and its distinctive topknot, like a sumo wrestler’s.
(スモウという名前はこの新しいオレンジにふさわしい。 なぜなら力士のようなそのサイズ(最も大きいみかんのひとつ)と、頭にはまげがあるからだ。)
デコポンの出っ張っている所を topknot としているのがおもしろいですね。
そしてパッケージには次のように書いてありました。
Born in Japan, raised in California
Grown with care by our passionate, expert growers
(日本で生まれカリフォルニアで栽培された。
熱心なエキスパートの栽培者により丁寧に栽培されています。)
味もジューシーで甘くておいしいのですが、やっぱり本場の日本のデコポンの方が勝っているように思います。
とは言え、しばらくこのスモウシトラスを楽しもうと思います。
ついでに、先日入った和食レストランのテーブルに S&B の七味唐がらしが置いてあったのですが、ローマ字で Nanami Togarashi (Assorted chili pepper ) と書いてあり、七味(しちみ) はアメリカでは Nanami であることを初めて知りました。
一味と七味の発音が似ていて混同するからという理由のようです。
所変われば名前も変わり、中身も多少違うのかもしれません。
去年11月にホテルに泊まった時にもらったウォールストリートジャーナルを読む時間がなく年を越してしまったのですが、先日やっとパラパラと気になる記事を読んでいると、青森県弘前市のりんご農園で人手が足らず市の職員もりんごの収穫を手伝っているという記事がありました。
次のような文がありました。
He is among a dozen city officials who have been dragooned into weekend work in the orchards for $6 to $7 an hour, less than half of what they usually earn, in a region of Japan known for its juicy apples.
(みずみずしいりんごで有名な日本の地域で、彼は普段稼ぐ半分以下の1時間6~7ドルで週末に果樹園で働かされている多くの市の職員の一人だ。)
dragoon は、動詞では、force someone to do something (強制的に~させる) という意味です。
また dragoon という語を見ていると、どうしても dragon と関係があるのか気になりますね。
調べてみると、dragoon は、名詞としては、17 世紀ごろのヨーロッパで馬に乗って戦っていた兵士 「竜騎兵」 という意味があるようです。
そして彼らの持っていた兵器のマスケット銃が火を噴くドラゴンのようで dragon と呼ばれたようです。
辞書を見ると、dragoon には 「武力で迫害する」 という意味も載っています。
兵器や迫害など、穏やかな語ではないですね。
新聞記事には、日本の少子高齢化や労働年齢の人手不足、コロナの影響で海外からの労働力も不足して、農家では地方自治体の職員が dragoon されているというようなことが書かれていました。
dragoon とは書かれていますが、働いている職員は、次のように言っています。
I probably don't want to do this everyday. But it's nice to be outside.
(多分毎日はこのような仕事をしたくないと思うが、外にいるのは楽しい。)
深刻な問題ではありますが、デスクワークをしている中で、たまに外に出て体を動かしてりんごの収穫をするのも気持ちのいいことかもしれません。
日本のりんごはアメリカに比べて本当においしいと思います。 食べる時にはまた感謝しなければと思いました。
明けましておめでとうございます。
年末には家から1時間半ほどの所にあるアジア食料品店に買い出しに行き、何とかおせち風の料理を作ることができ、家族三人でお正月を迎えることができました。
今年もよろしくお願いいたします。
私はいつもお風呂上りにボディローションを塗っているのですが、先日夫が 牛の白黒の柄が付いた Udderly Smooth という名前のボディクリームを買ってきました。
これを見た息子はおもしろいと言うのですが、私には意味が分からず説明してもらいました。
udder は、「牛やヤギなどの垂れた乳房」 という意味だそうです。
調べてみると次のように載っています。
Udderly Smooth® was originally developed to keep the udders of dairy cows hydrated and prevent chapping.
(アダリースムースは元々は、乳牛の乳房が肌荒れしないよう水分を行き渡らせるために開発された。)
牛の乳房に使っていたクリームですが、乳を搾っていた農夫の手もスムースになり、1978年に売り出されたということです。
乳を搾るというのは milk を動詞で使えばいいのですが、udder のような語はなかなか見かけることがなく知りませんでした。
ところで、udderly smooth というのは、utterly smooth との言葉遊びです。
utterly は、totally, completely (まったく、完全に、すっかり) という意味ですね。
完全に肌がスムーズになるクリームということですね。
utterly という語は、utterly smooth のように例外はありますが、否定的な意味を持つ語と一緒に使われる傾向があります。
She is utterly bored with his idea.
(彼女は彼の考えにまったくうんざりしている。)
また 形容詞の utter (まったくの、完全な) も次のように使えますね。
That was an utter failure.
(それは完全な失敗だった。)
そして、動詞の utter (言葉などを発する) もありましたね。
She was so surprised she couldn't utter even a single word.
(彼女は驚きのあまり、ひと言も発することができなかった。)
横道にそれてしまいましたが、udder (牛の乳房) のために開発されたクリームなので Udderly Smooth という名前になっていますが、udderly という英語はありません。
しばらくこの Udderly Smooth を使ってみようと思います。
Are you fit for your age or are you frail? という見出しの記事を読みました。
年齢の割に健康かそうでないかということですね。
fit は、体について言う場合は 「健康な、元気な」 という意味ですね。
これの反対として frail という語が使えるようです。
frail は、physically weak or delicate ということで 「弱い、虚弱な、病弱な」 という訳が載っており frail は weak よりも堅い語であると載っています。
frail には、「物が壊れやすい」 という意味もあり、fragile がフランス語風になった形のようです。
郵送する荷物や引っ越しのダンボール箱に 「われもの注意」 などと赤いテープを貼ることがありますが、英語では fragile ですね。
病気になったりけがをしたり、体もこわれてしまうこともありますが、素早く回復できる体でありたいものですね。
今年もブログへのご訪問、コメントなどをありがとうございました。
Wishing you all a healthy and happy 2023 !
外国語の中には、主語が二人称単数と複数では異なる語を使うことがあります。
英語はどちらも you で表せますが、複数の場合には、you all のように言うこともありますね。
スペイン語のクラスで二人称複数の主語の形を習っていた時に、教授がピッツバーグには二人称複数として yinz という形があると言い、クラスの学生たちもほとんどが知っているようでした。
私は yinz を使って話しているのは聞いたことがなく調べてみると、次のように俗語として載っていました。
Yinz is a Pittsburgh equivalent to y’all. It is used to address two or more people as a second-person plural pronoun.
(yinz は、ピッツバーグでの y'all に当たるもの。 二人称複数代名詞として二人またはそれ以上の人に呼びかけるために用いられる。)
こんな語があったのですね。 以前にもペンシルベニアで何年か住んだことのある夫も知っていました。
私もペンシルベニアに来て一年過ぎましたが、まだまだ知らないことばかりです。
yinz という語はどこから来たのでしょう。
17世紀に Scottish-Irish (スコットランド系アイルランド人) がペンシルベニア西部に移住し、二人称複数形として you ones を使っていたようです。
you ones が you-uns のような発音となり yinz となって、現在でも使う人がいるということですね。
ただ二人称複数の標準語 you を使うのが普通で、Are yinz going out to eat tonight ? のように言う人がどのぐらいいるのかも分からないので、その土地以外の人は使わない方がいいかもしれませんね。